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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
少女期、第8章、たまには気分を変えて
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自由形信仰集め、終了!

「うりゃぁ!」


水希が獰猛な猛獣たちに向って突撃していった。

猛獣たとは当然、反撃にという感じに、水希に飛びかかってきた。

しかし、水希はその飛び掛かりを簡単に回避した。


「えい!」

「がう!」


そして、回避と同時に、その猛獣の腹に思いっきり蹴りを叩き込んだ。

その蹴りの威力は結構あった様で、その猛獣は少し後方に吹き飛ばされた。

流石は水菜を師匠に置いているだけはあるな、結構な肉体派だ。


「おぉ、水希ってあんなに強かったケロか」

「あたいは猛獣の相手なんて慣れてるからね! 良く倒して食べてたし!」

「ケロ!? 食べてたケロ!?」

「うん、あまり美味しくは無かったかな、あまりお肉無いし」


あぁ、そうか、水希はずっとサバイバル生活をしていたんだったな。

だから水菜が居なくなって、しばらくの間は問題なく生きていたんだっけ。


「がぅ・・・」


水希の強烈な一撃で仲間が吹き飛ばされたのを見て、周りの狼達も動揺し始めた。

攻撃を回避した上に、一撃で仲間を倒すレベルだし、ビビるのは当たり前か。


「怖がってるね、逃げるなら今のうちだよ?」

「がるあぁ!」


しかし、あいつらにもプライドがあるのか、勝てる見込みは低いだろうに一斉に水希に突撃した。


「逃げないんだ、なら、あたいが全員まとめて倒しちゃうよ!」


水希はかなり圧倒的な力を見せ、攻撃を仕掛けてきた猛獣たちを軽くあしらった。

何か、本当に凄いな、あいつは、茜なら絶対に逃げることしか出来ないだろう。


「ふぅ、これで全部だね、終わった終わった」

「ケロ・・・実は水希って凄く強いケロ?」


水希は自分の巫女装束を少しだけただして、ニッコリと笑った。

服装もあまり乱さずにあそこまでの戦いが出来る茜とほぼ同い年の巫女か。

こう言う奴を末恐ろしいって言うんだろうな。

茜にも負けて欲しくは無いが・・・無理かな。


「さぁ、困りごとも解決したし! これで信仰を集めれる!」

「そうケロね、これで信仰が手に入るケロ」

「よし! それじゃあ、報告に行こう!」

「ケロケロ~!」


水希と賢子は蛙の里の憩いの場という場所に戻っていった。

そして、そこのマスターに猛獣を退治したと言うことを報告した。


「おぉ、あの猛獣共をね、ありがたい」

「それじゃあ、あたいはこれで戻るよ! 報告しないと!」

「分かりました、気を付けて」

「うん!」

「ケロケロ、折角だからケロも一緒に行くケロ!」

「おぉ! 賢子も! うん、きっと喜ぶよ!」


あぁ、どうやら水希は戻ってくるようだな、ついでに賢子も引っ付いてくると。

じゃあ、こいつらが戻ってくるまでの間、水菜の方を見ておくかな。


「うーん、まぁ、結局分からなかったわ」

「そうだろうな、あの程度の会話で信仰の集め方を完全に理解するのは難しいだろう」

「せやな、とりあえず分った事は信仰は助けか恐怖で集まるっちゅう事やな」

「違うな、信仰は憧れで生じる、異常な程の恐怖でも生じる場合も多々あるがな」


信仰集めって、結構難しいんだろうな。

神に威厳が無ければ憧れは生まれない、そして、恐怖も生まれない。

だけど、威厳がありすぎると恐怖しか生まれないし、恐怖の中にも魅力が無いと駄目って言うな。

正直、水希の信仰の集め方が1番なのかも知れない。


「難しいんやな、うーん、しゃあない、一旦山明神社に戻るわ」

「結局信仰は集められませんでしたって言いに行くのか?」

「そうや、出来んもんを出来ん奴が考えても出来るようになるわけ無いしなぁ

 今回は大人しゅう戻って、素直に怒られることにするわ」

「そうか、じゃあ、一応楓を連れていけ、楓にあまりお前を怒らないで欲しいって言って貰えば

 少しは圭介殿の怒りも受けないで済むだろう」

「ありがとうな、助かるわ」


水菜も戻ってくるのか、なんて言うかタイミングが良いな。

それじゃあ、そろそろ視界を戻して、自分の方を見てみるか。


「ふぅ・・・ん? 何だ? 何でこの2人は俺の膝で寝てるんだ?」

「あぁ、目を開けたか、一応説明すると、こいつらはお前の膝で仲良く眠るって言ったんだ」

「はぁ、それでここでスヤスヤと眠ってるのか」

「そういう事だな、これで喧嘩は止んだんだし、あまり怒るなよ?」

「分ってる、しかし、何だ、こいつらを見てると、キキとキャンの2匹と重なるな」

「四宮神社のペットか、まぁ、そんな感じだからな」


あの2匹もたまにこんな風に寝ているからな、まぁ、キキは俺の膝の上

キャンは茜の隣で眠っているけどな。


「しかし、これじゃあ動け無いな」

「別に動いても良いんじゃないの?」

「そうは言ってもな、なんか、もの凄く幸せそうな表情で寝ているから・・・起こせないんだよな」

「そういう所は弱いんだな、お前は」

「誰かの幸せを邪魔するのはあまりな」


まぁ、戦いとかの幸せとかなら止めるんだけどな、水菜とかイーリアとか。


「ま、そういうことだから、俺はここで動かないで居るよ」

「何だか辛そうだな、それは」

「意外と慣れてるから大丈夫だ」


朝起きたら腹の上に兎がわんさか乗っかっていたり。

兎が膝の上で眠ってたり、狐が隣で眠っていたり、同じく膝の上に居たりするからな。

そんな事が毎日の様に起っているし、こういうのは慣れちまってるんだよな。

まぁ、流石に飯の用意をする時には動かないと行けないがな、さて、2人はいつ頃戻ってくるかなっと。

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