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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
幼少期、第2章、悪霊退治を始めよう
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変則的な幽霊退治

今の時間は19時30分ほどだ、俺は依頼のあった家に再び行く準備を始めた。

茜は兎たちと一緒に寝ている。

しかし、かわいそうだが起こさないと仕事に行けない、俺は普通の人には見えないからな。


「おい、茜、起きろ、そろそろ時間だぞ?」

「むにゃ、後、5分・・・」

「そんなに待てるか、遅れたら大変だぞ?」


俺は茜を軽くぽんぽんと叩きながらそう言った。

しばらくして、茜が目を開けた。


「あ、おはようございま、ふわぁ~」

「あぁ、やっと起きたか」


茜はゆっくりと立ち上がった。

ぼやっとした目でうろうろしている。

まぁ、無理もない、なんたって普段なら寝る準備をする時間帯だからな。


「あぁ、お風呂を沸かさないと」


茜は寝ぼけ眼で風呂場に行った。

その時に足を滑らせ、壁に激突した。


「おい!大丈夫か!?」

「痛い・・・は!わ、私は今まで何を!」


茜は今の衝撃で完全に目が覚めたようだ。

こいつには悪いが、転けて良かったんじゃないかと思った。


「あ!あぁ!もう暗いじゃないですか!急いで準備しないと!」

「あぁ、もう準備は出来てるぞ?」

「本当ですか!?」


俺は茜を起こす前に準備をしていた。

お祓い棒とお札も用意してある、当然、お札には俺の力を混ぜている。


「あぁ、ありがとうございます!じゃあ、急ぎましょ!」


茜は俺が準備した物を手に持ち、走って行った。

ただ、あいつはさっきまで寝ていたため、巫女服が緩んでいる。


「おい!せめて巫女装束を整えろ!」

「あ!そうでした!」


茜は急いで巫女服を整えた。

本当に慌てん坊だな。


「よし!今度こそ行きますよ!」ダ!


この仕事には一応俺も一緒に行くことにしている。

なんたってまだまだ子どもだ、1人で行かすのは不安でしょうがないからな。

茜は全力疾走で里を走った。、まぁ、何度か息切れを起こしていたが。


「あぁ、ま、間に合わない!」

「はぁ、俺が背負ってやるよ」

「あぁ、すみません!」


俺は茜を背負って全力で走った。

俺は全く疲れはなく、これが神様の体かと思いながら走った。

ていうか今の状況、はたから見たらどんな風に見えるんだろうか。

茜が空を飛んでるように見えるんだろうか?まぁ、今はそんな事良いか。


「よし、着いたぞ」

「あぁ、ありがとうございます、ごほん、すみません!四宮 茜です!」

「あぁ、来ましたか」


時間ギリギリで茜と俺は依頼主の家に着いた。

依頼主は家から出てきた。


「それでは、よろしくお願いしますね、私は、この家にいるのは嫌なので、近くの宿に

泊まっておきます」

「はい、分かりました」


依頼主は家から出て、近くの宿の方に進んでいった。


「よし、やってやりますよ!」


茜は大声でそう言った。

自信はありそうだが、動揺しているのもハッキリ分かる。

俺達は依頼主の部屋の中に入り、音が鳴るのを待った。


「いつなるんでしょうか」

「さぁな、まぁ、待つしか無いだろう」


それから1時間が経過したが、音は鳴らず、茜もうとうとし始めた。


「眠いです」

「人の家で寝るなよ?」

「分かってますよぉ」


それから30分ほど経った時だ。

周囲の物が少しだけ揺れ始めた。


「・・・そろそろですかね?」

「多分な、構えとけ」

「はい」


茜がお祓い棒を取り出し、構えていると、だんだんと揺れが大きくなり始めた。

俺は、その揺れのなか、1カ所だけ妙に強く揺れている場所を見つけた。

その場所はあの呪符がある場所だった。


「茜、多分あそこだ、あそこに何かある」

「あのお札の場所ですね!てりゃー!」茜はその場所に向かってお祓い棒を全力で振り下ろした。

すると、きゃう、と言う女の人の声が聞こえ、揺れが収まった。


「やっぱりこのお札が原因だったんですね、よし!四宮のお札を上から貼っちゃいます!」


茜がぺたっとその呪符の上に四宮神社のお札を貼った。

すると、妙な発光の後、呪符とお札が剥がれた。


「おぉ、あのお札が取れました!」

「ふーん、呪符にお札を貼ると取れるのか」


俺と茜が会話をしていると、その呪符があった場所の近くに女の人がいた。

その女の人には生気が無く、明らかに幽霊だ。


「うぅ、よくも私の復讐を邪魔したな!許さない!」


その幽霊はそう言うと起き上がり、茜の方をにらんだ。

茜はビックリしたようだが、お祓い棒を幽霊の方に向け、臨戦態勢を取った。


「来るなら来い!成仏させてあげる!」

「・・・あぁ、昭子、昭子なの!?」


幽霊の様子が変化して、さっきまでの禍々しさが一気に消えた。


「え?昭子?」

「あぁ、昭子、お姉ちゃんよ、覚えてる?」

「え?え?わ、私は昭子なんて名前じゃありません、私は茜です」

「・・・そう、昭子じゃないの・・・」


幽霊は酷くがっかりした様子だ。

まるで世界の終わりを見ているような表情に変化した。

なんだか見ていてかわいそうに感じてきた。


「おい、どうしてお前はこの家にいるんだ?」

「あなたは?」

「俺か? そうだな、神様?」

「神様が何でこんな所にいるの?」

「そこの巫女と一緒にお前を退治しに来たんだ」

「そう、神様まで動くなんてね」


その幽霊は表情を何一つ変えずに会話をしていた。

それだけ茜が昭子って子じゃなくってがっかりしたんだろう。

もしかしたら茜の質問なら答えてくれるかもしれない。

俺は茜に質問をしてみてくれと指示をしてみた。


「あ、あの、なんでここにいるんですか?」

「・・・復讐よ、私の妹を殺した奴に対するね」

「殺した!?あの男の人が!?」

「違うわ、正確にはあの男の先祖」

「じゃあ、あの男の人は関係ないじゃないですか!」

「あの男の血を引いてるのよ!それだけで許せない!5歳の昭子を殺した男の家系なんて!

皆!皆祟ってやるわ!」


幽霊はさっきと同じ禍々しい気配を出し始めた。

茜は急いで臨戦態勢を取りながら、幽霊を説得し始めた。


「そんな事をあなたの妹さんが望んでるはず無いじゃないですか!?」

「えぇ、そうでしょうね、あの子は優しいから、でも、私の気が収まらない!」

「それじゃあ!妹さんの為じゃなくって自分の為じゃないですか!?」

「分かってる!分かってるわ!でも、もう私の気は収まらない!」


幽霊はかなり激情している、いくら説得しても無理なのが分かる位に。

しかし、茜は諦めずに説得を続けた。


「駄目ですってば!」

「黙りなさい!私は!この魂が消えようと復讐する!永遠に!」


しかし、そう言う幽霊はかなり躊躇いがあるようだ。

これほどの力があるのなら茜を攻撃すれば良い。

しかし、それをしようとしない、きっと妹と似ている茜を攻撃出来ないのだろう。

・・・もしかしたら救う手があるかもしれない。


「茜、この幽霊を救いたいか?」

「はい、絶対に救いたいです」

「じゃあ、お前に取り憑かせてみたらどうだ?」

「え!?」


あの幽霊の後悔は妹を救えなかったこと、そして、未練は妹ともっと一緒に居たかったと言うこと。

恐らくこの2つが原因だ、一つ目の後悔はもう解決している筈だ、長い間復讐していたようだしな。

となるともう一つの未練、これさえ解決できればこの幽霊は成仏できるはずだ。


「・・・分かりました、この幽霊さんを助けるためです」


茜は決意を固め、幽霊に向かって大声で叫んだ。


「私があなたの妹さんの代わりに、あなたと一緒に居ます!

 妹さんの代わりになることは出来ないかもしれませんが、それでもあなたを救いたいから!」


それを聞いた幽霊はかなり動揺した。


「あなた、本当にあの子に似てるわね」

「へ?」

「誰かを助けるために、自分を捨てる、あの子に」

「どういうことですか?」

「あの子は優しすぎたの!だから死んだ!」

「え?」

「・・・あなたには関係ない」


幽霊はかなり寂しそうな表情をした。


「良いでしょう、あなたの申し出、受けましょう、あなたに昭子のような目に遭って欲しくないから」

「どういう意味です?」

「あの男への恨みよりも、あなたが心配になっただけよ」

「と、とにかくあの人の事はもう良いって事ですね!?」

「えぇ、どうせあの人はあの男とは違うからね」


幽霊は茜に憑いた。

この事によってこの依頼は無事に解決した。

男の人はかなり喜んだ。

しかし、四宮神社に新しい居候が増えたのには変わりない。

まぁ、俺が言い出したことだ、我慢しよう。

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