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ちびっこ賢者、Lv.1から異世界でがんばります!【Web版】  作者: 彩戸ゆめ
目指せ、土の迷宮!

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第96話 召喚魔法陣

 戦闘になればリヴァイアサンを召喚できるってことかな。

 でもちょっと待って。何か変。


「まだ外側の模様が消えたままだ……。ん?」


 よく見るとアルにーさまの右手には、魔法陣の中央の模様しか現れていなかった。

 それが、ゆっくりと時を刻むように少しずつ描かれてゆく。


「もしかして……。チャージタイム?」


 格闘ゲームなんかでは、チャージタイムと呼ばれる時間を貯めてから必殺技を繰り出す。

 アルにーさまの手の甲の魔法陣も同じなんじゃないだろうか。


 まるで時計の針が進むように、そこに描かれた魔法陣の外周がゆっくりと浮かび上がってくる。

 ということは――


「アルにーさま、多分、その魔法陣が完全に現れたらリヴァイアサンを召喚できるようになると思います」

「……今、半透明のウィンドウが出てきたよ。水の槍、アクアブレス……。これはリヴァイアサンの攻撃技かっ」

「召喚したらリヴァイアサンの攻撃が使えるはずです」

「なるほど。そういうことか。でもまずはこの剣で――」


 剣に魔法をまとわせたアルにーさまは、今にも亀裂から出てきそうなゴーレムに対峙する。


 フランクさんたちも、すぐに攻撃できるように身構えた。


「フランク」

「なんだ爺さん」

「守護のゴーレムは壊れぬかもしれんぞ」

「どういうこった」

「伝説では、あれはただのゴーレムではなく、(いにしえ)のアーティファクトだという話だ。もしそれが本当であれば、人間の力では壊せぬかもしれん」


 ロウ神官の言葉に、私も頷く。


「確かにさっき、攻撃してもすぐ再生しちゃってました」


 そっか、古代のアーティファクトだから倒せなかったんだ。


 それを聞いたフランクさんがトウモロコシみたいな髪の毛をガシガシとかく。

 今はルアンがいないから、思いっきりガシガシできるね。


「……だったら、どうやって倒しゃあいいんだ」

「そこはホレ、お前の方が何年も冒険者をやっておったのだから詳しいだろう。何か良い倒し方はないか?」

「と言ってもなぁ。……とりあえず俺たちが全力で戦っても倒せないかどうか、試してみるしかねぇか。――ちょうど、お出ましだぞ」


 ロウ神官と軽口を叩いていたフランクさんが、腰を低くして構える。その視線の先には、壁を壊しヌゥッと出てくるゴーレムがいた。


「とりあえずこいつを食らえっ。波動掌(しょう)(けん)!」


 フランクさんの必殺技、波動掌拳がゴーレムを襲う。グラハム村であの大きな甲冑虫を倒した技で、波動を身体に伝わらせて攻撃するから、固い敵の方がよりダメージを受けるんだよね。


 だからこの攻撃なら、ゴーレムが再生する間もないんじゃないかと思うんだけど……。


 攻撃を受けたゴーレムがわずかによろめく。

 でも一瞬体が銀色に光っただけで、何事もなかったかのように再び歩き出す。


「おいおい。全然効いてねぇじゃねぇか」

「――次は我らだな」


 ヴィルナさんが両手に持った細身の剣を構える。


「急所は見当たらぬ。……なれば、手数の多さで倒す」

「そうね、行きましょう」

「ああ」


 アマンダさんとアルにーさまも魔法剣を発動させて、ゴーレムに斬りかかる。


 鉱石で出来ているとはいえ、ゴーレムの体が全く傷つかない訳じゃない。少しずつ、三人の剣がゴーレムの体を削っていった。


 でも、ボロボロと崩れる度にゴーレムの体が光り、傷ついた体を再生してしまう。

 フランクさんとノアールも戦いに参戦するけど、いくらダメージを与えても倒れない。


 私も頭を狙って――


「ウィンド・アロー!」


 風の矢がゴーレムを襲った。

 でもゴーレムはまた銀色に光って再生してしまう。


「……ダメ。効いてない」


 これだけ攻撃しても、倒れないなんて……。

 やっぱりロウ神官が言う通り、倒せないのかも……。


「なるほどのぅ。あの魔鉱石を動力源としておるのであれば、いくらでも再生できるということか」


 顎に手を当てたロウ神官は、ゴーレムじゃなくて亀裂の向こうをじっと見つめていた。


「ふむ。ならばもう一度封印するしかあるまい。……フランク! わしを手伝え!」

「何かいいアイデアを思いついたのかよ、爺さん」

「結界をもう一度張って封印する。わしとお前でやれば何とかなるじゃろ」

「相変わらずいい加減だな。とりあえずあの中に押しこむぞ」

「いや、その必要はない」


 フランクさんの提案に、アルにーさまが首を振った。そして右手を高く掲げてみんなに見せる。


「リヴァイアサンを召喚する。一気に決着をつけよう」


 その手の甲には、リヴァイアサンの魔法陣が完全な形になって輝いていた。


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