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ちびっこ賢者、Lv.1から異世界でがんばります!【Web版】  作者: 彩戸ゆめ
第二章 ちびっこ賢者、がんばります!

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第53話 肉球ベルト

本日2回目の投稿です。

 アマンダさんとノアールと一緒にチョコレートパーティーをした翌日、中庭にいた商人さんたちがお店をしまい始める音で目が覚めた。


 ざわざわとした音が、窓の外から聞こえてくる。

 窓から射し込む光が気持ちいい。

 今日も良い天気みたい。


「ふわ~ぁ。また寝坊しちゃった」


 あくびをしながら起きると、私を起こさないためか、音を立てずにプルンと遊んでいたノアールが気がついて「にゃあ」と鳴いた。


 二匹が遊んでいたのは、ノアールのしっぽを使った『あっち向いてホイ』だ。前にノアールのしっぽにじゃれついていたプルンに教えてあげたら楽しかったみたいで、よく遊んでいる。


「おはよう、ノアールとプルン」

「にゃーう」


 ぷるるん。

 ノアールがプルンの前に頭を下げると、プルンはピョンとノアールの頭の上に乗る。

 なんていうか呼吸がピッタリだね。

 そして二匹が私のベッドの上に乗ってきて、もう一度朝の挨拶をしてくれた。


「にゃあ」


 ぷるぷるるん。


「昨日は楽しかったね~、ノアールとプルン」

「にゃん」


 たくさんおいしい物を食べたよ、というように、ノアールが顔を前足で洗う。それに同意するかのように、プルンも縦に伸びる。


 プルンって、最近、楽しいとか嬉しいっていう時には、縦に伸びるようになったんだよね。悲しい時は平べったくなってるから、凄く分かりやすい。

 スライムにも、喜怒哀楽ってあるんだね~。


「さてっと。着替えて朝ごはんに行かなくちゃ」


 寝巻からゲオルグさんお手製のピンクのワンピースに着替える。


 う~ん。ご飯だけなら、白猫ローブは着なくてもいいかなぁ。

 そう考えていたら、カチャリとドアの開く音がして、アマンダさんが部屋に入ってきた。


「あ、おはようございます、アマンダさん」

「おはよう、ユーリちゃん。昨日は楽しかったわね」

「はい!」


 私がノアールに言ったのと同じことを言われて、思わず頬が緩んでしまう。

 えへへ。アマンダさんと同じことを考えてる~。


「今朝の朝食はどうする? 食堂に行きましょうか?」

「え、でも……」


 アマンダさんを後妻にと狙っているレーニエ伯爵を避けるために、ここのところ食堂は利用しないようにしていた。だから大丈夫なのかなと思って聞いてみたんだけど、今朝早くにイゼル砦を出発したんだって。

 じゃあ安心だね!


 二人と二匹で連れ立って食堂に行くと、一番混んでいる時間は過ぎているのか、それほど混んではいなかった。


「今日のご飯は何でしょうね~」


 席に座ると従士さんが朝食を乗せたトレイを持ってきてくれる。従士さんっていうのは、騎士になりたいけど学校に行けない人がなるんだって。騎士団の中で雑用をしながら剣技とかを教えてもらって、三人以上の騎士と、騎士団の幹部からの推薦があれば騎士になれるらしい。


「あ、今日はハムだ」


 朝食は大体パンとスープと豆を使った料理と、ソーセージとかハムみたいなお肉系の料理が出る。それにデザートとしてフルーツがつくことが多い。新鮮な野菜も出るけど、ドレッシングがないから、葉っぱをモグモグしてる感じ。


 う~ん。洋食ばっかりだから、和食が恋しいよぉ。


「あら。今日はボアファングのハムね」


 やっぱりこれも、魔物さんのハムですか。

 でも、おいしいんだよね。もぐもぐ。


 ノアールも床に置いたお皿からハムを食べていて、その横の小さなお皿にはコロンと丸いプルン用のキャンディー。

 ぷるるんと動いたプルンがキャンディーを取りこむと、嬉しそうにぷるぷると震えた。


 ノアールもプルンも、すっかりこのイゼル砦に慣れてきたなぁ。

 二匹とも、こっそり騎士さんたちからおやつをもらってるみたいだし。


 うんうん。これもノアールとプルンが可愛いからだよね。


「ユーリとアマンダ、おはよう」


 そこにアルにーさまから声がかかった。

 アルにーさま、昨日はお疲れ様です!


「アルゴ、どうしたの?」


 私の横に座ったアルにーさまは、まず私の髪を撫でておはようの挨拶をしてくれた。優しい水色の瞳が、柔らかく私を見つめる。


「おはようございます、アルにーさま」

「あら、どうしたの? 商隊の後片付けで忙しいんじゃないの?」

「いや、ちょっとゲオルグから――」

「ゲオルグがどうかしたのっ!?」


 ゲオルグさんの名前が出た途端、アマンダさんは勢いこんで向かいの席のアルにーさまに詰め寄った。

 アルにーさまは、ちょっと待ってくれと言いながらアマンダさんを抑える。


「いや、前にアマンダが魔術付与を頼んだベルトがあっただろう?」

「ええ。ユーリちゃんのベルトね」


 これから土の迷宮に行くけど、私の装備が整ってないということで、ゲオルグさんが色んなものに魔術付与をしてくれてるの。


 その中の一つがベルトなんだけど、せっかく白猫ローブと一緒に着るならと思って、肉球ベルトに付与をお願いした。

 肉球を握手するようにして留めるベルトで、白猫ローブと同じく、白猫のNPCから買えるおしゃれ装備だ。


 その肉球ベルトがどうしたんだろう?


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