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ちびっこ賢者、Lv.1から異世界でがんばります!【Web版】  作者: 彩戸ゆめ
第二章 ちびっこ賢者、がんばります!

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第39話 レーニエ伯爵現る

 昨日は温泉に入ったからか、体がぽかぽかしてぐっすり眠れた。

 やっぱりクリーンの魔法で体を綺麗にするだけじゃなくて、お湯につかってリラックスするのは大切だよね。


「にゃぁん」


 ぷるるん。


 朝日の差す部屋で目覚めて伸びをすると、ノアールとプルンも朝の挨拶をしてくれる。二匹はゲオルグさん特製の籠のベッドで毎日仲良く眠っているのだ。


「おはよう、ノアールとプルン。アマンダさんはもう鍛錬に行っちゃったのかな?」


 騎士であるアマンダさんの朝は早い。日の出と同時に起きて鍛錬に向かうのだけど、最近の私はついつい寝坊してしまうことが多くて、いつもアマンダさんが出ていってから目が覚める。


 うう……。もうちょっと早く起きるようにしたいんだけど、なかなか目が覚めないんだよね。

 この世界に慣れてきたから気が緩んでるのかなぁ。

 でも、それはそれで良い事のような……?


 テーブルの上にあるたらいで顔を洗って寝巻を着替える。それから窓を開けて空気を入れ替えようと思ったら、中庭が騒がしいのに気がついた。


「ん? 何だろう?」


 中庭には何だか煌びやかな一団がいた。凄く着飾った人と、取り巻きのような人たちがいる。


 あ、あの人、ドワーフじゃない!?

 着飾った人の隣に、緑色の肌の人がいる。ヴィルナさんと同じパーティーのガザドさんと同じ、ドワーフさんだ。


 そう思っていたら、ガザドさんたち『黎明の探求者』のメンバーも中庭に現れた。


「これはこれは、アギオス卿。久しぶりにお会いしますな」


 呼び止められて、シモンさんが立ち止まる。

 おお。シモンさんって、アギオス卿って言うんだ。もしかして貴族なのかな? レオンさんは王弟だしアルゴさんも貴族だから、結構この世界には貴族の人がいっぱいいるのかもしれない。


 声をかけられたシモンさんは、貴族らしい優雅な挨拶をする。


「レーニエ伯爵、お久しぶりでございます。このような所でお会いするとは思わず、驚きました」

「息子がこちらでお世話になっておりましてな。魔の氾濫が終わったというので様子を見に参ったのですよ」

「ああ、魔法使いとしてこちらに配置されておりましたね」


 ほ~。そんな人がいたんだ。

 魔法使いってセリーナさん以外あんまり関わってないから、レーニエさんて人がいるかどうかなんて、記憶にないなぁ。


「アギオス卿と以前お会いした時は、まだ神官になられる前でありましたな。いやはや、ご立派になられた。ご子息が皆様ご活躍で、アギオス侯爵家は安泰でございましょう」


 シモンさんが神官になる前って、かなり前なんじゃないのかな? それでもお互いに顔と名前が一致するなんて凄いなぁ。

 私、人の名前を覚えるのって結構苦手なんだよね……。


「いいえ、僕など兄のルシウスやミカエルに比べたら若輩者でして」

「いやいや。アギオス卿のご高名は王都にまで届いております。冒険者になられたと聞いた時は驚きましたが、最近のご活躍を伺えば、さすがアギオス家のご子息だと、賞賛する声ばかり聞こえますぞ」


 にこにことレーニエ伯爵と呼ばれた人が言う。ちょっと太っていて、少し狸っぽい顔をしている。


「それは僕だけの力ではなく、パーティーのメンバー全員のおかげです。神のお導きで、素晴らしい仲間に恵まれました」

「おお。それではその素晴らしいお仲間を私にも紹介して頂けませんかな?」

「ぜひ喜んで。皆、こちらはイゼル砦と隣接する領地を治めておられるレーニエ伯爵でいらっしゃいます。レーニエ伯爵。こちらが僕の仲間である、ガザド、ヴィルナ、ナルルースです」


 シモンさんが順番に紹介すると、3人はそれぞれ頭を下げた。


「ガザドじゃ。よろしくの」

「ヴィルナ」

「……」


 う、う~ん。三人とも貴族に対する態度じゃないよね、とは思うけど、別にガザドさんたちはアレス王国の人じゃないんだからいいのかなぁ。……きっと、いいんだよね?


「ガザド殿は、クルムと旧知でありましたな? クルム、こちらへ」


 そう言って呼ばれたのは、例のドワーフさんだ。よく見えないけれど、なんだかメガネのような物をかけて……、あ、違う。あれって、モノクルだ。


 ドワーフ族ってずんぐりむっくりした体型のイメージだけど、クルムさんはちょっと小柄で肌が緑なのを除けば、人族の学者のようなスマートな姿をしている。


「ガザド。久しいな」

「おお、クルムではないか。元気でおったか」


 ガザドさんはクルムさんの肩を叩いて抱きつく。わぁ。外国の人の挨拶みたい。

 って、ドワーフ族だから外国の人だった。


「そなたも、魔の氾濫では大活躍だったそうではないか」

「いやいや、ワシはそれほど活躍をしておらんよ。イゼル砦の英雄の露払いしかできなんだ」

「レオンハルト殿下か……。ゴブリンキングをあっという間に倒したと聞く。八年前より腕をお上げか?」

「そうじゃのう」

「だが奇妙な噂を聞いたぞ。まだ幼い少女が強大な魔法を使ってレオンハルト殿下を助けたと」


 ドキッ。そ……それって、もしかして私の事かな。

 もしかして……噂になっちゃってるの!?


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