第一章 秘密
第1話、なんだか映画のプロローグ的に作ろうと思ったら、なんか変な風になりました。すみません。今回から、名前が出てきます。
「失礼します。部長」
「おお、来てくれたか、飯野くん、松原くん」
俺たちが呼ばれたのは、警察庁。
なに?なにか悪いことでもしたのか?
いやいや、とんでもない。
俺たちはここで働く、立派な警察組織の人間なのだ。
とはいえ、このことは、警察内と身内だけの内密的なことだ。
俺たちはこれでも未成年であり、いろいろと大変なことに巻き込まれる危険性が高い、ということだからだ。
俺たちはそんなこと正直なところ大して困りはしないし、危険ならある程度は承知しているために、全くといって問題じゃないのだが、
社会的には問題になるみたいで、結果俺たちはこのような状態になっている。
「とにかく、今回君たちを呼んだのは、いつもの通りだ。
新しい非行グループが多く増えてきた、『松風高校』に行ってもらいたいからなんだ」
「松風高校?いったいどこの高校ですか?」
「あぁ。長野県の高校だ。結構山の方にある高校だと聞いたから、少し交通とかに不便が出るかもしれないが、まぁなんとかなるよな?」
「そうっすね」
この、子ども警察が所属している、警察庁特殊警部部特殊警部課子ども専門係では、あまりにも秘密に行われているために、予算が多くとれない。
それでもできるだけ多くの手柄を取る、ということで、一度依頼を受け取れば、またすぐに新たな依頼をとってくる。
「ったく。ちょっとこの前に依頼こなしたのに、また新しい依頼を持ってきて。しかも長野って、また遠くにいかなくちゃダメなのかよ」
「ぶつくさ言わないの。じゃ、明日には行く準備しないといけないみたいだから、さっさと準備しに家に帰りましょ」
「はい。私ですか?私の名前は、志野美結と言います。
はい。明日から、高校に行きますね。はいはい、は〜い」
彼女の名前は、松原凜。
ではあるが、仕事では基本、偽名を使う。
「浩くん、明日から行くから、またサポート、よろしくね」
俺は飯野浩。
基本はサポート係。
どのようにサポートするのか、は追い追い説明するとして、どのようなことをしているのか、を教えたい。
俺たちが所属するのは、さっきいったが警察庁の、なんかよくわからない難しい係。
そこで情報を集めている。
我々が集めるのは、子ども、特に中学生から、高校までの子どもの、非行や学校情報だ。
そこで、非行やいじめなどのことが起これば、そこに行って、現状を調べることが目的だ。
現状を調べるために、その都道府県警に依頼をし、そこをしばらく管轄をしながら調べていく。
つまり、警察庁の一つの部署ではあるものの、ほとんどが県警での仕事なわけだ。
今回も長野県警に行くことになる。
長野県警に今回行くのは初めてだが、幸いなことに、警察庁からの知り合いも数人いたおかげか、ある程度の手続きは一日で済んだ。
実際に明日からは、長野県へしばしの間、転勤のような形になる。
仕事は大変で、特に授業についていくことが大変ではあるが、これも仕事のうちになるのだから、仕方がない。
「さ、浩くん、行きましょ!」
「はいはい」
なんと、長野県までは自費。
さっきもいった通り、内密的な組織なので、パトカーを使っての堂々出勤も難しいのだ。
マンションの一部屋を、お願いして借りることに成功したため、その部屋にまずは行くことに。
はてさて、今回の高校で、どんなトラブルが待ち構えているのやら。
警察組織のことはよくわからないので、本当の警察庁に努めている。または過去にそのような経験がある。また、詳しく調べたからよく知っている、という方には矛盾点を覚えることもあるかと思いますが、どうか、多めにみてください。