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大樹の元に~前提条件が壊れた結果  作者:


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11/23

11_前提条件が壊れた日

エピソードの順番、かなり後ろに下がりました・・・

一部加筆修正しています。

その日、王宮の中庭では第一王子ピエールの10歳の誕生パーティーが開かれていた。

外国から来た王妃の産んだ王子であり、次期王太子と名高い少年である。

現王の子供は6人

王妃との間に王女3人、王子一人。側妃との間に王女と王子が一人ずつ。

第三王女の出産後に王妃が体調を崩したことから迎えられた側妃が王女を生んだ後、

王妃と側妃にそれぞれ年子の王子が生まれている。

これが逆だったら色々問題だっただろうが幸い王妃の産んだ子の方が先。

第一王女は学園卒業と同時に近隣国の王太子に嫁ぎ、先日王子を生んでいる。

第二王女も同様に卒業と同時に友好国の公爵家に嫁いだ。

どちらも夫婦仲は良好であり、夫妻から弟である王子へのお祝いが届けられていた。

国に残っている姉の内、第三王女は王子達との交流がなく、このパーティーには参加しないことが伝えられている。

側妃の子である第四王女マリアと第二王子アーサーは主役登場までのホスト、ホステス役をこなして、会場を回っていた。


そんな第一王子の誕生パーティには同世代の少年少女が多数招かれていた。

未来の側近、妃候補である。

そして多く者はこう予測していた。

「この場で王子の婚約者が決まる。」

パーティの出席予定者に国内最強と言われる公爵家の同い年の令嬢がいる。

既に何度か顔合わせをしていて仲は悪くないと言われている。

多くの者は既に内定していてその発表が行われると思っていた。

そう思っていたから親達は娘に王子ではなく側近との縁組を狙って行動するように言い聞かせている。


その裏側では侍従達が慌ただしく走り回っていた。

既に主役である王子が入場する時間を過ぎている。

招待客の大半は既に会場に入っていた。

「令嬢が参加できない!?」

侍従長の言葉に、配下の侍従が頭を下げる。

「はい、今朝がた高熱を出し、とても参加できる状態ではないとのことです。」

別の者が続ける。

「先程、宮廷医が報告がありました。

現在、朝方よりは熱が下がったものの高い状態が続いているとのことです。」

その言葉に少し考えてから侍従長は問い質した。

「毒が使われた可能性は?」

「複数の医者の見立てではその可能性は低いとのことです。」

王家に近い血筋の公爵家の令嬢だ。

既に王妃候補として内々に話が行っている。

食事他に毒見や暗殺対策を向こうの家で行われている。

「悪意による何者かの妨害ではないということか。」

「はい。」


「仕方ない、何時までも招待客を待たせる訳には行かないだろう。」

王の言葉に側妃は

「ええ、マリアやアーサーが頑張っていますが、そろそろ限界でしょう。」

そうして王子が入場し、公爵令嬢の不在が伝えられた。

予定されていた王子の婚約発表は無く、不完全燃焼の気配を漂わせて誕生パーティーは終わった。

多くの者は日を改めて発表されると思っていた。

が、10日程して、令嬢は領地で療養生活に入ると社交界に伝えられる。

実際、既に令嬢は領地に向かっているらしい。


それから5年、令嬢は一度も王都に戻ってこなかった。

そして学園入学前の壮行会に令嬢は戻ってきた。

領地で結ばれた婚約者と共に。

閲覧、有難うございます。

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