4話 兄の帰省、その想い
僕の名前はアリスト・ラオル・エルドガルド。
エルドガルド公爵家の長男で領地に父と母、妹が一人いる。
王都にある王立魔法学園に通っていて、来年から5年生になる。本来なら3年生だが、飛び級制度を利用し2年跨いで5年生になることになった。王都の邸宅に家族と離れて暮らすのは寂しくなくはないが、沢山の使用人達と乳母のマヤもいるし乳兄弟のフレックスも居る。何より目標のためにも我慢出来る。
王都のタウンハウスから乳母とフレックスと馬車に乗り込み、アリストはエルドガルド領へと出発した。
季節は春になり、学園は春の長期休暇に入った。その為、寮やタウンハウスから学園に通う殆どの学生は自分の領に帰省する。アリストもこれから故郷に帰省するのだ。
馬車の中で無表情に黙々と課題をこなしているアリストにフレックスがニヤニヤしながら言った。
「ご機嫌だな。さすがの氷の貴公子様も家族に会えるのは嬉しいんだな。」
アリストの顔は限りなく無表情だが、長年一緒に育って来たフレックスには何かが違って見えているようだ。
「当たり前です。坊っちゃまはまだ12歳なんです。それが国の決まりだからと、親元から離され学園に押し込まれて。久しぶりに我が家に帰れるのに嬉しくないはずがありません!それなのに、気丈に振る舞われて…、マヤは坊っちゃまが不憫でっ…。」
マヤとは乳母、フレックスの母だ。
「あぁ!母さん、分かったから!」
アリストは、そんな2人を見ていたが、また課題に目を戻した。
通常、王都からエルドガルド領まで馬車でぶっ通しで走り続けても1週間はかかる。
だがクレオス王国は魔法国家である。しかもエルドガルドでは多くの大魔法使いを排出してきた。大魔法使いも長い道のりの移動時間は怠いのだ。そうして王都からエルドガルドへの移動手段として王国でいち早く作られたのが、機関車だ。今では各主要途市には開通されているが、エルドガルド直行路の歴史は古い。
クレオスの機関車は風の魔鉱石を使い風を発生させその風が管を通り抜ける勢いでピストンを動かし車輪を動かしている。これであれば、3日で領まで辿り着くのだ。
馬車でエルドガルド所有の機関庫まで向かい、機関車に乗り換える。客室に入ったアリストは固定されたソファに座り、テーブルに課題を広げた。付き添いの騎士、それと使用人が忙しそうに荷物を運び入れる。
フレックスは機関車を動かす魔法士と話しをしている。マヤが入れてくれたお茶をそっとテーブルに置いたのを横目に見てアリストは礼を言った。
「ありがとう、マヤ。」
「坊っちゃま、余り根を詰められませんように。お茶にしませんか?」
心配するマヤにアリストは首を振った。
「家に着く前に全部終わらせたい。」
王立魔法学園は十歳になる歳の貴族子女や王国中の魔法優良児を六年間、語学や歴史、マナーなどと言った基本的なことから、魔法に関する高度な知識、実技を身につけるための学校だ。何らかの重大な理由がない限りは魔力発現した貴族の子供たちは学園に入らなければならなかった。
アリストは、親元から離れてそろそろ2年になる。
学園の長期休みは、春休みが1番長く40日程ある。逆に夏や冬は短く1週間程度しかないのだ。だから、アリストは年に一回、春休みにだけ帰省できると言う事になる。
家族に会える喜びは大きい。フレックスが言う通りご機嫌なのだろう。だが、それと同時にアリストは不安なのだ。不安で仕方がないのだ。家に着くまでに課題を終わらせたいのは、帰省までの三日間で済ませておけば、領でゆっくり家族と語らったり、父に付き添って公務が出来るからと言う理由とは別に、何かに集中しているとその不安を頭から一時的に追い出すことが出来るからである。
「坊っちゃま…。」
マヤはそれが分かるからこそ、アリストが不憫でならないのだ。それはマヤやフレックスではどうやったて埋めることが出来ないのだから。
「お兄ちゃまがお帰りになられるのですか?」
ゴロゴロとエルが喉を鳴らしながら高くお尻を突き出している。そんなエルを撫で回していたら、優雅にお茶を飲んでいる母が言った。
「春の長期休みになったから一年ぶりに帰ってくるのよ。去年の春にも帰ってきていたの、ラナは覚えているかしら?」
うーん、覚えている様ないない様な。
ラナーリアとしての記憶はあるが、新しい事が次から次へと積み重なっていくので、古い順から圧縮ファイル行きである。しかも、その頃はまだ心は三十路ではなく純粋な幼児だったのだ。うーん、うーん、と考えてみたがはっきりせず朧げだ。
「その頃は、まだ赤ちゃんみたいなものだったので、あんまりおぼえてません。」
「あら。今でもラナリィは赤ちゃんみたいなものだわ。」
正直に答えたと言うのに!!こんなに三十路という年齢が恋しくなる事などあるだろうか?!
ぷくーっと頬を膨らませて抗議の声を上げる。
「お母ちゃま!!ラナはもう4歳になりますのよ!赤ちゃんはあんまりですわ!」
そう、つい最近、ラナーリアは4歳を迎えていた。家族と使用人達で祝ってもらったばかりだ。
勉強と魔法のレッスンも一生懸命頑張っているお陰か、なんとなく滑舌も良くなってきたところだ!
「そうね、ラナは立派よ。孤児院の慰問にもあれから何度も行っているし。」
「それは、行っているだけです。立派なのはいつも色々もたせてくれる、お父ちゃまとお母ちゃまですわ…。」
孤児院には足繁く通っていた。しかし気がついたのだ、私には何もないことに。私が持っているものは全部、両親がいるからこそ手に入れられているものだ。父の力なのだ。恵まれ過ぎていると、それがあたかも自分の力であるかの様に勘違いしてしまう。人間の良くない癖だ。
私が出来た事といえば、魔力コントロールの練習として、魔力を放出し尽くして空っぽになった魔石に魔力を注入し直す。力を入れ過ぎると壊れてしまうし、入れなさ過ぎると全く貯まらない。ちょうど良い力加減が難しい訓練だった。今では楽にとは言わないがそこそこのスピードで魔力充填する事が出来る様になっている。そこで、ドクターに頼んで空の魔石を沢山仕入れてもらい、魔力の満たされた魔石を量産して、それを売って小金を稼いで孤児院に寄付しているのだ。出来てそれくらいなのだ。
何が隊長だ。こんなの根本的な解決にならない。
それでも、あるものは利用してこそである。父に新しいドレスも靴も要らないから、孤児院を増設してほしいと頼み込んだ。
父も母から詳しく聞いていたらしく、あっさりと快諾してくれた。
その時に、
「ラナーリアはどんどん大きくなるんだから新しいドレスや靴を買わないのは無理だ。私にも娘を着飾らせる喜びをおくれ。」
と頭を撫でられた。
情けないけれど、父からの愛情が素直に嬉しかった。
出来る事から一歩づつだ。クヨクヨしてても時間の無駄だ。取り敢えず、早く成長したい。
玄関先に母と使用人達と、今か今かと馬車を待っていた。兄がそろそろ到着すると早馬がきたのだ。
遠くの門から馬車が入ってきた。玄関の少し手前で止まった馬車の扉が開き、タラップを踏んで軽やかに少年が降り立った。
柔らかな白菫の髪がふわりとゆれて、蜂蜜色の瞳と目が合った。
「ラナーリア…。」
その時、まるで走馬灯の様に記憶が脳内を駆けていった。思い出した!思い出したぞ!!
「お兄ちゃま!!」
「っラナリィ!!」
私が駆けると兄も走り出し両手で受け止められ、そのまま抱き締められた。
「会いたかったよ、ラナリィ…。」
そう、お兄様はシスコンなのだ。
「…私もです!」
嘘です。さっきまで朧げでした!ごめんなさい!!
「良かったですね、アリスト様。ラナーリア様に忘れられてないか戦々恐々でしたもんね。」
兄の後ろから荷物を抱えた少年が話しかけてきた。
「うるさいぞ、フレックス。」
どうやらフレックスと言うらしい。
「お嬢様、俺の事は覚えてますか?」
覚えてません。うーん、でも兄の後ろが横にいつもいた様な…気がしないでもない。
「………覚えてません。」
「ひでぇや!!」
ごめんて。
「これがお前と僕とのレベルの違いだ。」
なんのレベルでしょうか?お兄様?
「坊っちゃま、ようございましたね!マヤは憂う坊っちゃまを見るたびに胸が締めつ」
「マヤ…!」
マヤと呼ばれた女性は目元をハンカチで押さえていた。彼女が何かを言い切る前に、兄はそれを制して彼女を私に紹介した。
「ラナリィ、彼女は乳母のマヤだ。覚えてないかもしれないが一年だけ君の乳母もやってくれていたんだ。」
「お嬢様、大きくなられまして、マヤは嬉しゅうございます。一年だけですが、お嬢様の乳母をさせていただいておりました。その後は、息子のフレックスと共にタウンハウスにて坊っちゃまのお世話をさせていただいております。」
マヤは胸に手をあて微笑んだ。
「はい!マヤ、フレックス、お兄ちゃまと一緒にいてくれてありがとう!」
そう言って笑うと兄は、泣き顔とも笑い顔とも何ともわからない顔をして、また私を抱き締めた。
「ラナリィ、本当に、君は…。なんて可愛いんだ。天使だ、ラナリィ、可愛い…可愛い。」
ちょっと、もうなんかやめて、本当に。流石に恥ずかしい。
「お兄ちゃま。お母ちゃまが待っています。」
いい加減、ライフポイントがガツガツ削られていくので0になる前に兄を急かした。するとつむじにチュッとキスを落とされた後、兄にヒョイと抱えられ、母の前まで行く。そんな兄に抱えられているラナーリアこと私の顔は林檎の様に真っ赤だ。ライフゲージがバビューンと下降する。
気にするな。ラナーリア。私の心は三十路なんだぞ。いくらイケメンだからといって小僧なんぞに翻弄されてはならぬ。色即是空。色即是空だ…。
「母上、ただいま戻りました。」
「お帰りなさい。アリスト。ところでわたくしにはハグはないのかしら、少し寂しいわ。」
「今は兎に角、可愛いラナリィを離したくはないので。」
もうどうとでもなれ。私のライフはすでに0だ。
「ふふ、相変わらずね。安心したわ。さっ、中へ入りましょう。久しぶりなのだから、話したいことも聞きたいことも沢山あるわ。」
ガチャンとテーブルの上のカップが大きく揺れた。
「ラナリィが魔力暴発で倒れたって、何故教えてくれなかったのですか?!」
兄一行が自室に荷物を置きに行った後、皆んなでサロンに集まりお茶をしながら母の話を聞いていた時だ。
ソファに隣り合って座っていた兄が大きな声を上げたものだから、持っていたクッキーが転げ落ちてしまった。
兄の握りしめられた手はふるふると震えている。
「教えようとは思っていたわ。ラナーリアが本当に危なかったらね。でも、安定したの。ドクターはあとは目を覚ますだけだと言ったわ。だから貴方に心配をかけたくなかったのよ。絶対、学園そっちのけで帰ってくるじゃない。」
「当然です!!ラナリィは僕の可愛い妹なのですよ!学園なんて…!しかも本当に危なかったらとはなんですか!ラナリィに何かあったら、僕は…!」
シスコンが過ぎやしないだろうか?
「貴方の決意の邪魔はしたくなかったの。」
母にそう言われると、兄はグゥッとう呻いたあと歯を食いしばり更に拳に力を入れた。
そんな兄を見て、私は不謹慎かも知れないが、暖かな気持ちになる。私を心配をしてくれて怒ってくれているのだ。兄の震える手にそっと触れた。すると弾かれた様に蜂蜜色の瞳が私の目を捕らえる。
「お兄ちゃま、ご心配をおかけしまちまわ。でも、ラナはもう元気ですのよ。身体も丈夫になりましたのよ。あまり心配かけない様にします。もし次に何かあったら必ずお兄ちゃまにお知らせますわ。だから、安心して学園に通ってほしいです。」
兄の決意が何かは知らないが、足枷になるのは嫌だ。ちょっと噛んでしまったが、兄の顔が鬼の形相から穏やかなものに戻ったので問題ないだろう。
兄は握りしめた手を解いて触れていた私の手を包み込んだ。
「ラナリィ、約束だよ。お兄様はラナリィに困ったことがあったら飛んで帰ってくるからね。」
真剣にそう言われ、私は笑顔で頷き返した。
それから後の続きを話して、落ちたクッキーをスンスンと嗅いでいたエルガイアを兄に紹介した。
「お兄ちゃま、この子がエルガイア。エルです。私と契約してくれた猫ちゃんです。だけど、本当の姿はこーーーんなに大きいんですわよ!」
私は両手をあらん限り広げてその大きさを伝えた。さながらメイちゃんの如く。
「…っ可愛い!!」
「でしょう!エルは可愛い猫ちゃんなのです。」
「うんうん。そうだね。可愛いね、ラナリィ。」
ニコニコしながら頭を撫でられた。エルを抱き抱えて、ほら、こっちだよ。と促してもその手の目的地は私の頭だ。
「話が噛み合ってませんよ。アリスト様。」
「そうね。全く噛み合ってないわ。」
「なあーう。」
さまざまなツッコミを受けたが兄はブレなかった。しかし、不意にエルガイアを見たかと思うと真顔に戻って問うた。
「それで、エルガイアは何故ラナリィと契約したがったのでしょう?」
答えたのは母だ。
「精霊は魂の匂いを覚えていて、ラナはクラウディア様の生まれ変わりみたいなの。クラウディア様と契約して共に魔を払ったと言われる精霊が、そのエルガイアではないかと。その件についてはドクターが調べてくれているわ。」
違うと思います。しがない日本人ではありましたが平々凡々でしたので。
「…クラウ、ディア?」
そう呟いた後、兄がこちらを向いたので仰ぎみた。蜂蜜色の瞳と目を合わせ、暫く見つめ合っていたら、
「…それは、それは!マジなんですか?!国の英雄、我が領土の始祖様の生まれ変わりって、あぁ!しかもそのニャンコがあの伝説の精霊様?ご本人って事ですか?ちょっとお嬢様!俺にも抱かせてください!!」
フレックスが興奮気味にやってきて私に手を組んで懇願した。
「どうぞ。」
エルガイアを差し出すと、フレックスは恭しく礼をし、手を衣服でぐいぐい拭うとそっと私からエルを受け取った。
「なー。」
「はわっ、このお方があの伝説の…!なんて、なんて、かわいぃぃー!!!」
そのままエルガイアの胸元に頬擦りをし出した。
「アリスト、どうかしたの?」
その間もずっと黙って私を見つめていたらしい兄に母が心配そうに尋ねる。
「あ、いえ。何でもありません。」
静かに答えるとそのまま黙ってしまった。
「なーう!」
エル達を見ると、そろそろしつこかったのだろう腕を伸ばしてフレックスの顔を押し退けているところだった。
「レジェンド様、もう少しだけ!!」
どうにも止められないと思ったエルは身体を捩ってストンと飛び降りた後、ソファの下に隠れてしまった。
その後すぐ、兄達も疲れているだろうと夕食まで休んでもらうことになった。父が夕食時には帰ってくるので家族がそこで揃うことになる。
兄は終始黙っていたが、別れる時には名残惜しそうに私の頭を撫でながら、また後でと部屋に戻っていった。
ラナーリア・レイル・エルドガルド、彼女が生まれてきてくれたのは、僕が9歳の頃だ。
父にも母にも愛されていたと思う。だけど、僕の心は物心ついた時にはすでに、まるで空虚の中に自己嫌悪だけがある様なそんな気持ちに苛まれていた。
何故そうなのか何度考えたのか数えきれない。だが何も分からない。生まれながらに自分は何かが可笑しいのだろう。そう思うしかなかった。
父や母に愛され、マヤや使用人達も慈しんでくれた。フレックスと言う心を許せる友も、いつも側にいてくれ自分を認めてくれた。なのに何故か自分だけが僕を認めてくれない。自分だけがいつも僕を許さなかった。
幼い頃から剣に魔法、勉学に励んだ。自分に鞭を打つ様にひたすら自分に厳しさを強いた。
父や母に心配され、マヤには泣かれ、フレックスには巻き込まれる自分の身にもなれと愚痴を溢された。
だけど、止める事は出来なかった。そうでなければ、生きられなかった。
母が赤子を身籠って産気づいたとき、父はオロオロし使用人達は走り回った。僕は相変わらず訓練や勉学に勤しみ、その時は図書館で勉強をしていた。
僕には関係のない事だった。弟か妹が出来ると聞いた時に、ただ、そうですか。とだけ答えた僕に、両親の目が寂しそうにしていたのには気づいていた。一緒に喜んで欲しかったのだろう。たが、喜びとは僕には遠い感情だったし、実際、生まれてくる子に全く興味がなかったのだ。
図書館で勉強をしていると、執事のミカエリスが僕を呼びにやってきた。妹が生まれたらしい。母と妹を見てやって欲しいと、父が言ったそうだ。ゆっくり本を閉じて後片付けをした後、僕はミカエリスに連れられ母の元に向かった。
部屋に通された僕に赤子を抱いている母が優しく微笑んだ。疲れ切った顔をしていたが母は幸せそうだ。父も優しそうに目を細めている。
招かれるまま側に寄り、妹のラナーリアだと赤子を僕に寄せてきた。
チラリと見た瞬間、胸がドクリと大きく脈動を始めた。目を見開いて小さな妹を見ると、短いプラチナブロンドがキラキラと輝いている。
抱いてあげてと渡されたが断った。だが、そっと手を寄せると小さな手が僕の指を掴んだ。その時、細く目を開いたラナーリアの黄玉の様な瞳を見た瞬間、心の中の濁りが弾ける様に浄化されたのだ。
その時、理解した。この子を守らねば。この子を守る為に生きねば。守れたなら許される。僕が僕を許す事が出来るのだ。と。
天使だ!可愛い!抱かせてくれと、はしゃぐ僕をみて、両親は大層驚いた様だったが、それと同時にとても喜んだ。
僕はそれからも訓練や勉学には励んだものの、その時間はずいぶん減り、殆どの時間をラナーリアと一緒に過ごした。母や乳母について周り、ラナーリアを追いかけ回した。
だけど、それも一年だけだ。僕は学園に入らなければいけなかったからだ。
寂しかった。離れたくなかった。ずっと見ていたかった。だが、僕は強くならなければならない。ラナーリアを何者からも守るために。なるべく早く全てを吸収し、なるべく早く卒業してラナーリアの元に帰る。今の目標はそれだけだ。
「納得がいった。」
自室に1人呟いた。
「クラウディア…いや、ラナーリア…。今度こそは必ず…。」
西の空には傾いた日が、茜の空を率いている。疲れていたはずが、アリストは眠れずに暮れ行く空を眺めていた。新たな決心を胸に、強くならねばと強く思いながら。
読んでくださってありがとうございます。
少し勢いを落とし気味ですが、ノリと勢いで書いています。
誤字、脱字、乱文あると思います。
拙いですが、楽しみの一つにしていただけたら幸いです。
すみません、次々に乱文が見つかり、ちょいちょいと訂正しています。