２４．一人遊びしますよ？
本日三話目です
さて、今日は皆さん珍しくいろいろ忙しい様で、初めて一人で過ごすことになってしまいました。
一人っきりだと特ににやることが思いつかないので、前から気になっていたレースモードの練習でもしましょうかね？ボッチじゃないよ？ホントダヨ？寂しくなんかないんだからねっ！（くすん）
いや、お姉ちゃんは普段から結構お仕事が忙しいみたいなんだけど、サリナさんかシルヴィアさんのどちらかは常に私の側にいてくれるんですよね。
前に一度、お仕事とか大丈夫なんですか？って聞いてみた所、サリナさんもシルヴィアさんもすでに以前やっていたお仕事は全て他の人に引き継ぎ済みでお仕事らしいお仕事は無いんだとか。
この辺はわたしの専属になったことと関係があるようですが、あえてお仕事というなら私に尽くす事がお仕事なんだそうですが、あくまで自分がしたいからしていることなので、ある意味現在無職なんだそうな。
それでもお仕事を聞かれたときは専属をやっていますと言うと、通じるだけでなく尊敬されるレベルなんだとか。
ただ、さすがにこちらの人も、一般的な人は専属になりたいとは思わないし、たとえ思っても簡単になれるものではないそうです。
そしてそんな二人のするべきことは私のお世話や、面倒を見たり、遊び相手になったり、勉強を教える事だと言われました。
お金に関してもすでに一生遊び倒しても使い切れないほどあるし、しかも私の相手をするのはお仕事ではなく、それが趣味であり生き甲斐でもあり、種族としての本能から来るもの（母性本能のようなものでしょうか？）なので逆にあきらめて？とまで言われると断ることも出来ず、ありがたくその気持ちを受け取ってお世話してもらうことにしました！
正直足がこんななので、誰かにお世話してもらえないと生活にすさまじく支障があるのですよね。
それと、家族が家族に何かするのに理由はいらない、したくてしているのだから気にしないで？とも言われてしまいました。
そうまで言ってもらえるような価値が私にあるのかは判りませんが、日本では小さい頃を除いて家族に恵まれていなかった私ですのでね、そう言ってもらえるのは素直に嬉しいですよね。思い出しただけでも顔がにやけてくるのが判ります（ニヨニヨ）
話をゲームに戻して、このレースモードというか今回遊ぶのは正確にはタイムアタックモードなのですが、これがどういう物かというと宇宙空間で小惑星帯の中や荒れた惑星の表面にある深い渓谷を通ったりと、色々な障害物を含んだコースが設定されていてそこを宇宙船で飛んでチェックポイントを通過して、いかに速いタイムで駆け抜けるかという、一種の障害物レースなんです。
日本でやっていたゲームでも似たようなタイムアタックモードはあって、これでも大会で優勝したこともあるのですよ？
このレースモード関連はシミュレーション扱いになって、船を壊しても実際に壊れたりするわけではないので操船の練習にはもってこいなんですよね。
ただ、コースによって一回いくら、または時間でいくらって感じでコースの使用料としてゲーム内通貨が必要なので、決してタダで練習ができると言う訳ではないんですけどね。
まぁ、口止め料としてもらったゲーム内通貨がまだたっぷり残っているので私は練習し放題ですけどね！
タイムアタックには初級コースが６パターン、中級コースが１２パターン、上級コースが２４パターンと豊富に用意されていました。
とりあえず、初級コースからやってみましょうかね。
えっと、しょせん初級は初級という事ですかね？ほぼ全速で駆け抜けることが出来ました。
これでは練習にならないので中級をやってみましょうか。
こちらもあまり難しくないですね。ちょっとひやりとした個所もありましたが、何度かやれば全く問題なく行けますね。
コントローラの性能差なのでしょうか？きっとコースの難易度はコントロールシステムのランクに合わせた感じで設定されているのでしょうね。
中級までではあまり練習にならなさそうですのでね、上級コースで練習するとしましょうか。
上級は２４パターンありますし、せっかくなので時間単位で申し込みましょう。
そうですね、とりあえず２時間ほど申し込んでみましょう。
あ、ちなみにタイムアタックの結果については公開・非公開が選べるようで、公開モードを選択するとコクピットからみた外の景色と、現在コースのどこを飛んでいるのか、そしてタイムはいくつかを映し出して他人に見せることが出来るようです。
非公開モードについては、すべてを非公開にする完全非公開モードとタイムだけ公開する限定非公開モードの２種類あるようですが、恥ずかしいので完全非公開モードで申し込みましたよ？
一寸だけお値段が高くなるのですが、進んで恥をさらすのもどうかと思いますのでね。
設定はこれでよしっと。それじゃ一通りのコースを通しでやってみましょうかね。
ぎゅーんぎゅーん、ぎゅーんぎゅーん、わたーしのふねーは、こうせーいのーうっと
なるほど、同じ上級コースといえどもやっぱりそれなりに難易度は違いますね。
とりあえず簡単な方から攻略していきましょうかね。
慣れって怖いですねぇ、三ヶ月ぶりの両手での操作なのですが何度かコースを飛んだだけで特に問題なく操作できますね。
とはいえ、機体の反応が思った通りにならない所がちらほらと……
これはコントローラの設定でしょうか？それとも機体側の性能の問題ですかね？どうしても反応が遅れちゃいます。
んー、どうしましょうか。一度調べるべきでしょうかね？それともこのまま練習するべきでしょうか。
とりあえず、現状でもう少し練習してみてどうしても不満が消えない様なら、それらの原因究明をするようにしましょうか。慣れてないだけかもしれないですしね。
それほど多くは無いですけど、まだ時間残っていますしね。このまま時間いっぱいまで練習して、ダメなところをとことん洗い出すとしましょう。
ふぅ、とりあえずなんとなくですがダメなところが判りました。
反応が鈍い、思った出力が即座に出ないといった所でしょうか？
反応が鈍いのは、遊びがあるのですかね？
とりあえずコントローラの設定をチェックしましょうか。
……
ほむ……えぇー、何ですかこの設定、日本でやっていたゲームでは無かった設定項目にコントローラの遊びの設定があって、遊びに５％も取られてますよ？
遊びなんかいらないでしょう。というわけで、遊び０％に設定しちゃいます。
他には何か変な設定とか無いですよね……無さそうですね。
それでは、機体側の設定チェックをしましょうかね。
むーん、メインエンジンもスラスターも出力設定がおかしいですね。左のコントローラでは１００％の出力が出せないですよ？どういう事でしょうかね。
あぁ、なるほど。左右のコントローラで同じ方向に全部倒して初めて１００％になる様になってるんですね。それじゃ出力が思ったように出ないですよねぇ。
どういうことかと言うと、いまは左を感度１０とすると、右を感度５にしてるので、左のコントローラだけで１００％になるようにすると、左右を同じ方向に倒すと１５０％の出力になっちゃって出力過多で短時間で壊れちゃうんですね。
で、それを回避するために両方のコントローラの合計値で１００％になる様に設定しな直されたと……
何て余計なことを！全部設定しなおしです！フルパワーは短時間持てばいいのです！！
んー、こんな感じかな？
とりあえずこれでやってみましょう。とりあえずお試しなので１回モードでっと……
んん？反応は格段に良くなりましたけど、まだしっくりこないような？なんでしょうね。
えっと……おぉ、診断モードなんて言うものがあるのですね。ちょっとお高いですけど、これでやってみましょうか。
結果は、と。
ふむふむ、なるほどー。入力してからスラスターが実際に反応するまでにタイムロスがありますし、スラスター自体もちょっと反応が遅れてるっぽいですねぇ。
で、タイムロスの原因がどこにあるかというと……制御回路が追い付いてない？え？あぁ、これもカスタム品が出ているのですか。
というか、そんなところまでカスタマイズ可能なんですね。船の基本回路ですから出来ると思ってませんでしたよ。
さて、原因も判ったことですし、これを解消するにはカタログチェックしましょうね。
結構色々出てるのですねぇ、こう色々あるとどれにするか目移りしちゃいますね！
とはいえ、私の船の規格に合うもので今の物よりも性能がいいものとなると数は絞られるわけですが。
んー、制御回路だけで見ると、これが一番性能が良さそうなんですけど、どうも今ついているスラスターとの相性があまりよくなさそうですね。
スラスターを今のままこの制御回路をつけるなら、こっちの制御回路の方が結果良くなる……と。
で、スラスターもこっちのに交換するなら、この制御回路がカタログスペック上は一番性能がいいみたいですね。
どうしましょうか。スラスターはこの船を購入したときに取り換えた物なんですよね。それを壊したわけでもへたってきているわけでもないのに交換しちゃうのも、ちょっともったいない気もしますし。
……
よし、交換しちゃいましょう。
で、取り外したのは、サリナさんかシルヴィアさんに使うかどうか聞いてみて、使うようなら上げちゃいましょう。二人とも使わない様でしたら中古で売りに出しましょうか。
っと、実際に購入する前にお試しモードで試してからにしましょうか。
んん？思ったほどよくはならないですね、なんでしょうか？
カタログスペックに、嘘偽り有？
ちょっとほかの組み合わせも試してみましょうか。
んー、カタログスペックだとこっちの方が性能低いのに、実性能はこっちの方が反応がいいように思えるのは何でしょうか？
ん・ん・ん…んん？
あぁ、反応の始まりはこっちの方が若干遅いけど、キレはこっちの方が良いんですね。
原因は何でしょうかね？メーカーによる癖でしょうか？
設定で何か変わらないですかね？
ん？何この設定。
ほむほむ、なるほどー。無重量空間での最終姿勢制御をコンピューター制御で行っているわけですか。確かに人力で無重量空間で移動速度０にするとか、ちょっと難しいですよね。
ステーションや他の船に接舷する時とかなら分かりますけど、通常操作時はこの制御はいらない気がするのは私だけでしょうか？
もしかして、この制御をOFFにしたら思った通りいくんですかね？
おぉぉぉ、思ったところにズバッと行くようになりましたよ！
これは良いですね、よし他の組み合わせも全部試してみましょうか。
ふむふむ、結局最初に選んだ組み合わせが反応も出力も一番相性いいみたいですね！
お試しで結構お金使っちゃいましたけど、これは必要経費という事で……（金額からそっと目をそらしながら）
さて、お支払い総額はっと……ぐぬぬぬ、ゲーム内で稼いだお金じゃ足りないですかそうですか。
仕方ないので全額リアルマネーで払っちゃいましょうか。ゲーム内通貨はこれからもいろいろ使いますしね！
そんなこんなで、またゲームに３００クレジットほどのお金を使ってしまったのでした。
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