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13.宇宙空間にも冒険者と言うお仕事があるようですよ?



 こちらでの食事について



 当初心配していたご飯なんだけど、めちゃくちゃ美味しかったです!


 なんかね、サリナさんが毎日作ってくれてるんだけど、これがもうほっぺた落ちるんじゃないかってくらい美味しいの!


 こんなご飯ばかり出されたら食べ過ぎて太っちゃいそう。


 …… そこっ、すでに手遅れとか言わないっ、私は太ってるんじゃなくて、すこしふっくらしているだけなんだからっ!



 ちなみに、こっちの世界の人々は日本でいう料理はしないそうです。


 それじゃご飯はどうするのかっていうと、なんと自動調理器と言う物がほぼ全ての家庭に行き渡っているらしいのですよ。しかもこれ、必要材料入れてメニュー選んでボタン押すだけというお手軽さなの。さらには冷蔵庫機能も完備しているので、入れた素材はほとんど無駄にすることがないそうです。


 何でこんなすごいものが各家庭に行き渡っているのかと言うと、恒星間飛行をするのに素材を少しも無駄にできない。しかも無駄に火を使って酸素を無駄にできないって理由でこの分野がすごく発達したらしいんです。


 しかも食材なんかは、日本でいうスーパー的なお店へ買い物に行ってもお野菜とかお肉はその機械用に加工されてパックされたものが売られてて、それを調理機に入れておくだけでいいんだって。


 無駄なエネルギーも使わず、いつも美味しい同じ味の料理を作ってくれるそうです。


 メニューの各レシピについてはカスタマイズ可能で、そのカスタマイズで各家庭の味を出すんだって。ところ変わればってやつだね!


 しかも一から自分でレシピを組むことも出来れば、一般で販売されている物も登録自由との事です。


 こちらでいう料理とは、なんとこの自動調理器でメニューを選ぶことを言い、家庭の味とはこのメニューをいじったものの事なんだそうです。


 所変わればと言う事ですね!



 あ、食堂やレストランなんかもきちんと存在していて、そういう所もそれなりに繁盛しているようです。


 なんでも、いちいち素材を買ってきて用意するのがめんどくさいとか、各お店でのカスタマイズされた味がいいとか、材料の特別な仕入れルートが違って味が違うとか、理由は色々あるそうです。


 でも、サリナさんはわたしのご飯を機械なんかに任せておけないっていって、毎回手料理をふるまってくれています。感謝感謝だね!


 ただ、やっぱりこちらにはお味噌やお醤油はないらしくて、きちんとした和食は不可能なようです。


 さすがにひと月も和食が無いとちょっとホームシック的に和食が食べたくなるんだけど、その辺も考えてくれていて、お魚の塩焼きとかそういう方向で和食テイストなものは作ってくれています。


 あ、お米はね、ちゃんとあるのよ?しかもジャポニカ米っていうんだっけ?短くて粘り気のあるお米。ちゃんと日本のお米に引けを取らない味なの。なのでまだまだ頑張れそうです!



 食事ついでにこちらの世界の食器について少し。


 こちらの食器は見た目は陶器のお皿だったりガラスのコップだったりなんだけど、実はこれらはわたしにはよく判らない素材と言うか、強化プラスチックみたいな感じの謎素材でした。ですので、簡単に割れたり傷ついたりしないうえ、熱も伝えにくい様で保温性もばっちりな物でした。


 でもねー、なんていうんだろ?あの陶器やガラス独特の冷たい感じっていうの?が無くて、まさしくプラスチック製の食器で食べてる感じで、食器同士をぶつけても鈍い音しかしませんでした。


 なんかね、味気ないというかわびさびがないというかね、ぱっと見はそう悪くないんだけど、実際使ってみるとほんと味気ないんですよね。


 それらの点についてお姉ちゃんに言った所、日本ではどのような食器だったのかを聞かれ、基本的にはガラスや陶器、磁器などの食器だったことを伝えるとすごく興味を引かれたようでした。


 そこで日本での食器について、わかる範囲で良いので出来るだけ詳しく教えてほしいと言われ、私のわかる範囲でなるべくたくさんの事を教えたのですが、作り方についても聞かれ、土をこねて焼く程度の事しかわからなく、その辺は思い出したらでいいので随時教えてほしいと言われました。


 どうやら無事わたしの言っているものが作ることが出来たら、こちらではかなりの貴重品になりそうだとの事です。


 また、私の話を聞いたからか、陶器や磁器、ガラスで出来た食器で食べるご飯は美味しそうねと言ってくれました。


 わたし、そんなに物欲しそうな顔をして説明していましたかね?


 さらには、陶器や磁器、ガラスの食器は、出来によっては芸術品にもなる事も説明したところ、新しい産業を興せるかもしれないと言い、それにより新たな雇用が生まれ、人々の仕事も増えて良い事尽くめだと言っていました。



 あと食事時のマナー


 こちらの世界での食器は、基本的には西洋風でナイフ、フォーク、スプーンなどの、カトラリーを使った食事が一般的なんですけど、お箸を使うこともありました。


 ただ、一般的な食事はカトラリーなどの西洋風、一部高級なお食事の場合はその内容次第なんだけど、カトラリーだったりお箸だったりと言った感じです。


 で、上流階級の方たちの場合はお箸を奇麗に使えることがマナーの一つなんだそうです。


 純粋な日本人の私としてはお箸を使ったマナーはバッチシなので一安心!


 ただねぇ、カトラリーを使う物の方のマナーがね、普通にファミレスでの食事レベルなら全然問題ないのですが、コース物でカトラリーの種類がたくさんある物だと悩んでしまいました。


 とはいえ、基本的に内側の食器から使っていけばいいだけらしいので、それほど苦労することはなかったです。


 あとは、食事時のマナーとしては、一緒に食べている人を不快にさせないように気を付けると言う感じですかね?


 食器同士の接触で音を極力出さないとか、スープを音を出してすすらないとか、ごくごく普通のマナーを守っていれば大丈夫なようで安心しました。



 そして、勉強以外の空いた時間に何をしているかと言うと、ゲームなんかもしています。


 最初はこちらで流行っているゲームをやろうという話になったのですが、なんかねー、すっごい難しいの。


 どう説明すればいいかな?チェスとか将棋とかあるじゃない?あれの3次元的なものっていえば判ってもらえるかな?


 駒が立体になっているって意味じゃなくて、駒を動かせる場所が3次元と言うか、チェスや将棋はボードの上を前後左右動かすだけなんだけど、こっちのやつはそれに加えて上下があるの。


 もうね、ルール聞いても全然理解できなくて10分でリタイアしました。


 なので逆に、私の知っているゲームを聞いてみたのですがどれも存在しないとのことだったので、説明して作ってもらいました。


 作ってもらったのは、異世界転位系ファンタジー物で定番のリバーシ、あと技術的に可能なのでトランプですね。


 トランプに関しては手作業で簡単にと言うわけにはいかないので、どこかに作成を頼んだみたいで、どういう物かを教えてから物が届くまで数日かかりました。


 リバーシについては、とりあえず紙で作っちゃおうという事でその場で紙製のを作って、ちゃんとしたのはその後注文して作ってもらったみたいです。


 ちなみにこれらの遊びはみんなはまってくれて、毎日みんなでわいわい楽しく遊んでます。



 そうそう、こちらへ来てからの私の服装ですが、基本的に着やすくてふわっとした感じの物を主に着ています


 大体が前ボタン式のシャツにスカートが主ですね。着やすいし、お手洗いも楽ですから!


 それで、ある日お風呂上りにバスローブを着ている時に浴衣あると楽かも?と言った所、浴衣について聞かれ、それ関連で着物についてまで聞かれちゃいました。


 そしてその時に、浴衣も着物も日本独特の民族衣装だと伝えた所、地球には民族衣装は多いのか聞かれ、わたしが覚えている範囲だとあとはチャイナドレス、カンフー着、アオザイ位しか思い浮かびませんでした。


 それぞれどのような感じの服か聞かれ、わかる範囲で簡単なデッサンも交えて教えたのですが、絵心の無い私の絵でどこまで伝わったかははなはだ疑問です。


 そして後日、浴衣のような物をサリナさんが作ってくれたのですが、これがもうね、浴衣その物!


 良くあんな説明で作れましたね!と言った所、詳しい資料は地球にいる榊さんに送ってもらったんだとか……


 その資料を基に、こちらで布地を用意して手縫いで作ってくれたんだそうです!


 帯についてはね、ちゃんとしたのも用意してあったのですが、それだと堅苦しいという事で、温泉などで浴衣を着る時のような簡単な細めの帯にしました。


 ただ、お姉ちゃんはそれがちょっと不満らしく、ちゃんとした帯でわたしを着飾ろうとしてきます。


 ですのでね、日によって簡易的な細めの帯だったりちゃんとした帯で着飾ったりしています。



 ちなみに、榊さんに連絡取れるなら、食器の話をあそこまで詳しく聞いたのはなぜ?と思い聞いてみた所、一生懸命説明する私が可愛くてついつい聞いてしまったとかなんとか。


 てれるー



 こほん。まぁ、食器が食事についていかに大事かを説明できましたしね、良しとしましょう!



次話は明日17時更新予定


今回で大体の説明は終わったはず……はず。


次回からいよいよ物語が動いていきます!(願望)

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