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10.お手洗いに来ましたよ?



サリナさんがお姉ちゃんを呼びに行ってくれましたが



「うぅぅ、おちっこ漏れそう……ま、まだもどってこないよね?しょうがない、今回はこのまましちゃおう」


(んんっ……はふぅ、出てる感じはするのに水の音もしないし、脇からもれて太ももの方に垂れてくる感じもしない。本当にどうなってるんだろこれ?)


「おまたせー」


「ひゃあっ」


「貞操帯が外れなくて困ってるって、聞いたのよ?」


(ふえぇぇぇ、急に入ってこられても、途中で止めるなんてできないよぉぉぉ)


 我慢できずにおしっこをしてしまったのですが、その最中にお手洗いの中に三人が入ってきてしまいました。


 そんな三人の顔を、便座に座っておしっこをしながら、恥ずかしさに顔を真っ赤にして泣きそうな顔をして見上げていると……


「ん?どうかしたのかしら?」


(みられてる、おしっこしてるところ見られちゃってるぅーーーーーー)


「あ、もしかして……」


「我慢できずにしてしまっていたのかしら?それじゃ、これで問題は解決かしら?」


(ちょ、お姉ちゃん、何も解決してないからーーー)


「ん、わたしは気にしない。それに音もしていないから言わなければわからない。なので今おちびちゃんは便座に座ってるだけ。なにもない、なにもない……」


(そういいつつも、少し顔を赤らめているシルヴィアさん!説得力ないですよおぉぉぉ、少しは気にしてえぇぇぇ)


「うぅぅぅ……」


(昔おじいちゃんの家で飼っていた犬のベスのお散歩中に、おトイレしている最中の顔をじっと見ていたことがあったけど、ベスもこんな気持ちだったのかな?だとしたベスごめんよぉー)


「済んでしまった事は仕方がないと思うのよ?それで、貞操帯が外せないと聞いたのだけど?」


「はうぅぅぅ。あうあう、えっと、ここを、こう引っ張れば外せるって聞いてたと思うんだけど、いくらやっても外れなくて……」


「試して、みるわね?」


 そう言って貞操帯に顔を近づけてくるお姉ちゃんですが、おしっこして拭いても洗ってもいないところに顔を近づけられるのはとても恥ずかしく、思わずその頭を手で押さえてしまいました。


「ちょ、お姉ちゃんっ、まってまって!今おしっこしたばかりで拭いても洗ってもいないのに顔を近づけられるのは……」


「何も気にしなくていいのよ?」


「いやいや、お姉ちゃんが大丈夫でも私が気にするよっ」


 さすがに用を足したばかりの股間に顔を近づけられるのは恥ずかしすぎるよぉ。


「お風呂でも説明したと思うのだけど、出したものは不思議空間に破棄されるのよ?だから拭く必要も洗う必要もなく、とても清潔なのよ?」


「うぅぅぅ、それでも気分的に……」


「まぁ、外せるかどうかの確認だけだから、とりあえずあきらめて?それで、ここをこう……外せるのよ?」


「あれー?こう、だよね?やっぱり外れないよ?」


「シルヴィアだと外せるかしら?」


「ここをこう。きちんと外れる」


「えー、わたしだけー?もしかしてこれ、本人にははずせなくなってるとか?」


まさか、いじわるされてるとかじゃ、ないよね?


「そんなことは無いはずよ?そういう設定もできるのだけどね?むしろそうした方が、良いかしら?」


「いや、そんな余計な設定は……」


 それじゃ、ますます特殊な趣味の人みたいじゃないーーー


「そうね、もしかするとあれかしら?」


「大前提としてこの貞操帯は、着用者が心から信用している人にしか外せない設定なのね?意識して信用しているとかじゃないのよ?心の底から、無意識で信用しているかどうかが、問題なのね?それは良いかしら?」


「えっと、どうやってその判断をしているのかっていうのは?」


「そこは聞かないのが、優しさなのよ?それで、本人は信用しているつもりでも、実は信用しきれていなかったという相手には外せないという実績があるのね?そこまではいいかしら?」


「な、なんとなく?」


 いったいどういう優しさなんだろう?お姉ちゃんもよく理解していないってことなのかな?


「でね、おちびちゃん。おちびちゃんは自分の事、信用してるかしら?」


「え、それは……」


自分ほど信用できない人もいないと思うのっ。


「きっぱり、自分は絶対大丈夫、何があっても自分の正しい意思以外でこれを無暗に外すことはない、と言い切れるかしら?」


「いや、それは……ねぇ。自分のことは結構信用できない部分があるかなぁ。結構欲望に負けること多いし?シュークリームを目の前に置かれて夜までお預け!って言われても、食べちゃう自信とかあるし?」


 目の前にシュークリームとかケーキがあったら食べちゃうよね!


「となると、自分で自分を信用していない、というのが外れない原因ではないかしら?」


「ふえぇぇぇ、無駄に高性能な気がするんですけどー?」


 それはあれかな?結局設定どうこうより、わたしには外せないって事?


「でも、特に問題は、ないわよね?」


「えっと、そうするとどうしても外したくなった時なんかはどうすれば?」


「外したいの?」


「そりゃ、お風呂では外して洗ったりしたい……かな?」


「説明した通り、貞操帯の下は老廃物もポイってされちゃうのよ?付けたままでも、問題ないわよね?」


「そこはほら、気分的に?たまにははずして洗いたいというか?」


 さすがに問題ないと言われても、たまには洗いたいよねぇ


「それじゃ、この三人にははずせたのだし?誰かに洗ってもらえば、問題ないわよね?」


「えっと、よろしくお願いします?」


「はい、よろしくお願いされました?」


「えっと、そうでなくて?その、やっぱりほかにも外したくなる時があるかもしれないというかなんというか……ですね?」


「たとえば?」


「えっと、その……ですね」


「まぁ、外したい時は誰かに言ってもらえば、良いと思うのよ?」


「あっはい……」


 まぁそういう気分になる事はそうそう無い…と思いたい。大丈夫……なのかな?


「それで、お手洗いは上手に出来たかしら?」


「う、うん。それはもう前のと違ってつけたまましてるとは思えないほど快適でした。前のやつだと跳ねたり垂れたりしてやっぱり大変だったから」


 ほんと、謎技術だよね


「それは良かったわね?横漏れとかも、していないかしら?」


「うん、それも無いみたい」


「あとは、大きい方をした時かしら?もし問題があれば、隠したりせずに教えてほしいのよ?これから一生着けたままだし?少しでも不満があれば、早めに修正した方が良いと思うのよ?」


「そうですね。って、一生?もしかして私、これを一生付けて生活するの!?」


「外す予定が、有るのかしら?まぁ、外したいと心から願えば自分で外せるようになる、かも?ならない、かも?」


 どっちなんだろ?なるのかな?ならないのかな?


 一生自分でははずせなくて、誰かに外してもらう生活なのかな?


「あー、んー、まぁ、今のところ外す予定は、ないかな?」


「あとはね、外出中人前で、しちゃうことがあるかもしれないわよね?なので、顔に出ない様に、人前でこっそりする練習もした方が、良いと思うのよ?」


「えーーー、それってどんな羞恥プレイ!?」


 いやいや、人前でこっそりする練習とか必要?必要なの?


「ほら、場所によっては、浮遊椅子で入れるお手洗いが近くにないかもしれないのね?そんな時はその辺でこっそり、なんてことも?」


 あー、多目的トイレが少ないのかな?


「その時、そんな顔をしていたら、今お漏らししてますって言っている様なものだと思うのよ?だから、少しは人前ですることに慣れたほうが、良いと思うのよ?」


「そ、それは……そうなの、かな?」


「こっちには、浮遊椅子が必要な人はほとんどいないのね?その分、浮遊椅子で入れるお手洗いも少ないのよ?」


「うわー、それじゃ私が浮遊椅子に座った状態で街中なんかに行ったりするとかなり目立っちゃう?」


「そうね、目立ちはすると思うわ。でも身体的特徴に対して蔑んだ態度を取るような人は、逆に非難されるわ?」


 お姉ちゃんがそう言うと、さらにシルヴィアさんから


「私かサリナが常についているから大丈夫」


 とフォローが入りました。んー、日本にいた頃はいやな顔をされる事もあったからちょっと不安だけど、シルヴィアさんやサリナさんが常に一緒にいてくれるなら何とかなるのかな?


 何にしても、その辺はなる様にしかならないか。


「それじゃこうしましょ。今後お手洗いは、人前でしても気が付かれないようにする練習も兼ねるという事で、どこでも気にせずにしちゃってね?」


 などとサリナさんから提案されちゃいましたが


「いやいやいや、それは流石に一人の人間としてどうなのかと思うのですよ?せめてお手洗いで出来るときはお手洗いでしたいです!」


「それじゃ、したくなった時はお手洗いに連れてくるとしても、誰か一人は個室に一緒にいるという事でいいかな?」


「うぅ、どうしてもそうしないとだめ?」


 確かに誰かが側にいる所でする練習は必要なの……かな?


「おちびちゃんがお外で漏らししちゃった時に、周りの人にお漏らししたと気づかれてもいいのなら、別に慣れなくてもいいと思うのよ?」


 さすがに知らない大勢の人にお漏らししたのがばれるのは、いやかなぁ。


「大丈夫、私は気にしないから遠慮なく私の前で練習するといい」


 いや、気にしないと言われても、これだけの美人さんたちの前で見られながら用を足すとか、それどんなご褒(げふんげふん)拷問なのよ!


 たとえお漏らしじゃないとしても!そう、お漏らしじゃないのよ、私専用お手洗いで用を足すだけなの!


 そう考えれば、いけないこともない……のかな?


 まぁ、言っていることは正論?なのかな?わたし変な趣味に目覚めたりしないよね?



 そして結局その後は、お手洗いの個室では常にだれか一人は一緒にいる状況になり、どんな状況でも一人っきりになるという事が無くなったのでした。


 もちろん、おっきい方をする時もそばに誰かがいる状態でしたよ?


 お顔真っ赤で最初の頃は泣いちゃいましたよ?


 そのまま抱きしめて良い子良い子してもらえましたよ?



 小さい子供にお手洗いの躾をするというのはこういう感じなのでしょうかね?



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