プロローグ
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プロローグ
『ノルドシュトルム』
風と共に現れる災厄と言われている伝説が、この国には存在していた。
なんでも昔からの言い伝えによると300年ごとに、時空の果てから怪物達がやってくる年があるという事らしい。
なんだかその怪物は、よく分からないけど全てを喰らい尽くしてしまうとか。
だから俺達の役目は……この国の宝を使ってヒーローを呼ばなきゃいけない。
小さい頃に昔話として聞かされたのは、そんな簡単な事だった。
此処はレティウス国、王都ヒルトライ。
山の中腹にある城塞都市で、周囲の市とのアクセスも良い立地にある、大都市だ。
今、此処にはそれぞれが召還権を持つ者達、この国の重要業務を行う13人衆の子息達が集まっている。
召還の儀は、それぞれ同時に行われる。もちろん、俺も含めて。
俺はレティウス13人衆次期席次6番、ミラカナ・イール・フォークライ。見ての通りの男。歳は14、髪は薄茶。
身長は142cm。体重は内緒だ。
ーー卓越したような社会的評価はなく、いわゆる家柄だけだと自覚をしている。この国の教育機関の中等部に所属し、相応の資格として生かされている……、