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日記1

 vol 1 都会OSー2地区から


 嫌になった。

 旅に出ることにした。

 さて……何処に行こう?


 世間一般じゃ花形職だかなんだか知らないけど、元々アレだけはなりたくなかったのよ。ガキの頃から誰もが憧れるらしいアレを、私はなりたくないものNO1に常に掲げていたはずよ。


 なのに!!


 よりによって……いや、もう止めよう。私はそう、自由という名のプー太郎になったのだから。


 私物をまとめて貯めた金で手に入れた獣車を操り、辞表を出したその足で手綱引いた私は遂に都会から大脱走してやったわ!




 vol 2 地元OSー18地区着


 獣車は住むものじゃないと母に散々諭されたけど、元から床や椅子の上で寝ていた私には部屋としちゃ十分なのよねぇ。

 空は曇天。風は生温い。とりあえず実家の私物も車に引っ越した。


 獣車を引く旅の相棒ダイスケがアクビをしながら休んでいる。中型獣の愛らしい姿にはすこぶる癒され腐った心が洗われていくわ。実に気分が良いもの。

 ダイスケの毛に顔を埋めながら両手でモフモフしつつ、ピクピク動く耳で頭を叩かれる。至福だわ。




 vol 3 NRー1地区山間


 空気の濁ったOS地区と違って自然と遺跡に囲まれたNR地区。獣車には走りにくい舗装されてない道中だけど、そのミステリアスな景色は目の保養。

 鳥の声、木の匂い、虫の羽音、蛙の大群。


 まあ、気をつけるべきは最近瓦版にあった丸足八蜘蛛マルアシヤクモに襲われて毒を貰わない事よね。外来種がここらにも増えて、物騒にも死人が出ているし。

 ダイスケが噛まれたりしないようダイスケと車には虫除けをふってあるけど心配!

 そもそもNRなんてOSの隣で近所だから何度も来たし面白くもないのよねえ。


 毒蜘蛛が心配だし遺跡なんかスルーして次行こう、次。




 vol 4 NRー3地区山すそ


 山ばっかり。

 嫌いじゃないけど山を抜けてもまだ森深いし、少し人里が恋しくなってきたわ。自然食に飽きたのよ。たこ焼き食べたい。


 とかなんとかやってたら狼蛇ロウダに襲われてる男を拾ってしまった。狼蛇は1匹だったから私でも簡単に殴り殺せたわ。これは今日の晩ご飯にする。

 この男は怪我の手当をして人里まで移送しなくちゃならないな。意識もないし。

 しっかし、狼蛇1匹に殺られそうな体格じゃないんだけどなー。なんでこんな山中に。


 別にいいか。面倒くさいからサッサと捨てよ。




 vol 5 NRー4地区 へばりつく男


 人里に着いた頃には怪我した男も目が覚めたから心置きなく捨てていこうと思ったのに、勝手に自己紹介してずっと付いてくる。

 なんか全然別れる気配無いから、とっとと買い物して自分が里から出て行こうとしたら車に乗り込んできた。

 頑なに荷物持ち買って出るから怪しいと思ったのよなー!

「食費は払う」とか「働くから!」とか言って車にへばりつく。こんなでかい図体した男に力で叶うはずもなく私の力じゃ引き剥がせない。


 本当になんのつもりなのか!?これは乗り合い獣車じゃないのよ。ダイスケの負担が増えるじゃないのさ!


 変なの拾っちゃったわー。とりあえず昨日の狼蛇の干物を囓りながら無視よ無視。




 vol 6 WMー7地区 次は海


 サンセットシャインウェ~ブ☆

 波の音がずっと聞こえる~。山は好きだけど耳も楽しい海には負ける。川沿いの旅は続かないしぃ。

 歌ってたら後ろから鼻唄でこっそり奴がハモってきた。後ろ睨んだらあいつ車の後ろに足垂らしてくつろいでて気づきやがらねーでやんの。

「ちょっと潮風がしみる」だって。怪我人なんだから当然。知らないよー。


 しかし潮風で毛が傷むダイスケがちょっと嫌そうに毛繕いしてる方は気になる。やっぱり山の方がダイスケは好きよねぇ。

 モコモコが傷むのは私もヤダなぁ。WM地区は細長いから当分は海だしトリートメントで対策すべきかしら。


 釣りもしたいなぁ、下手くそだけど。




 vol 7 WMー11地区 なが~い橋


 名所に着いた。

 これはびっくり。獣車で走っても走ってもずぅーーーーーと橋。

 海の上を走り続け眺めは常に水世界。長細い曲がりくねったWM地区ならではのショートカットロード。往復したくなるけど、たまにかかる水しぶきをダイスケが嫌がる。


 橋の中間まで来てダイスケを休ませる時に釣りをした。私はボウズだったけど奴はいっぱい釣ってた。腹は立つけど魚に罪無し、美味しかったわ。


 人とすれ違わない限り海の音以外聞こえない人智を越えた綺麗なスポットで、セイレーンのサウンド地区とも呼ばれてるココ。自治は苦労して作った建築に別称がつくのを嫌ってWM-11地区だって声高に宣言してる。

 セイレーンのサウンド地区「そう呼ばれている本当の理由は、ここで本当にセイレーンが出没したからだって伝説もあるんだよ」って奴が眩しそうに海を見て語った。


 聞いてね~。




 vol 8 WMー15地区 賊を轢き逃げ


 ダイスケの今日の活躍はスバラシかった。


 山道を走ってたら馬駆けが現れて横付けした途端に御者の私に刃物をつきつけて「金目の物を出せ」とか言い出したの。

 背後の荷台に乗り込んでこようと迫っていた賊は例のあいつが火炎弾でシバいていた。凄く初期の魔術でショボイけど魔術師だったらしい。

 つか、大剣でも振り回してそうな体格しといて魔術師ってどうよ!!


 それはともかく私に刃物を向けた方の賊だよ。こいつだけやたら馬使いが良くて、仲間がやられたと見ると私を人質にしようと車に手をかけてきた。

 その瞬間に魔術師が私に襲いかかろうとした賊に標的を変えて、なんか鋭い眼力で魔術師のくせに魔術使わず洗濯棒で殴りかかろうとした。その辺にあったやつ。

 だけど私に賊が触れかけた時には器用なダイスケが走りながら馬に足払いをかけて賊は馬ごと転倒。それを更に肉球で踏みつけて逃げた。

 グッジョブ、ダイスケ!ごめんね、馬。




 vol 9 WMー16地区 魔術師の奴


「魔術師だったのか」と私が独り言を呟いたら、奴が「自己紹介したよね!?」って目を剥いて追求してきた。全部聞き流してたから知らないもん。

「どっかで捨てるつもりだったし」つったら、捨てるつもりだったのを警戒するでもなく「今まで名前を呼んでくれなかったのは、まさかそれも聞き流してたからなんじゃ」なんて見当違いな衝撃を受けていた。

 ふーんだ。私、人間の名前覚えるの超苦手だもーん。


 それからしつこく名前を記憶させようと迫ってくるので仕方なく覚えた。隙あらば明日にでも置き去りにするけど覚え書きを記す。

 駆け出しの魔術師ロアール。最近のマイブームは魔術書の読解。術を使う時も本をみながらだってさ。

 南方の魔術の本場にでも行っちまえっての。私の進路真逆の北東なんですけどー。




 vol 10 MEー8地区 うまっ


 ここらの地区はなんでそこまで執着するのかってぐらい味にウルサいのでお国の台所として有名。地元OSを始め山海の幸だらけMEや古代伝統料理自慢のKTも料理店が半端なく並んでいる。

 店が無名でもうまいうまい。

 そしてME地区に来たら食べたいのは山海丼。も、山菜と魚介類のオンパレード。ご飯少なめでオカズたっぷりが良いのよ。


 魔術師の奴がデザートにってタコアイスをくれた。ME名物……。

 おやつくれたって獣車の乗車権はやらないぞ。えっと名前は、ロアールはそう言い含めてもニコニコして「いいから食べてみろって」と勧めてきた。

 渋々だったんだけどこのタコアイス、変な食感。生タコそのまんま入ってんの。マジでかってなった。




 vol 11 MEー3地区 伝説だらけ


 この辺はあっちこっちに伝説がはびこっている。

 あの岩は神の便器だとか、あの川を逆走する仙人がいたとか、幻獣が出るとか。

 久しぶりに瓦版を買って読んだらME-2地区で超有名な騎士が悪名高い盗賊と戦いだして海をまっぷたつに叩き切ったとか載ってた。昨日まで2地区にいたけどそんなの全然見かけなかったわ。

 ME地区の連中の気質はちょっと大げさなんじゃないか?


 瓦版をその辺に置いてたら魔術師が熱心に読んでたし、興味が失せたから結局瓦版はあんまり読まなかった。


 それより本屋で立ち読みした伝説スポットを地図本に記録しておく。寄り道出来そうな所をチェックするの。常識よね。

 横から魔術師がそんな所はつまらないからSGに急ごうとか口出ししてきたけど「居候の癖に」って睨んで黙らせた。


 でもチラッと瓦版に交通規制情報でOS、NR、WM封鎖の文字が見えて悩んだ末に観光は諦めた。

 交通規制がもしもココにまで伸びてくると面倒だもの。




 vol 12 SGー4地区 どでかい湖


 丸い形のSG地区は何処に行ってもSG湖がある。海と勘違いするぐらい大きい湖で、舟を出したら遭難する人が出るぐらいだ。

 ちょっと足をSG湖につけて昼寝する事にした。冷たい水がひんやりチャプチャプと柔らかく足を撫でて、ソヨソヨとした風はふんわり。すっごく気持ち良かった。


 なのに、ウトウトしてたら急に魔術師の怒鳴り声が聞こえてバッチリ起こされた。いつもニコニコした兄さんだからゴツくても今まで怖くなかったのに、なんか凄く威圧感。

 急いで隣に寝そべってるダイスケの毛皮に体うずめて様子を伺ってみたら、ヒョロイ男が車に触ってて、そいつと喧嘩してた。

 ダイスケの陰に隠れながら近づいてって「人の車の前で争わないでくれないかしら」って勇気出して言ったったわ。そしたらヒョロイ男の方が「獣車が珍しくて好奇心が沸いて近くで見ようとしただけで、この人に怒られたんだよ」って。

 魔術師はなんか「違っ!こいつは」とか反論しようとしてたけど、なんにせよ魔術師、意外に短気。


 でも面倒臭いことになった。手を揉みながら「俺も獣車に乗ってみたい」とヒョロイ男が言い出したからだ。

 なんだこいつ。って思ったけど学者らしい。学者=よく分からない事をする連中だから早々に断った。「乗り合い獣車じゃないから嫌よ」って。言ったのに「知的好奇心が」なんつって結局乗り込まれた。

 私、押し弱いんかなぁ。




 vol 13 SGー1地区とGFー3区の間


 学者の名前はペルピィという。陰惨な雰囲気してるくせにやけに可愛らしい名前だよ。

 響きが気に入ったので繰り返し口ずさんで歌ってたら魔術師が「俺の名前は呼んでくれないのに!」とか言いながらペルピィに八つ当たりしていた。それをかわす学者はうっとうしげ。


 獣車に乗ってみたいと言った割にペルピィは車を観察するでもなく御者台の私の背後で世間話ばかりしてくる。手綱を操っているのをじっくり見られている。なんのつもりか知らないけれど冷や冷やしたよ。魔術師は頭悪そうだから心配無いけど、ペルピィは学者だって言うんだから、手綱を握ってるだけでダイスケを操ってるわけじゃないと知られれば私の身元が割れるかもしれないしね。

 辞表を出したとはいえ追跡者がいないとも限らないもの。となればダイスケは賢い良い子だから取り上げられる可能性が高い。今はただの御者でないと都合が悪いのよ。


 OS地区になんて戻るものか。早めにこの2人をどこかで捨てなければ。




 vol 14 平原ばっかりGFー6地区


 地味なGF地区には見所がいまいち。

 あえて言うと平原に中型の獣が多いぞってぐらいで、退屈だったからプラプラGFの見所を地元人に聞いてみたら「GF獣がうまいよ」だって。

 お金すごい取るからヤダよ。


 獣車でダラダラしてたら魔術師が「ボンボロ様でも転がしに行ってみたらどうかな」だって。


 ボンボロ様?

 GFー4地区にあるGF獣の神様なんだってさ。山の上から肉の塊に藁で包んだ物を投げる習わしがあって、それを年内で一番遠く飛ばすとタダでその肉を貰えるらしい。っていうか、その肉がボンボロ様と呼ばれるらしい。

 転がしてないけどボンボロ様は投げるって表現しない習わしなんだってさ。こう……習慣って訳分からんとこあるよね。


 にしても4地区すでに通り過ぎたし、投球は超苦手だし、一番なんて無理だし。魔術師は「俺が代わりに1番とってあげるよ」とか言ってたけど。

 確かに魔術師の体格ならむしろ新記録とか出せそうだとは思った。車が溝にはまった時も1人で脱出させるぐらいの腕力だし。

 魔術しょぼいんだし、魔術師止めればいいのに。




 vol 15 ATー7地区 久しぶりに魚介類


 刺身!刺身幸せ!!

 ダイスケも好物の魚を食べてはしゃいでた。でも一番好きなのはカツオ節なんだ。もっと美味しい物が好物でも買ってあげるのになぁ。


 ペルピィが獣相手にもったいないって文句を言っていたけど、魔術師も含めてダイスケに乗せて貰ってる分際でそれは無い。

 というよりペルピィは自分が金欠で困りだしたらしかった。車に乗るだけで食っちゃ寝してたら当然だ。乗車料も取ってるしね。

 逆に魔術師が金欠を訴えないのが謎。それにお金が無いなら出ていけばいいのに2人共獣車から降りようとしない。

 一体何処まで付着するつもりなんだ。頑固なシミ汚れか!


 そんなもんで「6地区に雷魚人ライギョジンが出没していて、退治すれば報酬が出るらしい」だなんてペルピィが言い出した。

 学者なのに凶暴な雷魚人をどう退治する了見なのか。それとも人任せにするつもりか。


 まあ、別に勝手に行けば良いし。




 vol 16 ATー6地区で雷魚人の活け作り


 グロテスクな割に美味しかった。

 なんか6地区で雷魚人が話題問題大発生してて、波に紛れて車に追突された。

 人里近い街道で人もまばらにいたし死人が出てもおかしくなかったのに、被害はせいぜい私が御者台から放り出されて意識を失ってた事ぐらいだと報告を受けた。診療所で「運が無かったなぁ、嬢ちゃん。怪我したのはあんただけだった」てさ。

 今も背中が超痛い。


 雷魚人があんなに襲ってきてなんで私も含めて無事だったのか聞いたら、超有名な騎士と悪名高い盗賊がその場にちょうどいたらしい。

 噂に違わない最強ぶりを発揮して雷魚人をバッサバッサやったらしい。

 らしいらしい、らしいばっかりだよ。


 その後に診療所に顔を出した魔術師と学者も少しは雷魚人を倒すのに貢献したらしく、臨時収入が入った祝いに雷魚人の活け作りを差し入れしてきた。

 なんかシャクに触った。




 vol 17 ATー5地区にやっと脱出


 念のためだとかで診療所に閉じこめられてた。期間がそこそこあったせいでシャバの空気が美味しい。

 入院中にバイトで収入を得たらしくペルピィの金欠も解決。これで追い出す名目がまた遠のいた。


 入院中に心配だったダイスケの世話は魔術師がしてくれていた。仕方ないのでお礼を申し出れば「名前をちゃんと呼んで欲しい」と言い出した。「俺の事、嫌い?」って、ぶっちゃけ嫌いっていうより邪魔なんだけど。

 一応、呼ぶように努力する約束をしたら感激したらしかった。大げさだなぁ。


 でも実を言うと名前忘れたんだよねぇ。前に日記に覚え書きした気がするし後で読み返してみるか。


 AT地区ではトラブルに遭遇して長居したから早く次のSK地区に行きたい。また大発生したら怖いし。


 そういえば、狼蛇に負けるような魔術師がよく雷魚人を相手に怪我しなかったなぁ。




 vol 18 まだATー2地区


 体が弱っている。

 頭がボーッとして目が霞むし胸が重苦しい。手足に力が入らない。

「医者に診てもらったほうが良い」ってロアールが、魔術師の事だけど、言う。また診療所に閉じ込められるとかありえない。何か食べて水を飲んで横になっていれば治るわよ。案の定、今はもうだいぶマシになってきてるしね。


 もうダイスケを操っているフリも面倒で、ずっと道なりに走ってくれるようダイスケに頼んでしまった。

 ロアールとペルピィが「獣が勝手に車をひくなんて」とか言って驚いていた。


 ダイスケの頭がとても良いんだって説明したら納得して疑ってる様子もない。お馬鹿なロアールはともかく学者のペルピィがそれでいいのか。あんまり頭の良さそうな発言みられないし学者といっても何の専門なんだか。




 vol 19 SKー5地区で足止めを食らう


 簡易の関所が出来ていた。

「最近やたら関所が増えてやがる。山狩りでアジトが壊滅したのも解せねえ。住処変えるにも次は何処にするか」とかペルピィが瓦版を見ながら迷惑だって顔をしかめる。


 厳戒態勢を敷いた地区間での犯罪者の捕縛率は急上昇ね。でも関所は書状でもないと足止めを食らった上に尋問されたり書類を取りそろえなきゃならなくて移動するのに大障害なんだわ。


 それにこの関所の目的は恐らく……。

 見当違いなら小躍りして喜ばしいけど嫌な予感は当たるものだし「関所から逃げるには」って声に出してしまった。ロアールが関所を越えるための手続きに必要そうな物を出している手を止める。


 しまった、怪しまれたかと思ったら「避けたいの?だったらSK山を抜ける?」だって。

 死の樹海で有名なとこに切羽詰まった罪人じゃあるまいし命賭けで行くんかい。確かに役人は張ってないだろうけども。


 魔術師は「車が通れそうな道を知ってるんだ。何度か通った事があるし案内しようか」と自信満々だった。ペルピィも「俺も役人は死ぬほど嫌いだね。回避ルート賛成」と言い出す非常識っぷり。


 仕方ないから任せてみよう。私もたいがい、ギャンブラーだなぁ。




 vol 20 SK山の大樹海!


「迷ったかも」

 それですんだらお前はいらない。ロアールのせいで痛い展開になった。死体があっちこっちで見つかるし、車は強引に木へぶつかるはめになるし、頭打ったし、膝すりむいたし、ダイスケ不機嫌だし。


 途中でペルピィが人づてに聞いたことのある怪奇トンネルを思い出さなかったら確実に車を捨てるはめになっていた。

 ロアールの奴、今日から乗車料を倍にしてやる。ダイスケ、樹海抜けたらカツオ節大盛りにしてあげるからね!


 トンネルではカンテラを灯して御者台じゃなくてダイスケにまたがって進んだ。ダイスケが壁にぶつかると困るから。

 こんな所で誰に会うわけもないし、って思いこんでたんだけど何度も人とすれ違った。割と広いし困ることも無いんだけど、ここって確か死の樹海だよねぇ?なんでこんなに人いるの?


 役人はやっぱりいないけど、なんか怪しげな連中ばっかりとすれ違ったんだけど。

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