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三十三話

 俺が洞窟に帰ってきてから、二ヶ月後、姉さんが男の子を出産した


「おめでとう姉さん 師匠」


「おめでとうございますお姉さま お師匠様」


「ありがとう ルド シーリア」


 姉さんは、嬉しそうに子供を腕に抱いていた


「二人ともありがとな」


 姉さんの隣の師匠も、二人を愛おしそうに見つめていた


「そういえば、これから二人はどうするんですか?」


「当分はここにいるつもりだ」


「その後は?」


「それなんだがな どっかに家でも買って住もうと思っているんだ」


「そうなんですか」


「まぁすぐじゃないけどな」


「家を買うお金はあるんですか」


「俺達三人が住む家を買うぐらいは貯めてあるさ」


「どこらへんで買うつもりなんです?」


「バラムあたりを考えているんだけどな」


「そうなんですか バラムならいつでも会えますね」


「数年先の話だがな」


「それまで、彼女達の指導をお願いしますね」


「おう任せとけ。こっちもチビの世話をやってもらう予定だからな」


「そこは姉さんにお任せします」


「そういえば、シーリアはどこまで強くなりましたか?」


「まだまだA級に遠いな」


「そうですか 引き続きお願いしますね師匠」


「おぅ 任せとけ」


 みんなが何かをやっているのに、自分だけ何もしないのは気まずいので


「シーリア俺は、バラムに行って依頼を受けてくるよ」


「わかったわ そんなに長いしないでね」


「わかっているよ。二・三日したら戻ってくる」


「待っているわ」


 俺はみんなと別れて、バラムにむかった

 途中薬草などを、物色しながら街道を歩き、何事もなくバラムに到着した

 到着したらすぐに、ギルドにむかうことにする

 掲示板を見ながら、いいのがないかと探していたが、いいのがなかった

 しょうがないので、受付にいき道中に採取してきた、薬草を買い取ってもらって

 今日は終了にすることにした

 今日は久しぶりに女将さんの宿に泊まれる


「お久しぶり女将さん 部屋は空いてる?」


「ルドさんじゃないか。部屋は空いているよ。」


「なら3日泊まってくよ」


「はいよ 元気そうで安心したよ。これが鍵だよ」


「ありがとね」


 俺は鍵を受け取り、部屋に荷物を置きにいった

 それから少し部屋でくつろいでいると、食事の時間になったので食べにいった

 久しぶりの女将さんの食事は、美味しかった

 腹もいっぱいになったことだし、今日はもう寝ることにした


「コケコッコー コケコッコー」


「いい鳴き声だ」


 久しぶりに聞いた鶏に声で、清々しく起きれた

 今日はギルドに行く前に、大宴会で大量に消費された品物を、買い漁ることにした

 まずは肉・果物・野菜・酒・お菓子など、大量に買った結果

 大金貨2枚にもなってしまった

 結構時間をくってしまったが、ギルドに行くことにした

 掲示板を見ていたが、特にめぼしいものはなかったが


 討伐依頼 ウルフ

 応募資格 D以上

 報酬討伐 一匹につき銀貨1枚

 募集人数 上限なし


 があったのでこれにすることにした


「すいませんこれを受けたいんですが」


「ウルフですね。今回のこの依頼は、結構繁殖しているという話で

 他の人達も受けていますので、もし同じ獲物を狩ることになったら

 他の人に譲ってもらえないですか?」


「なるほど。わかった」


「ありがとうございます。登録完了です。場所は北門からトロルミの町の方角に

 むかって4時間ぐらい歩いた、山中によく出没するらしいので

 お気をつけていってらっしゃいませ」


「ありがとう」


 俺は今日中に終わらせたいので、急ぐことにした

 走ったので二時間しないうちに、山中に到着した

 ウルフはどこかなと探していると、目の前にゴブリンがでてきた


「グゲゲッ」


 といいながら攻撃してきたので、剣で首を刎ね殺した

 ゴブリンの討伐部位をとっていると

 ガサッと茂みの奥で音がしたので、見に行ってみると血まみれの男が戦っていた

 その男の近くにウルフが2頭おり、不意打ちで胴をなぎ払った


「おい 大丈夫か?」


「グッゥ」


 俺は、回復薬を持っているのを思い出し、男に飲ませた


「どうしたんだ?」


「うぅ」


 俺はもう一本飲まし


「どうしたんだ?」


「ウルフにやられた。仲間がまだ戦っているんだ助けてくれ」


 俺の服を掴んで必死の表情で言ってきた


「わかった どこら辺で戦ってるんだ」


「山の方へまっすぐいくといると思う」


「わかった。少し待っていろ」


「うわ」


 俺は男を木の上に運び、一応ウルフの攻撃のとどかない所においた


「ここで待ってろ。下より安全なはずだ」


「わかった。仲間を頼む」


「期待するな」


 といい俺は、ウルフがいるはずの場所にむかった

 走ってむかうと


「クソ」


「イテッ」


「ギャン」


 など声が聞こえてきたので、聞こえてきた方にむかう

 三人が、大木を背にして戦っていたので

 一気にウルフに迫り、二匹を後ろから剣で切り裂き殺した

 俺に気づいたウルフ達の中から、3匹が俺のほうにむかってきた

 一匹目は、俺の喉を狙ってきたので、避けながら首をきり

 後ろから狙ってきたもう一匹は、胴を切断して殺し

 最後のも喉を狙ってきたので、剣を前に突き出しウルフは

 剣に串刺しに殺して、剣を下に向けると、ドサッと死体が剣から抜けた

 むかってきたのを、始末したので三人の方をみてみると

 漸く一匹を倒した所だった


「大丈夫か?」


 といいならが近づいていくと、残ったウルフが俺にむかってきたので

 二匹とも首を刎ねて殺した

 俺がウルフを簡単に、始末したことに驚いて返事をしないので


「大丈夫か?」


 と再度聞くと


「命にかかわる傷はない。ありがとう助かったよ」


 回復薬を隣の男に飲ませながら答えてきたので


「他に仲間はいないか?」


「もう一人いるが、運がよければ逃げ切ってるはずだ」


「そうか」


 俺はウルフの討伐部位とって


「歩けそうか?」


「大丈夫だ」


「ついてきてくれ」


「どこにいくんだ?」


「もう一人仲間がいるだろう」


「生きているのか?」


「助けたからな」


「ネストは無事なのか」


 名前は聞いてないが、言われたとおり来てこいつらがいたから

 あいつの名前はネストなのだろう


「たぶんな」


「たぶんとは?」


「一応木の上に置いてきたが、絶対に安全とは言えんからな」


 ウルフなどからは大丈夫だが、魔法や弓を使うゴブリンなどに見つかると殺されるな


「確かにそうだ。なら急ごう」


「わかった」


 俺達は走って、ネストがいるはずの場所まで戻った


「ここら辺だったと思ったんだが」


「ネストどこだー返事をしろ」


 と大声で男はネストを呼んだ


「イールこっちだ」


 声が聞こえてきたが、姿はみえなかったのでもう少し進むと

 ウルフの死骸が見えてきた


「死体があるということは、ここら辺の木の上のはずだ」


「ネストどこだ」


 イールが大声で叫ぶ


「ここだイール」


 ネストが手を振る姿が見えた


「なにやってる。早くおりてこい」


「…無理。怖くて動けん」


「自分でのぼっといて恥ずかしいぞ」


「自分でのぼったんじゃなくて、そこの助けてくれた人が、ここに置いていったんだよ」


 しょうがないので、俺はネストを拾う為に、木の上までジャンプし

 ネストを担いで、下に飛び降りた


「ギャーーー」


「死ぬ気か」


「あぶない」


 など声が聞こえたが、十メートルぐらいの高さは、俺にとって問題ない

 ちゃんとネストが怪我をしないように、うまく枝に飛び移りながら勢いをころし

 したに到着した


「ギャーー」


 下についたのにまだ叫んでいたので


「ゴン」


 頭を小突き黙らせた


「イテー」


「うるさい」


「あんな下り方されたら、誰だって叫ぶよ」


 そんなことは、どうでもいいので


「お前たちなんで、全滅しそうになったんだ?」


「その前に、俺の名はイール、あなたの名前は?」


「俺はルドだ」


「ルドさんありがとう。あなたのお蔭で死なずにすみました」


「俺が通りがかってよかったな」


「その通りです。最初に助けてもらったのが、ネスト 盾をもっているのがエル

 槍を持っているのがロランです」


「「助けていただいてありがとうございました」」


 三人からお礼を言われた


「全滅しそうになったのは、運悪くウルフの15頭ぐらいの群れと遭遇して

 6頭は何とか倒せたのですが、そこから疲れがでてきて、思うように倒せず

 防戦になった所で、一か八か一番若いネストだけでも助けようと、助けを呼んで来いと

 送り出してウルフと戦っている所に、ルドさんがきてくださったのです」


「なるほど。ウルフが、そんな群れでいるのは、珍しいな」


「そうなんです。通常5匹ぐらいで群れているので、気をつければ倒せるのですが

 さすがに三倍になると無理でした」


「通常そうだろうな」


「ええ」


「今からお前たちが、倒したウルフの討伐部位を回収しにいくか」


「いいのですか?俺達は諦めようかと思ってましたが」


「せっかく倒したのに勿体ないだろ」


「それはそうなんですが、またウルフがでるかもしれないですし」


「大丈夫だろたぶん。いても数頭ぐらいだろ」


「わかりました。それでは、お言葉にあまえて、倒したウルフの所にいかせてもらいます」


 俺達はそれから、討伐部位を切り取り町へ帰ったが、魔物には一匹もあわなかった

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