三話
門の大きさに圧倒されながら門の前まできた
「こんにちわ」
と門番に挨拶をすると
「町に入るには住民カードか、身元を示すものを提示してください」
「どっちも持ってないんですけど」
と俺が言うと門番は
「ならこちらに触れてください」
と言われたので、水晶にさわるが何にも変化がおきなかった
「問題ないようですね なら銀貨2枚支払って貰えれば、町へ入れますよ」
と言われたので、支払って町に入って行こうとしたら
「ちょっと待て 馬車から血の臭いがするのは何故だ?」
かなり警戒されながら詰問してきた
「この町にくる途中で、盗賊に襲われたので首を取ってきたんですよ」
「そうですか 職務なんで首を見せてください」
理由を言うと口調は穏やかになったけど、警戒は解いてくれなかった
「わかりました」
俺は麻袋から取り出すのが、嫌だったのでそのまま袋ごと門番に渡した
「ちょっと確かめてきますので、待っていてください」
「わかりました」
門番はもう一人に目配せすると、奥の建物に入っていった
待っていると門番の他にもう一人やってきた
「この盗賊を殺したのは君か?」
「そうです」
値踏みするような視線を感じて、不愉快だと思っていると
「そうか 私はこの門を任されている隊長のジェードというものだ」
「俺はルドといいます」
隊長がでてきたってことは、盗賊を認めたけど知名度のない盗賊だったのかなと思っていると
「こいつら合計で金貨3枚になる盗賊だったんだ 倒してくれてありがとう」
「そんなやつらだったんですか」
考えていたのと違ったのでホッとしていると
「討伐証明書だ これを持って冒険者ギルドに行けば金を貰える」
「ありがとうございます」
「それと馬車もここにある荷物も、盗賊の物だったのですがこれはどうしましょ?」
「それは君のものだよ 誰のものかもうわからないからね」
と言われたので遠慮なく貰っておくことにした
門番に教えて貰った冒険者ギルドにきた
「すいません 冒険者に登録したいんですけど?」
と聞くと
「冒険者登録ですね、ならこちらの水晶に触れてください」
「わかりました」
触ると
「指名手配や前に登録もされてないようですので、銀貨3枚必要ですが大丈夫ですか?」
「銀貨3枚ですね」
「確かに受け取りました」
「ならこちらのカードにお名前を書いたあと右上の透明な場所に触ってください」
言われた通りにレオンと名前を書いて触ると、カードの色が変わった
「これでカードの登録は終わりです ギルドについて説明は必要ですか?」
「はいお願いします」
冒険者のランクはF E D C B A S SS級とあり最初はFからみんな始まる
殆どの冒険者がBやAどまりで、Sまでなると国お抱えの冒険者が殆どで
SSは5人しかいないということだった
師匠達はS級だったことを考えると、強かった理由が今わかった
そして自分達の弟子だということは、なるべく言わない方がいいと言った理由もよくわかった
国に指図されて生きるなんて俺には無理だ
依頼を受けれるのは一つ上まで受けれる
PTを組む場合は、一番上の人の級の依頼まで受けれる
討伐依頼のない魔物を、殺しても討伐部位を持ってこれば、ギルドで報酬が受け取れる
基本的に自己責任で問題を解決する
依頼は一回に二つまでだが、そのうち一つは期限なしが含まれているのに限る
級を一つあげるのには、同級を20回こなすか一つ上を10個こなさないと
あがらないので注意してください
自分の級より下の依頼は、どんなけ受けてもポイントは入らないのでご了承ください
「それからわからない事があったら遠慮なく質問してください」
と受付のおばさんに言われ一冊の本を渡された
「それとこの本に今言ったことが、書いてあるので忘れたら読んでください」
「門の所で隊長さんから盗賊討伐証明書を貰ったんですけど」
「盗賊を倒したのですか?」
「襲われたので仕方がなく」
「それは運がわるかったですね でわ討伐証明書を渡していただけますか」
「はい これです」
「えぇぇ 盗賊バーエル達を倒したんですか?」
「そんなに有名な盗賊だったんですか?」
「ええ まぁ」
バーエルは元B級冒険者で、残りの二人もC級だったらしい
冒険者を辞めてからは、盗賊の頭になりこのあたりを荒らしまわっていて
ギルドとしても頭を痛めていたところだったみたいだ
盗賊団はトップ3以外雑魚なので、そのうち消滅するだろうとのことだった
「バーエル討伐ポイントでルドさんはFからDにあがります」
「でも一つしかこなしてないよ?」
「通常このレベルの討伐ランクはB級PTで行なうものなんです」
「なるほど」
「あと報酬の金貨3枚です」
「ありがとうございます」
「それと泊まりたいんですけど、馬車もってるんけど大丈夫な宿ありますか?」
と聞くと
「それならここを出て右側の三件隣のオデルの宿がいいですよ
料理が美味しくてお勧めです」
「そこにします ありがとうございました」
料理が美味しいとはうれしいと思い宿に向かった
「すいません 泊まりたいのですが空いてますか?」
「空いてるよ 一泊二食で銀貨2枚だけど何泊するんだい?」
「とりあえず3泊でお願いします それと表に馬車があるんですけどどうすればいいですか?」
「それなら あんたお客さんの馬車裏へお願いね」
と奥へ声をかけ
「わかったやっとくよ」
腕っ節の強そうな男がでたきた
「いらっしゃい 俺はこいつの亭主でアルサスっていうんだ宜しくな」
「こっちらこそ宜しくお願いします」
「馬車は少し負けて3日で銀貨1枚だけどいいかい?」
「問題ないです」
俺は銀貨7枚を女将さんに渡した
「ありがとよ 部屋は203号だよそこの階段あがればあるからね」
「あと夕ご飯は7時から12時までで、朝は7時から10時までだからね
その時間にこないと飯なしだから気をつけてね」
と女将さんが笑顔で鍵を渡してきた
「夜は遅くまでやってるんですね」
「うちは酒場も兼任してるからね。あんまり遅いと混むから早めの方が
ゆっくり食べれてお勧めだよ」
「わかりました それと俺はルドと言います」
と今更ながら名前を名乗ると
「私はオルデ ようこそオルデの宿へ」
と照れくさそうに言ってきた
「それと風呂は夜12時までしか使えないからね
それ以降は宿の裏にある井戸を使っておくれ。そこはいつでも使っていいよ」
「わかりました」
「洗濯物は10時ぐらいまでに、部屋の前に置いてある籠に入れといてくれれば
一枚銅貨5枚で洗うからね」
「それはありがたいです」
いい宿だと思いながら部屋に向かった
部屋に着き荷解きをし少し時間を潰してしたの食堂に足を運んだ
「女将さん お勧めをお願いします」
「はいよ」
程なくして女将さんがお勧めを持ってきてくれた
「私の自慢の料理だよ たくさん食べてね」
といい奥へ戻っていった
ご飯は大満足できる量と味だった
「とても美味しかったですご馳走さまでした」
「お粗末さま 片付けるからそのままでいいよ」
と奥から声が聞こえたので、そのままにして部屋に戻った
「お腹もいっぱいになったしそろそろ寝るかな」
明日から町をぶらつきながら、必要な物を買わないといけないな
それと盗賊が持っていた物は、全部袋に詰め込んだままだから整理しないといけないな
寝転びながらそんなことを考えていると眠りに落ちていた




