二十四話
町をでて二時間ぐらい走った
「どこら辺で見かけたんだ」
「もう少し先で見たという情報が入った」
「そろそろ現れてもおかしくないわけだな」
「そういうことだ」
警戒しながら歩いていると、何かを叩きつけた鈍い音が聞こえてきた
聞こえたほうにむかうと、トロルがゴブリンを殺して食べている最中だった
「食事中だな」
「どうするんだ?」
「食い終わるまで待つけど」
「なんで今攻撃しない絶好の好機だろ」
「最後の食事は重要だろたぶん」
「まぁいい私は後方から見ているからな」
「トロル以外の魔物にも気をつけろよ」
「わかっているさ」
少し眺めているとこっちにトロルが気がついた
「もう食事はいいのか」
「グガァァ」
叫び声をあげ棍棒を持って襲いかかってきた
すぐに殺してもよかったんだが、セラフィンが気になったので少し様子をみることにした
あついの動きは密偵などの動きではなく、間違いなく戦士の動きだ
そしてたぶんだが、A級もしくはS級の実力がありセラフィン一人でも討伐できるはず
だからこそ俺は警戒して、今トロルに致命傷を与えない程度の攻撃しかしてない
俺の実力をしらない人がみたら、追い詰められていると思えるぐらいの
ギリギリで避けたり攻撃したりしているのにセラフィンは動かなかった
これ以上やっていてもしょうがないので楽勝にみえないぐらいで殺しておいた
「終わったぞセラフィン」
俺が声をかけると姿を現した
「さすがですねルドさん」
「そんなことより帰るぞ」
俺は、キングベアーを亜種の時に手に入れた、魔法の袋に討伐部位を入れた
俺の方の袋を使わなかったのは、一応セラフィンを警戒してのことだった
二人で町に戻りギルドに到着した
「マリーさん帰ってきたよ。マスター奥にいる?」
「おかえりなさい。ルドさん奥にいますよ」
俺はセラフィンと一緒にマスターの部屋に向かった
コン コン
「マスター入るぞ」
「どうぞ」
俺達は部屋に入った
「依頼は達成してきたぞ」
「今回は済まなかったな」
いいながら依頼完了書をくれた
「では俺は受付にいってくる」
「また何かあったときは頼むぞ」
「理不尽なことじゃなければな」
と俺はいいながら部屋をあとにした
ルドの足音が聞こえなくなってから、ワシはセラフィンに声をかけた
「どうだったルドは?」
「凄いですねマスター 彼はトロルを傷を負わずに倒すんですから」
「それほどだったか」
「騎士団の隊長たちと、戦わせてもいい勝負するでしょう
問題は彼が、死んだとされている、ジーレシア王国伯爵家の長男の名前を
名乗っていることでしょうね」
「奴隷契約には本名が必要だから、彼は間違いなくルードリッヒ・フォースであることに
間違いないのだが・・・・」
「あの強さうちの騎士団に欲しい所なんですが、ジーレシア王国伯爵家の人間を
リース王国の騎士団に入れるわけにもいかないですしね」
「いままで通り冒険者がぶなんかもしれんな」
「そうですね。恩を売っておくために今回の活躍でS級にするのも一つの手ですね」
「そうじゃなそこらあたりが落としどころじゃな セラフィン第三王子」
「彼には敵になって欲しくないですからね」
そんな話がされているとは知らない俺は受け付けのマリーさんに
依頼完了書を渡しお金を受け取っていた
「護衛の依頼はあったかな?」
「依頼はなかったのです。ですが商人が、明後日ジーレシア王国の首都ジーレシアにむけ
出発するそうですので、乗せてもらえることになりました」
「お金はいくら?」
「今回はギルドで、支払っておきましたので大丈夫です」
「ありがとう。明後日の九時に南門にいてくださいとのことです」
「わかった 取っといてもらって悪かったな」
「こちらこそ無理を言ってすいませんでした」
話を終えて帰ろうとしたところに、奥からマスターがやってきた
「ルド君、今回の件でS級になることが決まったので、その手続きをしたいから
カードを渡してもらえないかな」
カードを渡すと、水晶にかざして更新が完了した
「これでルド君はS級冒険者になった、これからも頑張ってもらいたい」
「わかりました」
カードとお金を受け取って、オルデの宿に向かうことにした
「女将さん久しぶり」
「おや ルドさんじゃないか久しぶりだね元気にしてたかい」
「元気でしたよ 二泊したいんですが大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ 一人かい?」
「そうです」
「わかったよ これが部屋の鍵だよ」
「ありがとう」
部屋に荷物を置いてから買い物に出かけた
ジーレシアまで、約一月近くかかるので、買っておかないと大変なことになる
必要な食べ物とおかしなどで、金貨8枚も使ってしまった
「シーリアにバレタら怒られるな」
と思いながらも、食べ物でケチることはしたくない俺だった
久しぶりに食べた、女将さんの料理は美味しかった
間違いキングベアー⇒トロル
ご指摘ありがとうございました




