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二十三話

 次の日、俺は馬車の出来を見に行き、問題がなかったので金を払い明日とりにくると

 伝えてその日はなにもなく終わった

 出発の日、俺は朝から馬車を取りにいき馬車に乗って宿へをかえってきた


「そういえばこの中で馬車の御者ができるやつはいるか?」


「私ができますご主人様」


 年長組みの獣人のララが手をあげた


「ならお前に頼もう」


「はい わかりました」


「少し狭いかもしれんが我慢してくれ 俺とシーリアも御者台に乗る」


「わかったわ みんな馬車に乗ってね」


 シーリアの合図でみんな乗り始めた

 何事もなくジューク山にある洞窟についた

 何もないことはいいことなのだが何か物足りないな


「レティー 師匠 姉さん リオ姉帰ってきたよ」


「おかえりルド」


「かえったか」


「おかえりなさいルド」


「おかえりなさいませルド様」


「ただいま」


「それにしても沢山つれてきたね」


 みんなを代表してレティーが聞いてきた


「奴隷だからと、酷い扱いうけているのを見るのが嫌だったからね

 自己満足だとはわかっているんだけどね」


「それがわかっていればいいわ それでその子達はどうするつもり?」


「師匠達に適正をみてもらって適正があるなら鍛えて欲しい

 適正がないならリオ姉が、家事全般と裁縫などを教えて一人でも生きていける

 ようにして欲しいんだ」


「まぁ俺は問題ないが」


 師匠は承諾してくれたが


「私は、もうすぐお腹が目立ってくるから、あんまり教えれないわよ」


「姉さんおめでとうございます」


「ありがとうルド」


「できる範囲でいいのでお願いします姉さん」


「わかったわ」


「リオ姉もよろしくね」


「わかりましたルド様」


「あと俺の女のシーリアを紹介しとくね 彼女も鍛えて欲しいんだ

 死んで欲しくないからね」


「まかせとけ」


 師匠の力強い言葉をもらった


「あなたは、この子達をほっぽりだしてどこへいくつもりなの?」


 今まで見ているだけだったレティーが声をかけてきた


「フォース家に顔を出しに行こうかと思っている」


「なにかあったのね」


「ああ俺を殺そうとした奴を殺したからね そいつを見てから乳母の息子のルークを

 思い出してね。乳母の最後と、今まで連絡を入れてなかった謝罪をしようかと思ってね」


「わかったわ そういうことならこの子達のことは任せなさい」


「ありがとうレティー」


 レティー達の思いやりが嬉しかった

 やっぱりここは俺の家だと改めて思った

 それから一週間ほど、洞窟で生活をしジーレシア王国にむかうことにした


「みんないってくるよ」


「怪我をしないで帰ってきてね」


 とシーリア


「頑張れよ 気をつけてね 土産話を期待しているわ」


 師匠 姉さん レティーが声をけてくれ


「「気をつけていってらっしゃいませご主人様」」


 とみんなが見送ってくれた

 まだ適正は決まってないが、文字が書けるようになった段階でその後をどうするか

 決めることになっていた

 俺は馬車に乗ってジューク山の麓にある獣人の村サリナに到着した


「おはよう ゲルタさんいるかな?」


「確かそこら辺にいたはずなんだけど ゲルターお客さんだぞ~~」


 呼ばれたゲルタがやってきた


「ゲルタこの人が尋ねてきたぞ」


 俺を見たゲルタは


「これはルド様お久しぶりです」


「久しぶりだねゲルタ」


「どうなされたのですか?」


「馬車でバラムまで送ってもらえないかと思ってね」


「そうゆうことなら村長に聞かないといけないので、ご一緒にきていただけますか」


「わかった」


 俺はついていき村の中で一番大きな家に到着した


「村長 ゲルタですルド様がおいでになりました」


「これはこれはルド様今日はどうされたのですか?」


「ゲルタにバラムまで馬車で乗せていって欲しいんだよ」


「わかりましたゲルタ頼むよ」


「わかりました村長さん」


「それから俺が乗ってきた馬車なんですけど、食料を洞窟へ運ぶ量が増えるので

 差し上げますので使ってください」


「よろしいのですかルド様?」


「どうせあっても誰も使わないものだからね。使わないともったいないから」


「ありがとうございます」


 村長にものすごく感謝された

 ゲルタにバラムまで送ってもらった道中何もなかった

 ここら一帯を根城にしていた盗賊は、討伐されたから当たり前か

 バラムの町につきギルドに顔を出すと受付のマリーさんに


「ルドさん丁度よかったこの仕事をお願いしたいです」


「ん?俺はジーレシア王国へ行く護衛を受けようかと探しにきたんだけど」


「それなら私がやっておきますから この依頼書を持ってギルドマスターのいる

 奥の部屋まで行ってください」


 俺に何をさせたいのかわからないが、切羽詰ったマリーさんの顔を見ると

 断るのが無理そうなので奥へ行くことにした


「マスター マリーさんに言われてきました。入りますよ」


 マスターと見知らぬ男がいた


「ルド君か良いところに帰ってきてくれた この方はセラフィン様」 


「ルドですはじめまして マスター俺になんの用なんですか?」


「それなんだがちょっと待ってくれ」


 外に声が漏れないように魔法をかけた


「これでいい 実はな昨日この町の近くで、トロルを見たという報告があった」


「トロルがこんな町の近くに?」


「時々あることなのだが、今回は運の悪いことにA級の冒険者は一人もおらず

 騎士団はオークの群れの討伐にでていて、明日にしか帰ってこないという状況で

 おぬしが帰ってきたというわけだ」


「なるほど 俺にトロルを殺れと」


「こういう拒否権のない話はあまり好きではないのだが

 今はおぬししかおらぬのだ すまん」


「気にするな 世話になった人がいる町だからなトロルぐらい問題ない」


「受けてくれるか」


「報酬はいくらだ?」


「今回は特別任務ということで白金貨1枚だす」


「通常トロルだと大金貨5枚ぐらいなのに太っ腹だな」


「騎士団もいないうえにA級はおぬしだけだからな」


「なるほど こちらも二つ頼みたいことがある」


「言ってみたまえ」


「この依頼が終わったらジーレシアに行きたいんで、護衛の依頼を優先的に

 まわしてくれ それと俺一人でトロルは狩る足手纏いはいらんからな」


「一つ目は問題ないが二つ目は一人だと危険だぞ」


「問題ない 普通のキングベアーと同等の強さだからな」


「僕もルド君にお願いしたいことがあるんだけど」


「依頼か?」


「僕の同行を許して欲しいんだよね 戦いには参加せず見ているだけだからさ

 それにトロルまでの道案内もできるしね」


 俺がどうしようかと迷っていると


「ルドわしからも頼むよ」


「わかった」


 俺達は北門からでてトロルの討伐にむかった

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