十九話
「ルドいくわよ」
と連れ出され
「リオちょっとルド連れていってくるわね」
「いってらっしゃいませ」
とリオ姉が返事をすると、いきなりレティーに腕をつかまれ空の旅に連れていかれたのだった
「ちょっとどこいくんだよ」
「すぐ近くよ ちょっととばすからね」
「グ」
どこがちょっとだ 手で口を隠さないと呼吸しにくいぐらいのスピードで飛ばれ
「ここらへんでいいかしら」
スピードを落として深い森をみながらレティーが言ったので
「どこいくのレティー?」
「もうすぐよ」
全部で2時間ぐらい飛んだだろうか森の中にある池の所に降りた
「ルドあなたは、今から自分の力だけで私たちのいる洞窟まで、帰ってきなさいね」
と無茶振りをしてきた
「そんなの無理だよ」
「私があげた知識があるから大丈夫よ」
「俺魔物殺したことないんだけど本気なんだね」
この一年ちょっとで、レティーが言い出したら聞かないのはわかったので
一応この森の情報を聞いてみると、この森には魔物もいるが俺が倒せない
強い魔物はいないと言われ、剣と水を入れる為の袋を渡され自分の分
の食べ物や飲み物は、自分で確保しながら戻ってこいと言われた。
「ルド少しなれる為に、この池の付近に一週間ぐらい生活しなさい」
「マジで?」
と聞いたのに無視され
「そうすればなれるから慣れた頃に洞窟へ移動を開始しなさいね」
「私は優しいから猟師小屋が近くにあるここにしたのよ」
と言い放って飛行の魔法で帰って行ってしまった
数分呆然としていたが、ボーとしてても意味ないので小屋に行くことにした
「ギ~」
とドアをあけると
「きたないが雨風防げるだけましか」
と考えながら小屋を探索さすると
「お 釣竿だ」
これで釣りをすれば、食料は確保できるな釣れればだけどな
サバイバル生活はやったことはないが
実験の無理やり詰め込み知識があるので、なんとかするしかないと森にの中へ入っていった。
食べ物と火を熾すには木の枝を取ってこないと洒落にならないことを
知識の中だけで知っていたからだ
「さて 乾いた枝でも探しにいこうかな」
寒くはない季節とはいえ火がない状態で寝たくはなかった
少し森の奥にいくと大きな倒木が倒れていた
「これの木をつかえば薪をこれ以上さがさないですむな
薪は確保できたから次は食料確保に動くか」
石をどかしたりしてミミズを探し、釣りをして魚を取ったり罠をしかけて
動物をとったりして、一週間すごして少しずつ保存食を溜めていった
一週間もそんな生活をしていると、動物を殺すことも魔物を殺すことに躊躇することなく
できるようになった。慣れって本当に怖い殺すのにもうなれて動物の皮を簡単に
剥げるようになり魔物を倒す証拠の部位も、金儲けと積極的に殺すようにまでなっていた
その後無事に一週間かけて洞窟に帰り二人に再会した
「ただいま レティー リオ姉」
「おかえりルド 早かったのね」
「おかえりなさいルド様 お疲れ様でした」
ようやく洞窟に帰ってきたのを実感していると
「ルドいい顔になったわね 特訓の成果ね」
特訓っていうか置き去りだろっと思っていると
「レティー様 ルド様馬車がこちらに向かってきております」
「あら誰かしら?」
「ゲルタの馬車ではないようです レティー様」
リオ姉がいい
「もうすぐ来るから待ってましょ」
俺達3人は馬車が来るまで洞窟の入り口で待っていた
馬車が停まっておりてきたのは男女二人組だった
「久しぶりレティー」
「お久しぶりレティー」
といいながら馬車から降りてきた二人のうち女性は足を引きずっていた
「お久しぶりねクロウ エミリー どうしたのその足の傷?」
「少しヘマをしてしまってね 魔物にやられてしまったのよ
あつかましいお願いだけど治療してもらえないかしら」
「それはいいけど この後何か予定はある?」
「特にないわね 今回怪我をしたことで冒険者を辞めて
田舎で二人で暮らそうかと思っていた所なのよ」
「なら丁度いいわね 代金は払うからここいるルドに戦い方と
魔法の使い方を教えて欲しいのよ」
「それはいいが、その子をどれぐらいに育てたいんだ?」
「そうね 世界最強かしら」
「おいおい また大きくでたな」
「それぐらいには育ってもらわないとね」
俺の意見はなしで凄い会話がなされていた
「坊主 俺の名はクロウ剣士だ」
「私の名前はエミリー魔術師よ」
「俺はルードリッヒ・フォースです ルドと呼んでください」
「レティーこいつは殺されたはずのフォース家の長男なのか?」
「ええ そうよ」
「マジでか 返さなくて大丈夫なのか?」
「本人も帰りたいとは一度も言わないし大丈夫でしょ
こっちのが重要なのだけども彼の中には龍の力があるわ」
「どうゆうことなの?」
エミリーがレティーに詰問してきた
「死にそうなルドを助けたスーシャが、自分の力を渡したのよ
スーシャの力を持っているなら最強を目指すしかないでしょ」
「何故そこへ行き着くかはわからんが努力しよう」
とクロウは俺への訓練を引き受けた
「私もわかったわレティー」
「ありがとう二人とも エミリーこっちにきて治すから」
俺達が見ている目の前で簡単に傷を治してしまった
「レティーありがとう お礼はルド君に魔法を教えることで払うわ」
「よろしくねエミリー」
レティーの話によると二人はS級の冒険者だった
剣術の師匠の名はクロウ 魔術の師匠はエミリーという
「ルドの力を半分にするからね」
とレティーが言ってきた
「できるのそんなこと?」
「できるわよ 悪いことした若龍を懲らしめる為に作られた秘儀ね」
「リオちゃんをリオ姉って呼んでるみたいね
ルドは私のことは姉さんと呼んでね」
とエミリーさんが言ってきた
それからが大変だった
最初の半年は二人とも優しく丁寧に基礎を教えてくれた
それからどんどん厳しくなり、一年後からは地獄だった
「ルド隙だられだぞ」
といいながら後ろから木刀で襲われ
「ルド逝かないでね」
と字が違うことをいいながら姉さんは魔法を撃ってくる
俺の最近よく言う言葉は グハ イテー ちょっと待ってよだ
よく死なないもんだと我ながら称賛ものだ
何故か虐待されている俺を見たいたレティーも参加しだして、俺に精霊術を教えはじめた
術はいつものように頭に直接送られ、気絶した俺に水をかけて起こし精霊が見えるようにと
精霊術を撃ってきた
「それで見えるようになったら苦労はしねぇ」
「大丈夫よ。命の危険にさらされれば、覚醒するものよ」
「その根拠は?」
「勘よ」
頼むから経験と言ってくれ
その地獄の特訓のすえ俺は精霊術も使えるようになった
その後はもっと過激になっていきクロウ師匠は稽古は過酷だし
スキがあれば寝ている時でも襲ってくるし
エミリーさんは最初は優しく教えてくれていたのだが、実技に入ると激変した
シールドを張らされどこまで持つかを直感でわかるようになるまで魔法で攻撃され
師匠と稽古中でも、気にせずに攻撃魔法を撃ってくるし機嫌が悪いときには
一撃でシールドを壊すような威力の魔法を使ってくるなど稽古と言う名の虐待を
乗り越えこの前やっと15歳になった時に旅立つことを許されたのだった




