十一話
「コケコッコ~~ コケコッコ~~」
こいつのお蔭で寝坊をしないで、済むんだからありがたいな
部屋をでて井戸に顔を洗いに行こうとすると、女将さんがいた
「洗濯物って次来るまで預かって貰うってできるんですか?」
「洗いの他に一日銅貨5枚貰うけどいいのかい?」
「お願いしたいです 護衛の依頼中は洗濯できなかったので溜まって
いるんですよ」
「溜め込んだね」
「籠に入れて廊下に出しといておくれ、洗濯担当の子には話を通しておくからね」
「ありがとう 女将さん」
「一応どんなけかかるかわからないから銀貨1枚渡しとくね
キングベアーの討伐にいくんだけど、いつ発見できるか不明だからね」
「ちょっと大丈夫なのかい 噂に聞いたけど強いんだろ?」
「大丈夫だよ 死にはしないから」
「それでも気をつけるんだよ」
と女将さんは心配そうにしていた
まぁ普通冒険者になってもうすぐ三ヶ月ぐらいの奴が、A級魔物を相手にしようって
聞いたら俺でも心配するだろうなと、考えながら井戸に顔を洗いにいった
顔を洗って朝の鍛錬を済ませ討伐の準備を整えると、朝飯の時間になった
「女将さん昼もお願いね」
「はいよ」
今日は昨日俺があげた魚だった
ほどよく脂がのっており焼く具合も完璧で、時々魚を持ち込みして
料理をして貰おうと心に決めた
良い気分で集合場所に向かうと5人ほどか、たまっておりその中に
シーリアを見つけたので声をかけた
「おはよう シーリア」
「おはようルド」
シーリアの顔色は優れないようなので
「シーリア顔色悪いぞ なんか悪いことでもあったのか?」
と聞くと
「A級冒険者を含む討伐隊が向かっていたが、一人を残し全滅したそうよ」
「それはまた強い亜種になったもんだな」
俺が気楽に応えると
「あんたなんで怖がらないの?死ぬかもしれないのよ」
「俺がキングベアーごときに、殺されるなんてありえないからな」
「あんたはどこまで自意識過剰なのよ そうゆう奴からみんな死んでいくのよ
わかってるのルド」
「俺を心配してくれるのか?」
「当たり前でしょ誘ったのは私なのよ」
「シーリアは優しいいい女だな 俺の女になる気はないか?」
「ふざけないで」
と怒らしてしまった。本当のことを言っただけなのに
どうやってシーリアをなだめようかと考えていると
「おい シーリアお前が声をかてた奴らをこっちに集めろ」
「わかったよ いくよみんな」
その場所に行くと10人ほどいた
全員で15人で行く見ただなと、思っていると自己紹介が始まったたが
俺にはどうでもいい。何故かってC級の俺やシーリアが女だからと
見下した態度で、接してきたので名前を覚える気もなかったが
「俺はA級のロダンだ。俺の指示に従えよ C級は戦闘ではあんまりやくに
たたないんだから荷物を多くもっていけよ」
逆らうとこうゆう馬鹿は鬱陶しいので、言うとおりにした
2台の馬車に乗って行くことになった
俺とシーリアは同じ馬車に乗り込み、キングベアーの討伐に向かった
「ルド ごめんなさいねこんなPTに誘ってしまって」
「気にするな獲物の所に着けさえすればどうでもいい」
「でもC級はルドだけで荷物持ちをさせられるのよ?」
「それはシーリアもだろ 俺は気にならんから大丈夫だ」
「何故そんなに落ち着いていられるの」
俺は小さくシーリアにだけ聞こえる声で
「これから死ぬ奴らなどどうでもいいかなら」
「どうゆうことよ?」
とシーリアも囁くように返事を返してきた
「こいつらの腕じゃ普通のキングベアーなら問題ないが、亜種はきつい運良く倒せても
半分は死ぬなアクシデントがあれば全滅だな 面倒だから倒してくれるのが一番なんだが」
「ちょっとそれって私達も死ぬってことよね」
「違うな俺とシーリアは死なない」
「どうして?」
「俺が死なせないからな いい女を目の前で死なせる程弱くはないからな」
「他の人達は?」
「それは知らん どうせ俺達は最後尾の荷物持ちだからな」
「見殺しにするの?」
「違うな俺が突っ込んで倒しても手柄を横取りしたって
因縁つけられるだけだから全滅するか、逃亡し始めるまで手は出さん」
「どこまで自信家なのよ」
「自分の実力を知っているだけだ だからシーリア絶対に俺から離れるなよ」
「どこまで本気か分からないけど、誘ったのは私だから命に代えてもあなたは守るわ」
やっぱりいい女だ
盗賊の普通の剣じゃなく魔法剣にしたかったがロダンに見つかると
貸せとかふざけたことを言いそうなのでやめた
森に着くとロダンが仕切って先頭は狩人が歩いていた
俺とシーリアは、予想通り最後尾で荷物持ちをさせられていたが、俺は気にしなかった
「ロダンさんこの先に冒険者の死体らしきものがありました
たぶん亜種もここら辺にいると思いますので、いつでも戦闘始められるようにしといてください」
狩人がそう言ってまだ先に進んでいった
「みんな聞いたな 油断するんじゃないぞ」
「おぅ」
と俺以外が応えていた
「それとC級とシーリアは後方で待機していろ 怪我した奴は回復薬や超回復薬を
こいつら二人の所で貰って飲めよわかったな」
「了解」
作戦としてはいい感じだ。前衛が持っていると戦っている最中に、落としたり失くしたりして
しまうから予備を弱い奴に持たせておくのも長期戦を考えればありなのだが
亜種に長期戦を想定している段階で、苦しい戦いになりそうだ
怪我人がでれば庇わなければいけないし、強い生命力もあり持久力ものあるキングベアーは
長期戦じゃなく犠牲を恐れず短期決戦が俺は望ましいと思うのだが、ロダンは違うみたいだな
犠牲を出さずに勝ちたいからこその長期戦なのかもしれないが
ロダンがどうゆう戦い方をするのかが楽しみだ




