すずはイカれた殺人者(2025)
2025年2月10日のメモ。
「ハメ撮り動画なんかネットにいっぱい上がってんだろ! なんで俺だけこんな目に!」
「殺人だっていっぱい起きてるよ。みんなと一緒で良かったね」
男は病気の救急車みたいな声でいろんな言葉を叫んだ後、数十回痙攣して動かなくなった。
すずは男が死んだのを確認すると、次の目的地へ向かって歩き出した。
「えーっと、お肉と、お野菜と、ティッシュと、食パンと、カレーパンと、アンパンと、バイキンと⋯⋯」
見飽きた三色で彩られたクリスマスの街には、ぎこちない即席の番がそこらじゅうに散らばっていた。
「いいなぁみんな彼氏がいて⋯⋯」
しょんぼりしながら行きつけのディスカウントストアに入店すると、とんでもない商品がすずの目に飛び込んできた。
パッケージに、ビートルズのライバルのロゴをパクった絵とともに『イカせるオモチャ! クンニーマン!』という文字が書かれているのだ。横にあるPOPには『おひとり様女子の味方です!』とあった。
「殺してやるケドね!」
処女の自分を嘲笑うかのような商品に怒りを爆発させ、どこへともなく走り出した。
「みんなみんなバカにしやがってぇー!」
すずは悔しかった。
友達に頼まれて殺した今日の男。あんなクズ男でさえ相手がいたというのに、自分ときたら彼氏はおろかその手の経験すらない25歳だ。すずは今、この世の全てを憎んでいた。
「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃぁーっ!」
店内をただひたすら走る。責任者を見つけるまで走る。
「いらっしゃいませ〜! 私ガ店長デスヨいらっしゃいませいらっしゃいませ〜!」
「見ツケたあああああ!」
目にも止まらぬ速さで店長の背後に回り込み、必殺技の佃煮チョップ(くらったら一瞬で佃煮になる)を繰り出した。
書いてて楽しくなかったのでやめました。すずはこの後スターやカベジョラがいる組織にスカウトされて殺し屋になります。