暴飲暴食、後、氷菓
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
人間、一番獣に近づく瞬間は焼肉だと思う。生命の危機に陥った時でも、ドタイプの人が理性崩して来る時でもなく、焼肉だと思う。
勿論、そう言うからにはきちんと理由も由来もある。焼肉の食べ放題に行った後は必ず、その時の記憶がない。すっぽりと抜け落ちている。ただ胃袋がはち切れんばかりに膨れ上がった感触のみが出来事を赤裸々に語っている。
焼肉に来た。来るのに時間が掛かるのを見越し、多数の品々を一気に注文をする。テーブルが埋まる。そうなると、もう戦場でしか無いのだ。置き場の無い皿の居場所を確保する為に、来た皿を片手で持ち対応する。焼けた肉を片っ端から取り皿に移し、隙間に生肉を入れる。網の上に流し入れていく。その繰り返し。
そうして焼けた肉やら、石焼きビビンバを腹の中へと収めて行った。そうして空いた皿を重ねる歳に気が付くのだ。放物線を描く様に飛び散ったタレとか、指先に着いた米粒とか。そんなに汚い食べ方をしたはずでは無いのに、そうなっている。
とりあえず、テーブルをお手拭きで拭き取り、粗方カタが着いた所で一休み。思い返して見る。やはり記憶はない。
ただ激しい貪食と、暴飲暴食を繰り返したが故の現状であると察した。
とりあえず、人と食事をする際には、細心の注意を払おう。
そんな決意をした後の〆であるアイス。これが泣く程美味しいのである。熱く、こってりとした焼肉の対極に位置する食べ物。冷たく、爽やかなアイス。新鮮さに磨きがかかり、疲れた時に食べるアイスよりもずっと美味しい……。上がり切った舌の体温を下げるのに、一役買ってくれている。
そう、焼肉の食べ放題というのは、やはり、どうしてもアイスに目が行ってしまうものなのだ。好きなだけ食べて良い。時間以内ならば幾らでも。そうなると、元を取る事に必死になって人間では無くなってしまう。欲張って、貪って、その気持ちだけで腹を満たす。お陰様で肉を食べた記憶がない。まぁだからこそ、現実に引き戻す為の冷たさが必要なのだ。アイスと言うなの、冷静さが。人に戻す、氷菓が。
お腹、一杯です( ¯꒳¯ )ᐝ
焼肉の後のアイスがとても美味しい話。
今だけは吸血鬼になりたい のあの子だと思います。
懸命に貪る事に専念していると、記憶が無いのですよね。色々な物、方に失礼な気が。
味も、食感も。食べ放題でも穏やかに食べたいですね。
絶対無理ですが。