陰は詠う夜の華は美しい心の涙
広くて蒼い空は僕達を映す
色は濃く真っ白い太陽。
信じてたあの頃は楽しい日々だった
二階から眺めるあの景色
言葉で言い合わせられない今さっきの気持ち
夕暮れ時だったかな
お兄ちゃん。いまねとっても幸せだったよ
もう二度と返信出来ないけど
頑張って帰るから。
このメールアドレスが来たのは
二年経った後
この前にいった村の名前があり
数年前にここは廃村になったばかり
行方不明者が多数
およそ1500人に身元不明
警察もその中に含まれている
都市全体が消えていたことただあり
事件事態はなかったされる事が多い
何事なく可笑しくて
誰が誰を書き込み掲示板も多く語られる
じゃあ。俺が書き込もう
と、その前に紅碕 知圭-あかさき かずよし-
妹の花袮-みちね-
母と父は都会で働いている
いつも遅く帰っていていることが多く
二人でよく食事していたけど。それは段々億劫になってきてる
31になっている俺は妹と一緒に暮らしている
23の花袮は父と母の事がよく思っていない。
社長になっている父はよく自分の会社の事をよく話す 自慢話する父の会社の好きでよく思っていることが分かる
でも自分達の事を気にしてほしかった。
母はキャバクラ嬢をやっているらしいことしか聞かされていない。
だからだろうか
俺と花袮は二人だけなら生きていけると思っていた。
そしてこの後に
絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
花袮が 花袮が 花袮が 花袮が
いなくなるんだよ
なんで俺の目の前のやつが
いなくなるんだよ
どうしてだ。なんでなんで俺は
あいつの顔を覚えていないんだ
目の前が暗く。朝になっていることさえ忘れて
只管に床のタイルをぶつけていた
拳が血が滲むまで殴り続けていた。
こぼれ落ちる涙が心地よく流れた
もう日常に戻れないことが分かっても。
ある村の調べの記録映像の録音
「お兄ちゃんお兄ちゃん 見て見てほらあそこ」
一人の少女が指差す方向は
村の住民達だった
まだ俺が知っていたことの記録残っていた
けどこの日の晩はよく眠れなかった
いつもより起床早く目覚めて花袮を探した
村人たちと仲良く話す花袮の姿が映した
それが最期の日付になるとは知らず
花袮と一緒にその場をあとにした。
「お兄ちゃん。今日ね深咲紀ちゃんと一緒に遊びへ行くんだ。だからちょっと遅くなるかもしれないから、夕飯の準備して待っててね」
花袮はこの時までは生きていた”はず”だった
と俺の中では記憶に残っている
まだ俺の中にいる“何か”が消えている
可笑しいと思っていても心のどこかで妥協を許している
不安な気持ちも“何か”が迫る気持ちも
どこにあるのか判らない
許して欲しい
苦しんで欲しい
死んで欲しい
“何か”が迫る空気がそこにある
だけど
「ああ 行ってくるいい。ちゃんと貰って帰ってくるだぞ花袮」
「うん。分かった お兄ちゃんお土産楽しみにしてね。じゃ 行ってきまーす」
後悔しなきゃいいと言うけど
満足した記憶があればいいと想ってる
でなきゃ俺が壊れる。
知らない自分と知られてしまった自分達
長い永い記憶の生きるよりマシな方だ
この笑顔を忘れなきゃいいと思ってる
フィルムは数十冊の映像が流れる
明日を進むのか
昨日に戻るのか
そいつらが決めれば済む話だ
「もう 終わったのか」
俺はフィルムを取り外す
たった一つの記録映像
家族映像が残っている
1975年7月15日12:35:45
如月の村の住民達の映像記録だけが残されていた
メッセージが残されています
録音の音声が携帯から聞こえ耳を澄ます
随分の昔の映像と音声が流れる
「あ もしもし聞こえる。映ってたらいいんだけど、この画面視えるよね。え うん。分かった そうなの。ここが知る人ぞ知る噂の心霊スポットの探索に参加してる井備埼 薫18歳、サークルメンバーで謎の失踪事件を調べています。まだこの映像が残っていたら◎■◆大学に連絡をください。もし聞いていたら早く 早く 速く 速く はやく はやく はや”く” は#や”く” 」
ここから先は呪われているかのようだった
赤いシミがあちらこちらに散らばってフィルムに染みついている
どうやらここは俺が発見した場所の近い所に置き換わっていた、最近誰かが出入りした痕跡があちらこちら散らばり。歩いた跡までついている
載せようと思って掲示版のサイトを開く
どこにも載っていない
あの集団のサークルさえいないとされて。
学校側の責任もなく。
消えるように失われていた
ああ こういうのが。
神隠しの原形なのか、と俺は無性に悩んでしまう
あまり都市伝説的な事をしたくはない
クラスメイト同士でじゃれ合い陽キャと陰キャがどちらかに。分かれて生活している
平和ってのはあまり好きじゃない
けど ここにいる者同士仲がいい
妹を除けば2年も経つ
九州地区のどこかが消えた話しで盛り上がっていた
フィルムに残っていたものはこれで最期だ。
生きていた記録映像はもう遺っていない
何通のもあった記録映像と衣服はどこかに
残っているかもしれない
似ている状況と記録映像は“何か”がつながっていたかもしれん。
俺は何を■◆◎◇▽♪☆しようとしたんだ