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カルマがそう問いかけると、クラスメート達は互いに顔を見合わせ、首を傾げた。


「オレは【死神】のことしか…」


「アタシ達もぉ…。ゴメンね? 役に立たなくて」


「いえいえ、気にしないでください! ちょっと気になったものですから!」


「あっ…!」


ふと少し離れた所で、声が上がった。


青白い顔をしている男子生徒だ。


「俺の兄貴が知ってるかも…。聞きに行くなら、紹介するけど? カルマ」


「本当ですか? なら、お願いします!」


今はちょうど昼休み。


好奇心からか、数名のクラスメートを連れて、カルマは3年の教室を訪ねた。


そして男子を通して、その先輩と話ができるようになった。


「俺も先輩から聞いた話なんだが…。昔、あそこには鏡があったらしいんだ」


「鏡…ですか?」


「ああ。この学校が建てられた時に、創立者が友人から記念に贈られた鏡らしい。アンティーク物で、結構キレイなものだったらしい」


「アンティーク…ですか。また珍しいですね」


「ああ。だから生徒に見せる為に、あの踊り場に飾られたそうだ。でも数年前に校舎は建て直され、その後は鏡は無かったって話だ」


「無かった? 盗まれたとかでしょうか?」


「さあな。でも当時はちょっとしたウワサになってたそうだ。あの鏡…普通の鏡じゃなかったようだし」


「普通の鏡じゃなかった?」


「ああ…。あの鏡には、生きた人間以外のモノが、時々映っていたらしい」


カルマの後ろにいたクラスメート達から、か細い悲鳴が上がる。


「だから無くなって、ほっとする生徒もいたらしい。誰かが盗んだか、あるいは割ったか…。それともどこかへ移動したか分からないが、あってもイヤだよな。そんな鏡」


「そう…ですね」


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