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真実の姿を映すもの

―ねぇねぇ、知っている? 


―うんうん。【死神】のことでしょう?


―そうそう。あの踊り場の壁よね?


ヒソヒソ、ひそひそ、生徒達が顔を付き合わせ、小声で話をする。


内容はこの学校の中のことだった。


この学校は四階に特別教室を集めている。


一階は保健室、職員室、事務室があり、二階から三階は学生達の教室があった。


なので理科室や音楽室へ行くには、四階へ上がらなければならない。


しかしその四階へ行く階段には踊り場があり、その壁には…【死神】が住み着いているという。


実際、【死神】を目撃する生徒は増え続けている。


【死神】は白い骸骨で、黒い布をかぶっているらしい。


しかも動く。壁に映った【死神】は、生きているのだ。


そのことが、生徒達を恐怖のどん底に落とし入れていた。


「はぁ…。【死神】ですか」


「何だよ、カルマ。無関心そうに」


「ええ、でも現実味が無くて…」


高校一年の男子生徒・カルマは男友達の言葉に苦笑した。


「そういう学校の怪談って、ボク達1年生を脅かす為に上級生が教えるものなんじゃないんですか?」


「最初はそういう話も出たよ。実際3年生から聞いたって話だし…。でも目撃者がこうも続くとなぁ」


「怖いわよねぇ」


近くにいた女子生徒達も話しに加わった。


「う~ん…」


不安げなクラスメート達を見て、カルマは首を傾げる。


中性的な顔立ちと柔らかな口調と物腰から、カルマは生徒達からよく話しかけられていた。


「でも壁ですか…。…その壁について、誰か詳しく知らないんですか?」


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