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Meanwhile③







「…………」


「そう怪訝な顔をするなよ。命の恩人に対して」


「……何故僕を助けた。何が目的なんだ」


「なんだ、口で言わなきゃ分からないか? 味方だよ、お前の。助けてやったことで分かってくれると思っていたんだがなぁ」


「フン。それならあんな窮地ではなく、もっと早いうちに加勢することだって出来ただろう。何か思惑があってタイミングを計っていたようにしか思えないね」


「おいおい、随分と疑り深い奴だな! 母親(・・)とは似ても似つかない!」


「! お前……一体何を知っている!」


「さあて、な。ともかく、今は傷を癒せ。あの男にやられた傷、そう浅くは無いんだろう?」


「うるさい、そんなことはどうでもいい!」


「おい落ち着け、少し静かにしろ」


「これが落ち着いていられるか! 貴様、まさか知っているのか!? 今、あの方は――」


「黙れ」


「っ……!?」


「今は傷を癒せ、と言っただろ。何度も言わせるな」


「その神威……貴様、どこで……」


「それについても、お前の知りたがっていることについても、じきに教えてやるさ。とにかく今は身体を休めろ。分かっていると思うが、あいつらもお前を探している」


「フン、懲りない連中だ……」


「今のお前では流石に勝負にならんだろうさ。一番面倒な奴が残ってしまったからな」


「……あの少年かい」


「そうとも。異世界で二人の神位魔術師を下し、この世界でも一人を退け、さらに神位を超える心素(エナ)持ちの召喚者にさえ打ち勝った。お前も厄介な奴を()び寄せたものだな」


「……望んで選んだわけじゃない。ましてや奴が創造神に縁ある者だと知っていたら、絶対に選びやしなかったさ」


「話には聞いていたが、お前の創造神嫌いは相当なものだな! まあそれならそれで都合がいい」


「……? 何を言っている?」


「傷を癒したら、お前にはあるものを探しに行ってもらうことになる。その場には間違いなく、あの少年も居合わせるだろうが」


「…………」


「なに、案ずるな。仮初(かりそ)めにはなるが、彼に対抗し得るだけの力を授けてやろう。今は時を待て。お前の他ならぬ仇敵……創造神を自身の手で討つ、その時を」

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