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姉妹と固有魔術と背中の感触でした。

「お、お姉ちゃん!?なんでここに!?」


「ミノリと同棲することになった...」


躊躇なくいうなぁ...この娘...。


「え!?ほ、本当ですか!?」


「ま、まぁ...成り行きで...?」


なんかスコットさん 怖い顔してますけど...?


「な、なんで...言ってくれなかったんですか!?」


「い、いや いうも何も昨日のことだったから...。と、取り敢えず落ち着こ?」


「す、すみません...取り乱しました...」


------------------------- --------------------------


「...と、いう感じに一緒に住むことになりまして...」


「そんなことがあったんですか...てか!!お姉ちゃん!!なんで私たちに帰ってきたこと言わなかったの!?」


「スコット...」


「な、なに お姉ちゃん」


「忘れてた」


今までで一番の笑顔ですわ。


「そんな私が知る中で最高な笑顔で言わないで!?」


やっぱ最高の笑顔なんだ...。

今までずっと無表情だったもんな。あの時以外。


「ごめん...スコット...」


「もう...お姉ちゃんはいっつもそうなんだから...」


いつもこういう感じなんだ...この人...。


「ミノリさんもミノリさんです!!なんで同居なんて許したんですか!!」


そう言われても...。

…てかいつものお姉様呼びは?


「い、いや私は許してないんだけど...」


「我が許した!!」


「リリーちゃんが!?」


「え、2人共いつのまに仲良く...」


「さっきじゃ!!」

「さっきです!!」


さっきかぁ〜...。


「...ってそれよりいいんですか!?本当に一緒に住んでて!?」


「いや〜 追い出しても行くとこないだろうし...元々ここに住んでたんだし 私が追い出すわけには...」


「そう...マイホーム...!」


「ほ、ほーむ?もう!!よくわからないこと言って誤魔化さないで!!」


これ以上ヒートアップしてもやばいな...。


「と、取り敢えず お風呂沸いたからスコットちゃん先入ってきていいよ?」


「いいです!!今はそれどころじゃないので!!」


「頼むよ リリーも寝る時間だから一緒に入ってあげて?」


「なに!?今日はスコットと入るのか!? 楽しみじゃのう!!」


よかった...リリーが乗り気だ。


「ほらリリーもこう言ってることだし、頼めないかな?」


「ぐぬぬ...わ、わかりました...お姉ちゃん!!あとでまた聞くからね!!」


「わかった...」


------------------------- --------------------------


「ありがとう...止めてくれて」


「あれ以上ヒートアップされても止められなくなるからな...まぁそれは建前で聞きたいことがあったからなんだけどね...」


「何が聞きたいの?」


クロークには色々聞きたいことがあった...。


「クロークはどうやってこの世界に来たんだ?」


もしかしたらこの世界に来た理由がわかるかもしれない。


「わからない...記憶があるのは元々別の世界...日本で生活してて死んでしまったってことと、銃や爆弾の知識だけ...」


銃や爆弾って...なんでそんな記憶が...。


「気づいたらこの世界で生まれてた...」


「え!?」


ど、どういうことだ!? 生まれた!?俺の場合とは全く違うじゃないか...。


「そっちは生まれ変わったんじゃないの...?」


「あ、ああ... 俺の場合 既にこの体だった...。 なんでも森に倒れてたみたいで気がついたらドクターの病室に...」


「記憶は...? どこまであるの?」


記憶...か...。


「こっちに来てからの記憶はさっぱり...。 ...そういえばこっちに来る時なにか言われたような...。」


『君でいいか...』

確かそう言ってたような...。って今気づいたけどなんか妥協されてない!?

もしかして俺って妥協されてこの場にいるの!?



「そう...。 あとは聞きたいことはあるの...?」


「ああ、クロークの超能力、いや固有魔術について...な」


クロークの固有魔術は確か【時間停止】と【コピー】の二つだったよな?


「私の固有魔術は【コピー】だけ...」


「...は?」


コピー...だけ?

どういうことだ!?


「じ、じゃあ...時間停止は?」


「...?」


「いや、 ...? じゃなくて...」


「貴女は 女神様から 固有魔術を授かったんじゃないの...?」


「め、女神様!?」


「生まれ変わる時に女神様に会わなかった...?」


どういう事だ!?俺の時にはそんな事なかったはずだぞ!?


「その反応だと会ってないの...?」


「ああ、前の世界で死んでからここに来るまでにそんな事は一度も...」


「そう... 私は女神様に転生させてもらったから貴女もそうなのかと...」


そうなると俺はクロークとは全く違う方法でこの世界に来たって事なのか...?


「にしても、なんで俺は性転換までしてこの世界に来ちまったんだ...?」


「さぁ...?」


「え...俺って...それに転生って...?」


やばい...! スコットに聞かれてたか!?


「ミノリさんもこっちの人ではないんですか!?」


...え?


「え、それってどういう...?」


「スコットには私が既に言っている...」


言っちゃってるかぁ〜...。言っちゃってたのかぁ〜…。


------------------------- --------------------------


「成る程、ミノリさんもお姉ちゃんと同じで異世界からこちらへ...」


まさかクロークが既にスコットに話しているとは...。


「よくスコットも信じられたよな...」


「最初は私も信じられませんでしたよ...。 でもこの世界にはない武器を使ったり、変な言葉を使ってるとやっぱり...」


確かにさっきクロークが『マイホーム』って言った時はわからない顔をしてたもんな...。

でもよく考えるとなんで俺たちはこっちの言葉を理解することが出来るんだろうか...。

と、いうより 何で日本語は通じて英語は通じないんだろう?


「あ、そういえば リリーは?」


「リリーちゃんなら もう寝ましたよ?」


あら 本当 なんて可愛らしい寝顔で...。


「じゃあ、私はこれで帰ります...」


「あれ? スコットちゃん帰っちゃうの?」


「ええ、今日はもう遅いですし。今日中では全部聞けないので...」


あれ? スコットさんまだちょっと怒ってます?


「なんだ、今日も泊まっていくのかと思って 準備してたんだけど...」


「今日も...?」


「ミミミミ、ミノリさん!?!? 明日ゆっくり話ししますからね!? お姉ちゃんもだからね!?」


どうした スコットさん いきなり動揺して。


「気をつけてね〜!」


すんごい勢いで走ってったな...。


「私ももう寝る...」


「そうだな もう遅いし寝るか...ってもう寝てるし...」


------------------------- --------------------------


まったくなんで俺はこの世界に来てしまったんだろうか...。

はぁ...。


「............んん...」


「リリー また寝ぼけて...って」


クロークさん!?!?!?!?!?


あれ!? これトンデモナイことになってる!?!?

俺、朝まで耐えれるかな!?!?!?

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