拗ねた出来る妹と1つの疑問
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ.........」
皆さんどうも、ミノリです。いきなりスコットさんの深〜いため息ですみませんが誰かこの般若から助けてくださる人はいらっしゃいませんでしょうか?
「なんでお姉ちゃんは毎回、毎回 約束を守れないんだろう...はぁぁぁぁぁぁ...ミノリさんもミノリさんですし...はぁぁぁぁぁぁぁぁ...」
「そ、その 本当にすまなかった...とオモッテマス...」
「学校も休みますし...はぁぁぁぁぁぁぁぁ...」
めちゃくちゃ怒ってるじゃないですか...。
「...ごめんなさい...でも私達も大事な用があったの...」
「どうせ私には関係のないことなんでしょ?...はぁぁぁぁぁぁぁぁ...」
あ、これ自分だけのけものにされて拗ねてるのか?
この頃話すことも少なくなってたしなぁ...。
「...うん...スコットには関係のないこと...」
「お、おい!そこまでいう必要はッ...」
「そうですよね...私はお姉ちゃんやミノリさんと違って光魔法も使えなければ違う世界から来たわけでもないですからねッ!!!」
「...でも私は...」
「いいです!! 言い訳なんて聞きたくないです!!! 二人からしたらどうせ私は...私はッ!!!」
「お、おい 待てよ スコット!!!」
出てっちまった...。
「クローク おまえもなんであんなことッ...!! 」
「......あの子は私が守らなきゃいけない...お姉ちゃんだから...危険な事には巻き込みたくない...」
「あー もう!!クロークはここでリリーと一緒にいてくれ!! 俺はスコットを探してくるから!!」
「...うん」
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どうしちまったんだよ... クロークの奴...。 いつもならあんなこと言わないのに...。 てかスコットどこいった!! 全然みつからねぇ!!
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「はぁ...はあ...やっと見つけた...。」
「ミ、ミノリさん!?」
なんでこんな山の頂点に...。息が...。
「わざわざ探しに来なくてもよかったのに...」
「お前 こんな夜中に女の子を一人にさせられっかよ...。 これでも俺は"元"男なんだぞ...! はぁ...はぁ...」
だめだ...。 息が続かん... こんなことならもうちょっと鍛えとくんだった...。
「...ふふ でも体力はないんですね」
こいつ泣いてたのか...。
「あー、あれだ それはこれから頑張る...」
「そうですか...。ここ、いいですよね...。星がよく見えるんですよ...いつも落ち込んだ時はここに来てたんです... この頃は来てなかったんですけどね...」
「スコット...」
「私、馬鹿ですよね...。あんなことで怒って...まるで子供みたい...。 本当はわかってるんです... お姉ちゃんが私を危険な事に巻き込みたくないからあんな事を言ったんだって...わかってるつもりだったんですけど...なんででしょうね...」
「......」
俺は何も言うことができなかった。ゲームの主人公だったり、なにか物語の主人公だったらここで励ましの言葉だったり言うはずだろう。だけど何も言わなかった。いや何も言うことができなかった。
「って、ミノリさんにそんなこと言ってもしょうがないないですよね...」
でも何故だろう。ここで何かを言わなければいけない。そのような感覚がした。さっき涙をみたからか?
「脳みそ...」
俺は何を言ってるんだ!!!
「...へ?」
ほら!?スコットさん困ってらっしゃる!?
ここはどうにかして誤魔化さなきゃ!?
「い、いやほら!? 人は脳を10%しか使ってないって言われてるけど本当はもっと使われているってことが...自分のことなのにわかってるつもりでわかってない...的な...?」
あああああぁぁぁぁぁぁ...何をやってるんだ俺はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ...!!!
「...ぷ...ふふ...どう言うことですか?それ?」
よ、よかった...なんとか誤魔化すことができた...。
「でも、そうですよね... 自分の事なんてわかってるつもりですけど、よく考えてみると本当はわからない事だらけなんですよね... この世界も...」
い、いいのか?
あんなよくわからない感じの話で...納得しちゃってるけどいいのか?
「取り敢えず 落ち着いたんなら 戻るか...クローク達も心配してるだろうし」
「その前にミノリさんに謝りたいことがあるんです...」
「...ん?」
俺、クロークになんかされたっけか...記憶にないぞ...。
「あ、あのいきなりお姉様とか呼んだりお姉ちゃんと並ぶために勝手に勉強させてもらってすみません!!!」
「え?勉強?」
「え、えぇ...実はこっそり光魔法の使い方を盗もうかと...それでできることならお姉ちゃんの負担を減らしたかったし...わざわざそんなことでお姉様って呼んで近づいてすみません!!」
「う...うぅ...ひぐぅ...」
「そ、そうですよね...嫌でしたよね...泣くぐらい...」
「なんて子やぁ...なんてええ子なんやぁ...本当に妹に欲しいぐらいやぁ...出来る妹やぁ...」
「ちょっ!?ミ、ミノリさん!? なんか言葉使いおかしくないですか!?」
わざわざ姉を手伝うために俺なんかから...俺なんかから...。ん?
「そういやなんで俺からなの?別にクロークから教わればよかったんじゃ...」
「そ、その恥ずかしいですけど お姉ちゃんをびっくりさせたくて...えへへ」
サプラ〜イズ...なんてええ子やぁ...こんなことされたら俺だったら泣いちまう...。
「ほ、本当に色々とすみませんでした!!」
「ええんや...ええんやで...」
「本当はお姉ちゃんから貰ったこの武器がうまく使えれば良いんですけど...」
「それって確か最初に私と戦った時に使ってた刀?」
「そうです...私が小さい時にお姉ちゃんがやっと作るの成功したって言って私にくれたんです...今では大切な宝物なんですよ?」
「え?小さい頃?...ちょっとそれ見せてくれる!?」
「え? は、はい! いいですよ?」
やっぱりだ...! でもなんで...あの時嘘をついたってことか?
でもなんの意味があって... 。
「あ、あの〜... ミノリさん?」
「え?あ、ああ ごめんね? はい!」
「何かあったんですか?」
「い、いや大したことはないよ...」
「...?」
なんで...なんで、子供の頃に光魔法で武器の強度を高い状態で作ることが出来たんだよ!!