桜ヶ丘美希との出会い
静かに目を閉じる、すぅーーーっと意識が遠のいて行き俺はこの世界との接戦を絶った。
ーーーーー世界改変日5日前ーーーーーーー
「今日からお兄さんは学校ですか?」
「ああ、かえでもそうだろ?」
「はい、気合いを入れて自己紹介をしてきますね」
一体何の気合いを入れるのだろうか?
今日から俺と妹のかえでは学校が始まる。かえでは中学、俺は高校と新しい場所でのスタートだ。かえではああ言って友達が作れるか不安で仕方がないらしい。
「昨日の夜、あんなに一緒にさ練習したんだ。大丈夫だろ」
「ダメです!かえでよりゲームが好きなお兄さんなんて練習相手になりません、ノミです」
「俺の存在価値バクテリア以下!?」
こいつは兄を尊敬したいのか貶したいのかどっちなんだ.....
「もー俺学校始まるから行くぞー?」
「はい、いってらっしゃいです」
俺がこれから3年間通う予定の学校は家から徒歩で行けるくらいの所に位置している。
まぁ、それがその学校を選んだ最もの理由なのだが。
桜舞い散る並木道はこれからの学校生活が成功すると言っているかのようにとても綺麗に彩られている。
誰かが後ろからこっちに向かって走ってくる。
「?まだ入学式までは時間あるぞ。一体誰がこんな朝っぱらから走りこん」 「ぅおーーーーーーーどいたどいたぁーー」「うおっ!?」
俺の後ろから1人の女子が全力でダッシュしてきた。
「そしてぇーー、ジャーンプ!」
彼女が俺の目の前で盛大に飛び跳ねた。春風になびく艶やかな栗色の髪、透き通った肌に青色に澄んだ瞳はまるで別世界が見えているかのように綺麗だ。
ピンク一面のキャンパスに黄色の絵の具をこぼしたように、彼女の美しさは桜並木の道よりも際立っていた。
これが俺と彼女との最初の出会いだった。
「ねえ!きみきみ」
着地した彼女は体をくるりと回して俺に話しかけてきた
「え、ああ、俺?何?」
まさか見とれていたなんて言えない!澄んだ瞳が俺の瞳を見てる。まるで全てを見透かしているように。
「私今日から七里ヶ浜高校に通う生徒なんだけど君もだよね?」
「うん、そーだけど...」
同い年だったのか!てっきり大人と思ってたけどよく見たら制服着てるな。これがうちの女子の制服か、可愛いな。いや、制服がよ制服が!
「あの、私ドジだから途中で道わからなくなったんだよね〜〜てことで一緒に学校いこっ」
「お、おおぅいいぞ」
やばい、俺今青春してる!
桜並木の道を俺は彼女と歩いている。同じ桜でもさっきとまるで色が違うみたいだ。
「名前は?」
「へ?」
「名前は何って聞いてるの」
「え、あぁ俺は飯田、飯田しゅうへい、3年間よろしくなっ
「飯田君ね、覚えたっ!」
「お前は?」
「私?私は美希、桜ヶ丘美希!こちらこそよろしく!」
「桜ヶ丘さん、ね「美希でいいよー」
「い、いや!流石に初めて会った女子を下の名前で呼ぶのはぁ」
こ、こんな積極的な異性がこの世の中にいたとは!!
「?じゃあしゅう君は親しい仲の女子は下の名前で呼んだりするの?」
「しゅう君?それ可愛いな。まぁ、いない訳ではないんだけど....」
こんなクズ主人公の俺でも親しい仲を保てる立ち位置はやはりあいつしかいなくて...
「おいこら!しゅう!!今日は一緒学校行く約束してただろがっ!家に行ったらもう出てるってかえでちゃんが申し訳無さそうに僕に頭を下げてきたんだぞ!」
「いやぁだって、なつ起きるの遅いから」
「だから起こしに来てって何回も言ってるじゃん!」
「やだよ!もう中学生じゃないんだから」
そう、俺にはいわゆる幼馴染キャラって奴がいる。小学生からの腐れ縁だ。
なつ、と呼んでるそいつは霞夏美といい黒髪をサイドポニーでまとめるのが普段の髪型で身長はやや小さめ、胸は置いといてスタイルは悪くない方だと、思う。
ただ、俺はもう慣れたが一人称が「僕」なのはいただけない。二次元ならまだしも三次元のこの世では痛すぎる。
「ところで、その女、誰?」
「え、私?私もなっちゃんと同じで今日から七里ヶ浜高校に通うの!よろしくね」
この人あだ名付けるの早いな
「な、なななっちゃんっててて行きなり馴れ馴れしくされても困るんだから!ま、まぁよろしくぅ」
「何だ、なつ、焼けに嬉しそうだな」
「べ、べべ別に友達欲しいとか、これっぽっちも思ってないんだからね!」
ああ、ついで言っとくとこの幼馴染には極度なツンデレ要素がある。僕とツンデレが混ざるととても痛いことになるんだ...許してやってくれ。
「よしっ、んじゃ3人で学校初登校と行きますかぁ」
「そうね!なっちゃんも3年間よろしくぅ!」
「ぼ、僕の方こそよろしく」
桜ヶ丘は瞳を輝かせ、なつは頰を少し紅潮に染め
遂に高校生活が始まるんだ、と胸に夢を膨らませる俺であった。
しかしなぁ、桜ヶ丘美希ってどっかで聞いたことある気が....