8話
取り敢えず8話出せました・・・!
ビングに下りて朝食をとる。
朝はいつも簡単なサラダとジャムを塗ったパン。
早起きをしているぶんお腹がすいているので私は他の家族や結さんより少し多目に食べている。
各自の分量は年齢が若い順に多く、私>結さん>お母さん>お祖母ちゃん、となる。
ちなみにアンバーは別格なので比較対象から外した。
「今日はどうするの?」
「んー食材は十分だし結さんのリクエスト次第やね。」
「だったら糸とってきたら?店長さんやおばあちゃんの織物練習用に。」
「あぁ、今どんな感じ?」
「おばあちゃん、やっと簡単な布を作れるようになったんよ。でもガサガサやけんまだ練習せんとねぇ。」
「母さんは織りあがっとる分いいやん。私まだ完成してないんよ。」
「まぁ、生産系は練習あるのみだから、おばあちゃんも店長さんも気長にね?」
「そのうち服とか作れたら良いんやけどねぇ。」
「私も暇をみてやってみようかなぁ。」
「深七はああいうの好きかもしれんね。」
「深七がやるなら僕も!」
「アンバーは何でも器用にやりそうやね。」
「何でもできるけどどれもぱっとしなさそう。」
「結さんひどい!」
「あぁ、確かに。戦い以外はそんなイメージがあるわ。」
「えぇー深七までー?」
「イメージの話だよ。実際はどうかわかんないし。取り敢えず今日は糸の採集で決まりかな。」
「蜘蛛か羊か、それとも綿か。」
「「「蜘蛛は却下!」」」
結子の発言に直ぐ様木色家3人の声が1つになった。
「無難なのは綿でしょ。」
「でもあれ狩りづらくない?」
「そんなこと言ってたらこれから生きていけんよ。」
「日に日にみーがたくましさを増していくね。」
「色々割り切ってかないと狩りも出来ないからねー。」
そんな会話を朝にしたけれども。
もきゅー!もきゅ!もきゃー!
「ごめんなさい生活のためです。ごめんなさい綿必要なんです。ごめんなさい謝るから許せなくても良いからそんな目で見ないでーっ!」
「深七ー大丈夫ー?」
「だいじょばない!!!」
主にメンタルが!
なんっでモブってたまに倒しづらいやつ混じってんのかなぁっ!
丸くて、モコモコで、つぶらな瞳。
収穫前の綿花をデフォルメしたような可愛らしい見た目。
戦いづらいことこの上ない。
その上、仲間がやられるのを見ると泣きながら逃げ惑う。
これなんて弱いものいじめ?
私そんな趣味ないよ?
そんな私を横目に狩りまくるアンバー。
お前の辞書に愛玩、躊躇いの文字はないのかと言いたくなるほど見事な狩りっぷりだ。
今度から綿の採集はアンバーに任せようかな。
「ん?なんか種ドロップしとる?」
名前はまんま綿の種子。育つのかな?
確かお祖母ちゃんが前綿花を育ててたからお願いしてみようかな。
うまくいけばこんなメンタル削る思いしなくて良くなるし。
「アンバー!しばらくここのやつ狩っといて!私は羊の方とってくるからー!」
「えー?しばらくって何時までー?」
「んーあっても困らんものやし私が迎えに来るまでー?」
「分かったー!」
少し離れたところにいるアンバーに声を張りながら移動しはじめる。
羊のモブは確か自動車学校辺りを縄張りにしていた。
使う魔法はさっきと同じ風系統で良いだろう。
水系も使えないことはないんだけど、びちょびちょになった綿のモブ達の憐れさが数段上がってしまったので止めた。
自分で自分の首を締めるような趣味は無い。
「ファンタジーものでは火とかよく見るけど・・・」
個人的には一番使い勝手が悪い。
今回のような狩りではモブを焼き付くしてしまうから目当てのものを手に入れられなくなってしまうし、森なんかでは火事が怖い。
行ったことはないけど洞窟?
でも小説かなんかで洞窟にガスが溜まっててドカン!何てのも読んだことあるんだよなぁ。
唯一利用しているとしたら家事ぐらいだろうか。
でも調節しづらい。
火力が強すぎれば焦げ付くし、弱すぎれば生焼けになる。
お湯を沸かす時は水の状態を沸騰に換えるだけだし、お風呂の時は大体のイメージで、これくらい!とやれば良いだけ。
火の扱いづらさはかなりのものだ。
かといってファンタジーのような火の魔法を諦めるかと言われたら話は別だけど。
「要練習ってことやねぇっと着いた。」
目の前には羊のモブの群れ。
ある程度のところで目の色が変わった。
比喩ではない。
青色から赤色へと変化した。
某アニメーション映画の腐海の主が怒ったところを彷彿とさせる色だ。
そしてそのまま、
「え、ひぃ!!?」
集・団・突・進!!
大急ぎで訓練場の柵をよじ登ると羊軍団は柵の10センチほど手前で見えない壁にぶつかるようにして止まった。
どうやら柵内が行動範囲らしい。
「恐っ!これ柵無かったら引き殺されとるやん。」
取り敢えず行動範囲ギリギリからこちらをじっと見つめる羊達に風魔法をお見舞いし一掃する。
「ま、狩るには楽っちゃけどね。」
柵から片足だけ地面に下ろせば少し離れたところにいる羊達がこっちへ向かってくるので、すれすれで足を柵に戻して羊の壁に魔法を撃ち込む。
「何か横着してる気分ー。狩れれば何でもいいけどー。」
モブのなかには逃げ足の速いヤツもいる。
範囲が決まっているとはいえ追いかけっこは面倒だし辛い。
それを考えれば小学生って体力オバケだよね。
放課後ひたっすら鬼ごっことかやってるわけだし。
でも今の子達はそうでもないんかな。
ネットやらのせいでマセとる子も多いっぽい?
比例して軟弱になってそう。
個人的にはテレビの対象年齢設定がおかしくなり始めてた気もしなくもないけど。
某教育テレビのアニメで男の娘キャラやらが出てきたときや某紅白ボールの携帯獣ゲームで落とし物を拾うと発生する恋愛ゲーム的なイベントをプレイしたときは思わず、対象年齢!?とツッコまざるをえなかった。
まぁそりゃ早熟にもなるよねぇ。
木登りとかもやんないよねぇ。
学校側としてはありがたいかな?枝折れないし。
木登りしてる子供がいる木には近づかない方がいい。
折れた枝とか急に降ってくるからね。
ほんっとに痛いからね、あれ。
そんなことを考えていると羊毛がある程度溜まった。
アンバーを迎えにいって帰路につく。
「沢山とれたねー。」
「とれすぎなくらいにねー。しばらくは食にも困らんし、明日から私らも結さんに布作り教えてもらおっか?」
「うん、そうだね。ところで深七?」
「んー?わっ!?」
急に小脇に抱えられ景色が変わったと思ったら、何かが顔のすれすれのところを通りすぎた。
「どうしよっか、この人?」
「え、この人?」
アンバーの足元を見ていた視線をあげると剣を構えた男の人がいた。
「あー・・・どうしよっか?」
何か、めんどくさそうな予感しかせんのんやけど・・・?
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テストオワター!
でも当分忙がしいのでちゃんと書けるかどうかは・・・
話数を経るごとになるべく繋ぎに空白を使うのを押さえるように書き方を変えてきているつもりです。
もっと自然な文を書けるようになりたい・・・
小説情報を確認したところブックマークが数件ありとても驚きました。
本当にありがとうございます。
いつ消えてしまうかもわからない泡ではありますがこれからもよろしくお願いします。