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6話

「ってなわけで拾ってきました。」

「アンバーでっす!よろしく!」

「いやいやちょっと待て!何で食料調達でイケメン拾ってきてんの。」


仲間が変なの拾ってきた。

金髪で顔立ちの整ったみーと同じくらいの歳の少年。

なんか二次元っぽい。


「そうは言っても今言った通りなんだよ。」


それで納得できたらあんたのお母さんとお祖母ちゃんは絶句してないでしょうよ。

ボス餌付けたらペットになって人化した?

何がどうしてそうなった。


「ねぇ深七、自己紹介も終わったし獣型になっていい?」

「小さい方でね。でかい方は家が狭くなるから。」

「はーい!」


そう言って少年の体が光はじめる。

光の感じはピカッとした感じではなく、ぼんやりと明るくなっていく感じ。

例えるなら稲妻より日の出の光に近い。

但し徐々に光は収まって後に残ったのは、犬。


「便利だねぇ。ってうわっ!」

「ウォン!ワフゥッ!」


直ぐ様深七に飛び掛かった。

大型犬だから受け止めんの大変そう、じゃ、なくて!


「順応早すぎない・・・?」

「1回キャパオーバーしたら諦めつくよねー。もう現時点で魔法とモンスターと、って何でもありだしさー。」


そんな遠い目をされてもこっちが困るんだけど。



結局、アンバーは受け入れられた。

店長さん曰く、男手はありがたいから。

お祖母さん曰く、深七の助けになるならと。

まぁ、あたしだって反対してる訳じゃないし別にいいけど。

それよりも気になるのは、


「さっきの人型見といてよく気にせず可愛がれるね。」

「?今は獣型だからね。」

「そう言う問題?あんだけイケメンなら人型の方がよくない?」

「私にとってはそう言う問題。イケメン・・・は、どうでもいいかな。それよかもふりたい。」

「みーって彼氏いない歴イコール年齢・・・?」

「いや?一応1度はいたんだけど私から好きになれなかったから別れただけで。」

「好きな芸能人とかは?」

「え、○○ ○○とか●● ●●。後はよく知らん。三次元より二次元派。でも浅く狭くだからあんまりネタとかは分からんね。」

「それ全部女性!」

「個性があって独自の強さがある人っていいよねー。」

「えぇー格好いいとか可愛いとかで騒いだりしないの?」

「うーん?顔の善し悪しはあんまりピンと来ないかな。皆が騒いでるような人達も単体でみたらそこまでじゃないよねって思っちゃう。顔が悪くなくても性格嫌だったら全力で嫌うからね。」

「なんかやけに実感こもってるけど・・・。」

「色々とあるんだよ。逆に私の学校の友達ならかなり食いついたんじゃないかなぁ。好みによるけど。」


イケメンにだったら貢いだっていい!但し貢ぐ金は無いけど!と、豪語した友達を思い浮かべる。

二次元は広く深く。三次元もドンと来い!な彼女ならこの状況にもうまく適応してるんじゃなかろうか。

あ、こっちに帰ってくるとき一言も言わずに来ちゃったな。

まぁ、言える状況でもなかったけど。

向こうは大丈夫かいな?

後でネットでうちの学校についてググろう。

学校の掲示板とか出来てたら向こうのことも聞けるかもしれんし。


「深七ーとってきた食材はー?」

「あ、ごめーん!今倉庫に移すー!」



食事と風呂を終えて部屋に戻った。

アンバーもついてきた。

一瞬いいのかどうか迷ったけど、まぁいいかと流すことにする。

本人(人じゃないけど)は獣型だしね。


「結さん、今日でどのくらい作業進んだ?」

「取り敢えず水回りとスペースを拡張したからそこに家でも建てようかなと。」

「え、早すぎじゃない?てか建てるの?」

「スキルをフル活用してるからね。」


それでも早すぎると思うんだ。

工事に着手したの昨日の夜からだよ?


「ま、口で言うより見せた方が早いし早速行こうか?」

「そうやね。」

「深七と結さん、どこかに行くの?」

「!?っとビックリしたぁ。」

「今、ギルドの施設を作ってるとこなの。」

「お母さんたちにはまだ内緒。アンバーも言っちゃダメやけんね?」

「?わかった。店長さんとおばあちゃんには言わないよ。ねぇ、行くんだったら僕も行って良い?」

「行き方わかるの?」

「深七が行けるなら行けると思う。」

「行けなくてもそのうちギルメン以外も入れる仕組みは作る予定だし良いんじゃない?」

「それもそっか。それじゃ、」


メニューがら「ギルド」を開き「ギルドホールへ移動」を選択。

[ギルドホールへ移動しますか?]


ギルドの中はちょっとした酒場のようになっていた。 私達の後ろには扉があって、前に進むとカウンターに突き当たる。

扉から正面の空間が空いていて、それを挟むようにして両側にいくつかのテーブルとイスが備え付けられていた。

全体的に明るめの茶色でまとまっていて、どこか真新しさが感じられる。


テーブルやイスは昨日と変わりないが、カウンターとその奥のキッチンに大きな変化があった。


「先ずは水回りからね。水源に関しては私の持ち合わせの素材をつかってかけ流し状態だから水道費とか考えなくて良いよ。」

「ってことは水のドロップ取りに行かなくて良くなった!?」

「そ、一々取りに行ってもらうのも大変だしね。それと、入口入って右側の壁を壊してトイレのスペースを増築したんだけど建物の構造については突っ込まないでね。材料さえあれば増築拡張して店の広さも増やせるからそこは必要次第。」

「詳しくないし何も言わないよ。生活水準上がるのは私にとっても嬉しいし。」


水ってとってくる時の目安がないからきついんだよねぇ。

いくらあっても良いくらいだし。


「明らかに建物の形が変だけどね。って痛いよ結さん!」


雉も鳴かずば撃たれまいに。


「突っ込むなっちゅうに・・・それから、日光を魔力として蓄積する装置を作って、キッチンのコンロとかに設置した別の装置で熱に変化させるから電気の心配も無し。照明も動力は一緒。」


あ、それで明かりがあるわけね。


「それも結さんの持ち合わせで?」

「まぁ、使えるものしまってても意味ないから。で、店長さんのお店を参考にキッチンを作ったから流しは3つでコンロも4つ。冷蔵庫は場所をとるから作業台下の収納をイベントリにした上で状態保存と冷却の機能をつけてかなり溜め込んでおけるようにしたの。食器棚も同様にしたからかなりスッキリしてると思う。」

「イベントリってことはかなり適当に食材つっこんでも入るんだよね・・・冷蔵庫の中を整理する手間も省けるのは嬉しいかな。」


一杯になってくると冷蔵庫の中がパズル状態になるのはうちだけじゃないはず。


「後は流しに自動食洗機の機能をつけようかと思ってるんだけど、まだ色々調節中。」

「便利すぎる・・・というかそう言う機能ってそんなほいほいつけられるもんなの?」

「状態保存と冷却に関しては元からそう言うスキルがあったけど、下水処理とか換気とかは浄化の機能と他の機能を組み合わせて作ってるの。自動食洗機もこれからそう言う機能を作ってつける予定。流石につけられる機能には限度があるけどね。」

「聞いてる分には限度無さそうだけど。」

「そう・・・?うーん、1つの物につけられる機能の上限を100%として考えると、機能1つなら100%、2つならそれぞれ50、50って具合。比重は変えられるけど上限は絶対だからその中で調節してくの。」

「はい先生質問です!」


ビシッと挙手するアンバー。

楽しそうやねー。


「何かなアンバーくん?」

「100%と50%でどう違うの?」

「浄化の機能を例に挙げるなら100%で毒素を瞬時に打ち消すのに対して、50%なら時間をかけて打ち消していく、といった感じ。状態保存なら100%で永久に保てるものが50%で半永久に保たれるし。だから今回は状態保存用と冷蔵用と冷凍用にスペースを分けておいたの。」

「本当に凝ってるねぇ。」

「生産職はこだわるからこそ楽しいの。じゃ、次は住居予定スペースに行こっか。そこの奥の扉から出てみて。」


「うん、分かった。」


言われるがままに扉を開けると暗闇が広がっていた。

扉から光が差し込む範囲には地面が見えるが、その先は何も見えない。


「え。」

「真っ暗だねー?」

「あ、そういえば今、夜中だったわ。みー、広範囲を照らせる魔法出せる?」

「えっと、ちょっと待って今作るから。」


うーん、照らすなら火だけどそれじゃ範囲も狭いし。

漫画で見た光玉を参考にしてみようかな。

確か[フラッシュ]ってスキルがあったはずだから・・・


対象:[フラッシュ]

状態:全範囲→光源圧縮・光量増加

方向:上空

付加:滞空維持


さて、名前は、


「[ミッドナイト・サン]!」

「おぉ、明るい。流石みー。」


結さんがなにか言ってるみたいだけど今の私には言葉なんて入ってこない。


「は?」

「おぉ!広々!」


扉の向こうには土がむき出しの平野が広がっていた。

[ミッドナイト・サン]で照らしきれないほど広大な更地とそこを流れる川。


ここはどこだ。


「ここに家を建てて行こうかなって思うんだけど、みーの希望も聞いとこうと思って。」

「っ、いやいやいやいや!結さんやり過ぎ!誰がここまでしろと言ったよ!?」

「あたしの生産職魂かな。」

「自重しなさいっ!ここ、どんだけ広いの!?」

「えぇーっと、ね?」


言いづらそうに目線を反らす結さん。


「店の裏手は無制限空間だから果ては無い、と、思う。」

「じゃあ、表は?」

「それは明日自分で見てもらった方が、ね。」


思いっきり溜め息を吐いた。

なんだかどっと疲れたよ・・・


「分かった、じゃあ家とかについても明日ね。もうこれ以上は色々と限界。一旦寝てリセットしないと無理だから。」

「あはは・・・了解。」

「深七、帰るの?」

「・・・アンバー。」

「何?」

「ちっちゃい方になって一緒にベットで寝て。ご主人命令。」

「うん、いいよー!」


[ギルドホールから出ますか?]


もう今日はどうでも良いからもふもふに癒されて眠りたい!


ーーーーーーーーーーーー

主人公は三次元は基本騒ぎはしないけどスポーツとかやってる人達はちゃんと格好いいと思ってます。(補足入れとかないとあまりにも枯れてますね・・・)


でもってどこかしらズレてる二人

ちなみに結さんはネタ系はあんまりやんない。

生活水準にこだわるタイプ。

で、住居作ろう→せっかく色々出来るなら一件屋とかいいよね→じゃ、土地から必要ね

の流れで平野ができた。

大雑把のスケールがでかかった。


そして主人公はひたっすらアンバーの獣型を男性枠から除外してる。

人型のはダメだけど獣型なら良いよ!っていって結さん突っ込まれつづける(かもしれない)

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