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5話

前回と続いています。

ーーーーーーーーー

おなかがすいた。

きがついたらここにいて、さいしょのころはこのたてものにもひとがいたみたいだけど、もうどっかいっちゃったみたいだ。

したのほうからこえがするけど、どうせこんどもまた・・・




また生き返ったみたいだ。

最初のうちはお腹もすいてないし良いんだけどなぁ。

ここからまた飢えていくのが分かってるから嫌なんだ。

下からまた声がする。

吠えたら気づいてくれるかもって思うのに何故かそれはしちゃいけない気がする。

誰か来ないかなぁ。





もうなんどめなんだろう。

あれでもこんどはなんだかかいだことないにおいがちかづいてくる。

においのもとは4つ。

あぁ、なんでもいいからたべてしまいたい。

おなかがすいてしかたがないんだ。


・・・にくのにおいはひきょうだとおもう。





4つの匂いの元の1つ、女の子が一人のこって僕に食べ物をくれた。

女の子は僕の毛が好きみたい。

僕もなでられると気持ちいから良いんだけどね?

でもやっぱり、あんまりしつこいのはやだな。

ただこの子はさっき手を噛んじゃったし、一杯さわっても許すことにした。

水も飲ませてくれて大満足!

だけど女の子の顔は曇っている。

さっき僕が何度も死んでるのが分かってから何だか考え込んでいる。

・・・この子が帰ってしまったらどうしよう。

またここでひとりぼっちになるのかな。


「一緒に行けたら良いのに・・・」


僕は知ってる。ここから、この屋上から出ていく方法を。

それをすればこの子と一緒に行ける。

一緒に居られる。

なら、迷う必要は無いよね?


[モンスターがあなたのペットになりたがっています。許可しますか?]


お願い、どうかここから連れ出して。






「え、何?」


突然表れた表示。

え、ペット?ボスだよねこの子。良いのかそれで。


「い、良いの?」


頷かれた。

本人(人じゃないけど)が希望するんなら、多分、良いんだろう。


はい、を選択すると、


[名前を決めてください。]


「え゛。ちょ、ちょっと待って!ネットでヒント見るから!私名づけとかしたことないから!」


ど、どうしよう。

ずっと呼ぶ名前だし、あんまり安直過ぎるのは・・・かと言って懲りすぎてもあれだし。

えーっと、こう言うときはイメージで!

ふわふわで押さえ目の金色っぽいの毛並み。

レモンイエローよりイエローだけどオレンジまでは行かない、目に優しい色合い。

今もお日様の光を浴びて柔らかく輝いている。

ふと、頭に浮かんだこと。


「秋の夕陽に当たったらもっと綺麗かもしれないね。」


秋の夕陽は私の好きなもの。

小学校のころ、裏庭の金木犀が咲いた場所で蜂蜜や琥珀、べっこうあめのような黄金こがねの夕陽が静かな空間を満たす景色をぼんやりと眺めているのが好きだった。

秋の穏やかな空気に少しずつ冬の空気が混ざりはじめるのを感じながら、金色に染められていく金木犀や枯れ草を見ていると心が満たされた。

卒業してからは見ることも無くなったけれど、今でも大好きなあの光景。


「ちょうど場所も小学校だし、ね。蜂蜜、ハニー?金、ゴールド。金木犀は・・・ちょっと違うかな。琥珀は・・・あぁ、そうだ。」


これにしよう。


[アンバー でよろしいですか?]


「アンバー。今日からあなたはアンバーだよ。よろしくね、アンバー。」

「ウォン!」


嬉しそうに飛びかかってくるアンバー。

どうやら気に入ったようだ。

うん、嬉しいのは分かるけど身長差考えようか?

潰れる潰れる!


よし、じゃあ決定っと。


「ってうわ眩しっ!」


名前を決定した瞬間、アンバーの身体が光りだした。



「よろしく!ご主人っ!」

「え。」


そしてそのまま抱きついて・・・


「チェンジィィィィィィィィ!」


久しぶりに全力で叫んだ。





「へーじゃあ契約したら人にもなれるんだ?」

「うん。後、さっきの姿とそれをこれくらいに小さくした姿にもなれるよ。」


これくらい、と腰の高さ辺りを示す。

私より背も高いので高めだが、さっきの姿よりは遥かに小さい。


「・・・歳は同じくらい?人の年齢って犬の何倍だったかな。」

「?この見た目はご主人に合わせてるだけだから基準になんないと思う。気づいたらここにいたし、歳はわからないよ。ここにくる前は森みたいなとこにいたはずなんだけど。あと僕犬じゃなくて狼だよ。」

「え、ごめん。あー・・・うん、歳は深く考えるのは止めとく。てかご主人って。」

「だってご主人の名前知らないし。」

「あぁ、言ってなかったね。木色 深七だよ。」

「じゃあ深七だね!」

「・・・まぁ、ご主人よりはいっか。取り敢えず帰ろう。いい加減お腹すいた。」

「うん!深七の家族にも会ってみたいしね!」

「見た目はまぁ、そのままで良いかな。最初ので行ったら大騒ぎになりそうやし。」

「うん分かった!」


おぉ、けもみみの幻覚が見える。

さて、皆になんて説明しようか。

寝床は、多分どうにかなるし、服は、結さんに頼むとして、食料は、私が取ってくれば良いし。

うん、なんとかなるね。

他に問題は、あ、


「ねぇ、人食べたりしないよね?」

「しないよ!!!よっぽどお腹すいてもうなんでも良いってなんない限り見境つくよ!」

「それはつまり空腹になれば、」

「深七と契約したから大丈夫だよ!空腹になりすぎたら結晶石になっちゃうから。」

「結晶石?」

「契約の核?みたいなものなんだけど、契約獣は死んだり、何かの理由で動けなくなったらその石に閉じ籠って回復するんだ。まぁ、そうなる前にご飯は欲しいけど・・・」

「まぁ、それならいいかな?」

「うん・・・所で深七、さっき殴られた頭が痛いんだけど・・・」

「自業自得。因果応報。」

「えぇー。」

「人型で抱きつくのは色々と意味合いが違う気がするから禁止。」

「獣型は?」

「・・・程度による。潰されそうになったら怒るよ。」

「はーい。」


深七は人型の僕は苦手みたいだ。

でも、苦手って言うよりは慣れてないって感じのような・・・?

なるべく獣型でいた方がいいかもしれないけど、深七の家族にも会わなきゃいけないから会話ができた方がいいよなぁ。

終わったら獣型に戻って撫でて貰おう。

アンバー、かぁ。

深七が僕に考えてくれた名前。

僕だけの特別な意味を持った名前。

例え別の誰かがアンバーという名前を持っていたとしても、深七が呼ぶアンバーは僕のことを指すもの。


「アンバー?行くよ?」


名前を呼ばれるのってこんなに嬉しいんだね。


「うん。深七の家だねっ!早くいこう!」

「その前に市役所いって納品するけどね?(なんか嬉しそう?)」

「深七が行くならどこへでも!」

「あぁ、そう。ま、これからよろしくね、アンバー。」

「うん。よろしく、深七。」


よろしくね僕のご主人。



ーーーーーーーーーーーーー

相棒ゲット

人化したし元が二次元なので容姿は言わずもがなですが恋愛フラグの予定はありません。


※著者の犬や狼に対する知識はとても少なく、識者からみて突っ込みどころが多々生じるでしょうが多目に見てくださいますようお願いします。


苦しくなったら、現実と二次元が混ざった世界という設定なんだから矛盾はあっても良いんだよ!と開き直るかもしれません。








さて。以下は著者の一人語りです。内容には関係ありませんので興味がない方は飛ばして下さい。


動物、良いですよねー。

さすがに蛇とかは勘弁してほしいですけど、鶏とかなら可愛いです。でも鶏も気を付けないと怪我します。足の爪?でゴム手袋を引き裂きます(実話)。ヒヨコは可愛いんですけどその時期の母鳥はめっちゃ怖い。他所のと隔離しとかないと他の雛死ぬまで攻撃してました。母は強し。犬可愛いんですけど、祖母の家にいた中型犬とか、親戚の家にいた小型犬くらいしかふれあう機会がなかったので、大型犬は憧れです。ゴールデンレトリバーとか。部活動で公園行ったときに散歩中のゴールデンレトリバー撫でさせて貰ったんですけどもう本当にさらっさらふわっふわで夢中になりました。飼い主さんもいい人で写真とらせてもらって、もうすっごい美人さんなゴールデンレトリバーでした。毛の生え代わりの時期だったらしく制服に毛がついちゃいましたけど元より制服で地面に膝をつくのもざらでしたしそんなに気にはなりませんでしたとも。可愛いは正義。いい言葉ですね。但し動物(と素で可愛い性格の女の子、つくってんのはダメ)に限りますが。


失礼しました。

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