攻め方
弁護士の意見は、こちらの想定の範囲内だった。
ならば、まだ戦える。
「では、次の期日は24時間後でよろしいですか」
「異議はありません」
「こちらも同じです」
裁判長からの話を、素直に双方が受け入れたところで、今日は閉廷となった。
そして、すぐに次の裁判が始まろうとしているので、私たちは速やかに法廷から去った。
「これからどのように攻めるので」
部下がすぐに聞いてくる。
「弁護士は、個人主義による親子の分断をまず申し立てた。一つ目に対する親の代についての罪をなくすためだ。ただ、当人が贈賄を受けていたのはすでに確固たる証拠つきで明らかになっている。ふたつめの反乱については、武器を集めていたことからみても、首謀者と考えれるだろう。みっつめのスパイ行為については、すでにメールや封書によって証拠固めが終わっている。よっつめについては、敵の武力行使がまだとはいえ、予備も未遂も罰せられるべきであろう。ま、反乱罪については、今回争点にならないから、問題となるのは、ひとつめ、ふたつめ、よっつめか」
私が指折り数えながら考える。
もう一度話し合ってみるべきだろう。
それが、私が出した結論だ。