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五分
今回短いです。
すいません、諸事情で携帯で書いたので……
そこからはもはや戦闘行為として成り立っていない。
立ち上がって前を向くまでは武藤さんは待っていてくれる。
ただし、逃げ出したいという感情を能力で劣化させてから前に出た瞬間に吹き飛ばされる。
「おいおい、行動がワンパターン過ぎるだろ? もう少し考えろ」
呆れながらため息を吐く。
身体中が痛みという危険信号を放っている。
恐怖を劣化させてからはもはや殴られる事も怖くなくなった代わりに、殴られないためにはどうするかといった思考が役に立たなくなってくる。
能力を使っていると勝てなくなると思い、恐怖の感情を戻す。
「が、が、ぐあぁぁああ!!
一瞬で戻ってくる恐怖と痛みに嗚咽がもれる。
嫌もはや嗚咽ではなかっただろう。
これまでの戦いとも呼べない物の中で分かった事は一つ。
身体機能が三倍になろうとも、武藤さんには遠く及ばないということだけだ。
そしてさらにここでさらに絶望する事が伝えられる。
「時間だ。これから能力を解禁する」




