海の家
隣り合わせのクラスメイトが、海の家を語る一時
「毎週日曜に放送されてるあのアニメさ、エンディングの曲かなり憂鬱になるよな。
あれ聴くとさ、あ~あ~……もう休みがもうすぐ終わるんだな、って思って気が重くなるんだよ。
それにさ、間奏がさ、やたら長いんだよな。
歌い手の人、多分だけどその間暇だから、その後の予定考えてたりしたんじゃないか?
いや、自分が言いたいのはさ、そんな間奏のネタじゃあなくってさ、登場する人たちファミリーがさ、サボテンを通過するシーン在るだろ?
服そうがさメタモルフォーゼするだろ?
そんでさ、その直後画面がさ、遠ざかってさ、ファミリーが家に到達するシーンで、家が『ズン、ズン、ポン!』ってなる所だけがさ、プッ……ってなるんだよな。
んでさ、予告のサウンド、あれな前から思ってたけど、途中からだよな、あの音の感じさ。
まあ、サウンドは良いとして、エンディング最後の家がさ、『ズン、ズン、ポン!』って揺れるところ、気が緩むよな。
だからさ、そのせいで毎週翌日持っていく教科書忘れんだよ。
だから、貸してくれないか?
社会の国旗集」
「エライなげえ理由だな、オイ。
『国旗集貸して』だけで良いと思うぞ、オイ。
にしてもだ、あのアニメ、エンディングの最後に出てくるの家、じゃなくね?
本編だとさ、昔ながらの平屋だろ、オイ。
あれはさ、別荘だと思うぞ。
海の家みたいな、リゾート地ならではの建物だろ、オイ」
「別荘?
あのファミリー、別荘なんか持ってたのか?
金持ち一族……ロイヤルファミリーだよな、良いなあ!
俺も別荘買って『ズン、ズン、ポン!』って、入りたいな」
「『ズン、ズン、ポン!』好きだな、オイ。
まあ、あのファミリー、何でもない日に寿司の出前とってるし、毎年旅行普通に行ってるな、オイ」
「羨ましいな、サボテンでリゾートスタイルにメタモルフォーゼ出来たら、そんで別荘に『ズン、ズン、ポン!』で玄関から入りてえ‼」
「あのファミリーの大黒柱と同じ会社で働いたら、それなりの収入入るんじゃねえか、オイ
俺も高校卒業したら、そこのなんとか商事に入るつもりだ、オイ」
「入る、俺も、なんとか商事!
んで、金持ちになってさ、リゾート地に別荘建てるんだ‼」
「サボテンでメタモルフォーゼして、別荘海の家に入るんだ、オイ」
「入るときの音はさ……」
『ズン、ズン、ポン!』
入るときの音はさ……『ズン、ズン、ポン!』
深夜で頭が変になり、意味不明の怪文を書いてしまいました
m(__)m