58話 レインがトッシュの家に引っ越す。嬉し恥ずかし新婚生活の開始だ
朝食を終えたトッシュとレインは、レインの家財道具をトッシュの館に運ぶことにした。
当たり前のように一緒に暮らすことに決めた。というかもう、毎晩エッチなことをするつもりだから、離れて暮らすのは無理だった。
異世界人の童貞が性的な誘惑の多い現代日本で禁欲に近い生活を送っていたから、その反動がきているのかもしれない。
ふたりはレインのアパートへ行き、とりあえず、レインのベッドでヤった。トッシュ曰く「とりあえず、レインのことが好きすぎて、ヤっておかないと頭が変になりそう」だし、レイン曰く「好きな男の人が部屋に来たんだから、そういうことするよね」だ。
いつかそういうことをするときのために買っておいた勝負下着を装着したら最高に盛り上がった。高校の制服も着た。スキルに覚醒したし才能があったからギルドに就職したが、レインはまだ現役高校生の年齢だ。制服がよく似合う。最高を更新して、最高に盛り上がった。
激しくヤッたせいで壁ドンされたから、ステータス編集でアパートの壁を厚くして、さらにヤッた。
上の階で床をダンダン踏まれたし、下の階からも棒かなんかでドンドン叩かれた。床と天井を分厚くしてヤった。
昼過ぎてから引っ越しをしようとしたが、やりすぎてレインはあそこが痛くなって歩けなくなってしまった。ステータス編集による治療のためにトッシュがあそこを見て指で触れて、それからお互いムラムラしてしょうこりもなく、またヤッてしまった。
それからしばらくしておなかがすいたから、ようやく中断。ファストフード店に行ってハンバーガーを買って食べた。
「あの、トッシュのことすごく好きだし、幸せだし嬉しいんだけど、その、少し減らしませんか? 引っ越し、できそうにありません」
「そうだな。確かに俺も、帰ったらまたヤろうと思ってる。ちょっと性欲を抑えよう」
ということを話しあって部屋に戻った。
ステータス編集でまずトッシュは自分の股間に触れて性欲を封印した。次にレインの性欲を封印するために股間に触れて、そこでムラムラして自分の封印が解けてしまい、結局、ヤってしまった。
壁や天井の厚みは元に戻っていたので、また全周囲からドンドンやられたし、ドアを叩かれた。
イラッときたから、文句を言いに来る奴らを次々とステータス編集で聴力0にしてやった。
夕暮れになってからようやくふたりは、このままじゃヤバイと気づく。
家具類をステータス編集で小さくして鞄に詰め、重さは変わらないのでトッシュが運ぶことにした。
アパートを出ると、ちょうど隣人の男と遭遇した。
エロ動画を大音量で見てたんじゃなくて、こんな美人とヤッてたのか、と驚いた顔をしたから、トッシュは目の前でレインの肩を抱き寄せて、頬にキスをした。
さらに反対側の隣人(実はレインに気があった)がその場面を目的して、涙をこぼした。
トッシュは勝ち誇り、アパートを出た。
男たちがついてくるからぶちのめそうかと思ったが、彼らは耳鼻科に入っていった。たまたま方向が同じだけだったらしい。
電車に乗って移動し、境界エリアから歩き、いつもの荒野を進む。
「そのうち新婚旅行、行くか―。どこがいい?」
「トッシュと一緒ならどこでも行きたい」
「日本かファンタジーエリアか。あー。シルはどうしよう。ネイさん預かってくれるかな。ルクティだけだと、館が悪い奴に襲撃されたときに困るからなー」
これは異世界人としての当たり前の防犯意識であった。まさかガチで悪い奴らが襲撃計画を立てているとは思いもしない。
「シルちゃんとルクティも一緒に旅行に行くのはどうです?」
「え? ふたりきりじゃなくてもいいの?」
「もちろん、夜はふたりきりですよ」
ふたりはイチャイチャしながらキャリーケースを引いて歩いて家を目指す。
家に帰ると、シルとルクティが留守番しているだけにしては、ちょっと賑やかだった。
玄関左手の来客待合室を覗くと、ネイとネモがいた。
「あ。ネイさん。ネモさん。こんばんは。来るなら行ってくださいよ。まあ、電話は通じないけど」
「ああ。お邪魔させてもらってるよ。ただ、幸い、君がいなくても済む用事だ」
「あ。そうなんだ」
ネイはネモと一緒に、一階パーティーホールの間取りを確認し、オフィス用デスクがいくつ入るかとか、余っている寝室はいくつか、どれくらいの費用で、トッシュの館に、ギルド会館の機能を持たせられるのか検討していたのだ。
まだ、本格決定ではないから、トッシュには相談していない。
だが、実際に見てみたところ、なかなかいい物件に思えてきた。トッシュやネイが声をかければ移籍してきそうな戦闘支援課の者は、全員収納できる。
しかも、周囲に他の建物がない。実質、見える範囲の土地はトッシュが領主みたいなものだから、手狭になったら新しくギルド会館を造ればいい。
ネイとネモはかなり、そんな気分になっていた。
だから、ネイはトッシュに計画を打ち明けた。
「もちろん他にいい物件があれば計画は見直す。だが、まずはお前の意見を聞いておきたい」
「ネイさんが連れてくるようなやつで、俺が知ってる連中なら別に使ってくれていいですよ。そんなやばい奴いないだろうし」
「そうか。そう言ってくれると助かる。一階フロアや二階寝室の賃料はどれくらいにになる?」
「別にただでいいですよ」
というのが、異世界人トッシュの感覚だ。部屋をかしてお金を取るという発想がない。
気前がいいとか、善人というわけではない。
当然、部屋は貸すが、オフィスに茶菓子がおいてあれば俺も食べるし、筆記具が欲しければ貰うし、ついでがあれば買い物に行ってもらうし、畑を耕す手伝いはしてもらうし、急な雨が降ってきたら洗濯物は取り込んでもらう、みたいに、持ちつ持たれつの共同生活者を迎えるくらいの感覚でいる。
それが異世界人のノリだ。
「ふむ」
トッシュの感覚は、やはり異世界出身の異世界人のネイに、すんなり理解できた。
「つまり、家族か」
「ええ」
ここでいう家族とは、現代日本の感覚の「父母子供の一世帯。一軒の家やマンションを所有する」という意味ではない。
異世界人感覚の「同じ家に住む者」という意味の家族だ。血縁関係かどうかは関係ない。異世界では、同じ建物に血のつながらない者が暮らすことは別に珍しくない。
だから、ちょっと誤解を生む。
「ネイさんとネモさんなら、いつでも家族に迎えますよ(異世界人のノリ。シェアハウスしましょう、くらいの意味)」
とトッシュが言うと、レインは――。
ま、まま、まさか、一夫多妻的な?! トッシュ、もしかして、ネイさんとネモさんもお嫁にするの?!
そんなのやだって思う私がわがまま? 独占欲強すぎなの?
う、うう。やっぱおっぱい大きい方がいいのかな。よ、よし、こうなったらこんばんはおっぱい大きくしてもらっていっぱいエッチしよう。
ネイさんの生おっぱいじゃなくても、私だって楽しませてあげられるって証明するんだ!
こんな感じでレインはエッチな妄想をした。




