序章
こんにちは。
序章なのでまだ怖い感じはしません。
初心者なので文章の不届きや拙さはお許しください。
ヒューマンドラマとしましたが、なんか違う気もします。
薄暗く陰気臭い独房の中央に座り、真新しいシャープペンシルを握る女がいる。
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幼少期
普通の子供だった。平均よりは賢い頭脳、読書が好きで、いつもにこにこ笑っている子だった。ただ少し繊細で、何気ない言葉に傷ついて落ち込む方だったと思う。
小学生
賢かったと思う。テストはいつも95点以上、100点もよく取ったし、クラスの優等生キャラだった。ただ繊細な性格は変わらず、勝気な友達が悪気なく放つ勢いのある言葉によく傷ついていた。そのストレスをぶつけるように、あまり言い返してこない男の子に尖った言葉を強く言ってよく泣かせた。
習い事が多く、1年から4年まではピアノ、2年から5年までプログラミング、年中から3年までスイミング、1年から5年まで器械体操を習っていたため、あまり友だちと遊ぶことはなかった。5年から塾に入り、県の公立中高一貫校に入るための受験勉強を始めた。毎日放課後に車で直行し、5時から8時まで授業、10時まで自習。勉強は好きだったし、将来のためになることが分かっていたため苦にはならなかった。
中学生
中高一貫校に受かった。しかし課題に追われて睡眠時間が取れなくなったこと、周りが全員賢いため相対的に下がる成績によるストレスからか鬱病になり不登校となった。勉強は一人でもできていたので、鬱が治ってからも学校には行かなかった。私の性格が変わりはじめたのはこの頃だったと思う。家に引きこもることで長くなるインターネットに触れる時間。それまで習い事が多くネットに触れてこなかった私にはネットのすべてが新鮮で素晴らしかった。そうしていろいろな情報に触れ、大人の世界を知り、論文を読み漁り、ブログや情報サイトで他人の考え方を知った。そうするうちに、私は反社会的でひねくれた考え方をするようになっていった。
全ては運で決まる。よく、世間で「顔や容姿など本人の意志で変えられないものを悪く言うことはいけない」と言われるが、中身だって遺伝や環境で決まるんだから本人に性格は決められない。性格は本人の意志があれば変えられる!という意見もあるだろうが、変えようという意志が生まれるかどうかだってその時の性格によるだろう。実力は遺伝と努力だと思うが、努力できるかどうかだって性格だろう。要するに人間はどこの親に生まれるかという運ですべてが決まるのだ。
こういう考え方になった。
そして、善悪なんてものは存在せず、善とはただの他大勢が他人にしてほしい行動のこと。優しいことを良いこととするのは、優しい子が増えることでまわりに得が生まれるから。悪とは他大勢がしてほしくないことを正当化するために生まれた言葉。人生は所詮自己満で、周囲がどれだけその人生を可哀想で不幸だと言っても、本人がいい人生だと思えばそれは幸せな人生であり、極論、犯罪者になって大勢に非難されようと本人が満足すればそれはいい人生だと言える。つまり鉄壁の自己肯定感さえあれば何も怖いことはないのだ。法律さえも。
こういう考え方になった。世間の多くの人と考え方が違うのは分かっていた。ネットのサイコパス診断をやれば90%、優しさ診断をすれば氷点下の冷たさと出た。
そんな風に、勉強はしながらもネットをダラダラと見る日々を続けていると、気がつくともう中高一貫校を退学して高校に入学していた。
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どんな子がいるだろう。あたしみたいな性格の子いるかなぁ。内申点があまり関係ない私立の進学校である峰崎女子学園に入学した女は、そんなことを考えながら校門をくぐった。女は表面を取り繕うのが得意なため、友達を作ることに長けていた。実際、初日で30人ほどの浅い友だちができた。そこから、気に入らない人には対応をそっけなくし、相手が別の人と仲良くなるのを待つのだ。
このやり方で2ヶ月ほど経つと、特に仲のよい友人は二人になった。一人はこの街では有名な大病院の院長の娘、賢いが若干口の悪いお嬢様な沢渡由梨。もうひとりは明るく優しいが毒舌で綺麗事を言わない、理系の申し子と名高い一ノ瀬碧。どちらもとても可愛い。しかし女自身、自分は可愛いと自負していたし、客観的に見ても実際可愛かった。だからこそ、この三人は誰も引け目を感じることなく気のおけない仲になれたのだ。 晴天の青空の下、映画帰りの三人は仲良くベラベラ喋っている。
「 今日の映画さすがの私でも最後まで犯人分かんなかったわ。さすが。でもあの主演女優私大っ嫌い。」
由梨が言う。
「 そうだねぇ。私も分かんなかった。あの女優さん、すごく美人さんだけど役になりきれてなくてなんか見てられないよねぇ。でもこれから伸びるかもよ。」
碧はフォローするようで辛辣だ。
「 面白かったけど所詮フィクションだからねぇ。」
と私が言うと、
「「 確かにねぇ 」」
と返ってくる。
その日以降、月に1,2回ほど地域のモールの映画館に出入りする3人が見られるようになった。
3人は、休日になると市立図書館に集まって勉強や読書をする。面白い本があれば紹介し、納得のいかない意見を主張する著者がいれば愚痴をこぼした。黙々と勉強することもあれば、わからないところを和気あいあいと教え合うこともあった。
そんなふうに過ごしているうちに3人はお互いの家に泊まり合うような仲にまでなった。歯ブラシと着替えだけ持って友達の家に行き、真夜中まで話し込む。もちろん、次の日が休日な日だけだ。
「今日読んだIQに関する論文、明らかに間違っていたわ。あなたのIQいくつ?って聞きたくなったわね」
相変わらず口が悪い。
「そうねぇ、言いたいことはわかるんだけどね、もしかしたら学者には向いていないタイプなのかも知れないね」
口調は優しいがなかなかにキツイ事を言う。
「うん、意義のある論文を見つけるのって難しいよね」
話し込んでいると時間はあまりにも早く過ぎ去り、気がつくとみんな眠っている。
峰崎女子学園の毎年2年が行く県外宿泊イベントの季節がやってきた。
2泊3日で3か所を周り、1日目はAクラスが1か所目、Bクラスが2か所目、2日目はAクラスが2か所目でCクラスが1箇所目というようにクラスごとで動く。1か所の中にもたくさんの場所があり、とても全員では回れないため、3人の属するAクラスは(クラスは学力で分けられ、Aクラスが一番上である。)40人であり、分けられた場所の数が多いため二人組で回ることになった。もちろん3人で組みたっかったが、できないため3人でじゃんけんをして、女と由梨が組み、碧は別の子と組むことになった。皆、中学の修学旅行以来の学校での泊まりイベントなのでとても楽しみにしている。
そうして迎えた当日。バスの中は楽しみで仕方がないというような期待に溢れた顔でいっぱいだった。
このときは誰も、これから‘’あんなこと‘’が起こるなんで思ってもいなかった。
続きも書かせていただくつもりです。
絶対ではありません。
お読みいただきありがとうございました。