絶対妊娠させるドクターT

作者：ヒロモト

なるほど夫婦揃って公務員か。

お堅いやつらだぜ。硬いのは股間だけで結構だ。

「俺みたいな闇医者の所まで来たんだ。余程、子供が欲しいんだな？」

『『……はい』』

俺は早速嫁さんをエコー検査してみたが、問題は無し。これは旦那の精子に問題あるかもな。

「おいっ。AVでもエロアニメでもいい。あっちの部屋でシコッてきな。男らしく５分でドッピュンしてこい」

「えあっ？射精しなきゃダメですか？」

「当たり前だよ。ザーメ⚪検査だからな」

「……ザーメ⚪ですか？」

「こら。女性がそんなはしたない言葉を……」

……うん？ははぁ？俺にはこいつらの不妊の原因が分かった。やはり旦那に問題がある。

『濃い』のを出してないんだ。

性的興奮が足りてねぇ。

「最近生はめ中だ⚪セックスしたのはいつだい？」

「……なっ！生ハメ！？」

「真面目に聞いてるんだよ。こっちは」

「おい旦那。ちゃんとくぱぁしてるか？嫁さんもだよ。喉奥までしゃぶってるか？ええっ？ゼンギーは大事だぜ？」

『『……』』

二人の息が荒くなってきている。やはりそうか。

「よーし。予定変更だ。お前らセックスしてこい。ただし正常位は禁止。医療用語も禁止！下品でイヤらしい言葉を言い合いながら淫らな体位でヤって来いっ！」

「そんなっ！こここここんな！病院でセックスだなんて！」

「非常識ですよ！」

「おいおい。俺は『闇医者』だぜ？非常識ぐらい覚悟しろよ」

俺は隠しカメラを取り出した。

もちろん全部録音録画済みだ。

「あんたらセックスするまで『退院』禁止だ。公務員二人がこんな所に来たのがバレたらどうなるかなぁ？」

「……あなたって人はぁぁっ！」

「立場をわきまえてもらえませんかねぇ？旦那さん？」

・

うわー。すごいなこいつら。まるで獣だ。

何回するんだよ？絶倫だな。

「近所迷惑だから速く退院してくんねぇかな？」

こいつらに足りなかったのは『淫語』だ。

ザーメ⚪って聞いた瞬間に旦那の股間はパンパンだったし嫁は内股になってモジモジしていた。『言葉によるプレイをしない正常位オンリーの杓子定規なセックスしか出来ない夫婦』とと俺はすぐに分かった。

こいつらはお互い非日常のエロスを求めていた。

『医者に脅され撮影されながらするセックス』というシチュエーションも二人を盛り上げている。

まっ、これだけやりゃあ子供が出来ないってのが難しい。

お幸せに。

・

『子供が出来ました』

あの夫婦からエコー写真付きの手紙が届いた。……三つ子か。頑張れよ。収入は安定してるから大丈夫か。

『……話は長くなりましたが、先生に視ていたただきたい友人がおり……』

ん？３日？今日じゃないか。おいおい今日は俺の大好きなAV女優ニシナモモカのチャリティーおっぱい揉み会があるのに……一回揉む毎に恵まれない子供に募金……この日のために100万も用意したのに！

ピンポーン。呼び鈴がなる。

あーっ！分かったよ！

「どーぞお入りください！」

俺は童本貞一。通称ドクターT。

……童貞だ。