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第六章(13) お父様とお母様にお話します

数日後、私達は本邸に来ていました。


「ジーク、エルザ、いらっしゃい。」

「今日はすみません。時間を取っていただいて。」

「いいえ、大丈夫よ。それで、答えは出たのかしら?」

お母様が期待に弾んたような声で、そう言った。


「いえ。その前に話しておかなければならないことがありまして。」

「・・・そうだったな。」

お父様はいつも通りの声だったが、少し残念そうにしているのはわかった。

ああ、こないだは見えていなかった姿が見えているような気がする。

多分、この人たちは本当に悪い人ではないのだろうな。

ただ、私やお兄様には怖く感じられてしまうだけ。

私はこの話題をどう話し始めたらいいか、分からなかった。


「エルザから、お二人に伝えたいことがあるそうです。どうか、最後まで真剣に聞いてあげていただけないでしょうか?」

お兄様が助けてくれた。

「ああ。もちろんだよ。」

その一言で、私は少しだけ安心して話すことができた。


私には前世の記憶があること。

前世では、殺されていること。

この間は、私を前世で殺した人と戦っていたこと。

そして、フェイのこと。

「前世で私には、愛していた人がいたの。その人は私の後を追って、こっちの世界に来てくれたの。これが、今私の後ろにいてくれる執事のフェイです。」

「お初にお目にかかります。エルザ様の執事をさせていただいております、フェイと申します。」

「・・・」

お父様もお母様も、何も言葉を発しなかった。

「私達は前世では、結ばれなかったの。結婚式の前日に、私が殺されてしまったから・・・それで、また、会えたのも、何かの縁だと思うの。だから、私は、フェイと結婚したいと思っています。フェイは、今も私を幸せにしてくれているの。私が結婚するのほ、フェイじゃないと嫌なの。」

・・・

少しの間、沈黙が続いた。

「・・・ジーク、今の話は、あなたから見て、全て真実なのかな?」

「はい。」

お兄様はお父様の言葉に合間を開けることなく答えてくれた。

「そこの女中さん・・・娘は本当のことを言っているのよね?」

「はい。もちろんでございます。」

今日は一緒に本邸に来てくれているサヤも、すぐに答えてくれた。

また、少し沈黙の時間が続き、

「・・・エルザの話はわかった」

そう、お父様はこちらからお父様が何を思っているのかわからない声で言った。

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