第六章(2) 両親と日にち調整をしました Byジーク
「近いうちにジークと一緒に本邸に来ないか?」
そうお父様が電話越しにいるエルザに言ったとき、僕は身構えた。
当主を辞めさせられるかもしれない。
お父様とお母様に、今回の事情を説明したから、これ以上詳しく聞かれることはないと思う。
それでも、昨日の僕の説明で二人が何を思ったのかは、わからない。
僕がエルザを置いて逃げてきたと思われているのかもしれない。
または、エルザを狙っている人に、ここまで対応できていなかったことを怒っているのかもしれない。
「電話ではなく、お茶やお菓子を食べながらゆっくりお話をしたいと思ってるの。何も身構える必要は無いわ。」
お母様がそう言っているのを聞いて、多分エルザも不安そうな声で話していたのだろうと思う。
僕はお父様に電話をかわって、電話から少し離れた椅子に腰掛けていた。もちろん、エルザの声は聞こえない。
僕もその話は聞いてないな・・・
そんなことを思っいると、電話は終わったようだった。
「電話、以外と早かったですね。もう少し話していれば良かっのでは?」
「そうね。でも、昔からエルザは疲れていても何でもこなしていたでしょう?休ませるには、私達や他の人が言う他ないのよ。」
「そうでしたね。」
「それより、ジーク、仕事の空いてる日、あるかしら?」
「ええ。私の仕事は、日にちで決まるものではないので。いつでも大丈夫です。」
「そうか。それなら、今度の月曜日にしよう。いいか?」
「ええ。大丈夫です。エルザにも伝えておきます。」
「話の内容なのだけど・・・」
「エルザの今度のことについて、話しておきたいの。」
「今後、ですか?」
「ええ。私達も悩んでいるのよ。それについて、本人の意見を聞きたいわ。」
「あと、普通に、娘の顔が見たい。」
「それがメインよ!!!」
「そうですね。その話はエルザにはしないでおきます。」
「ええ。そうして。」
「それでは、僕はそろそろ帰ります。一日お世話になりました。」
用事も済んだし、もう帰ってもいいだろう。
「ジーク、ありがとうね。色々と。」
「いえ、僕にできることをしてるだけです。」
僕はそれだけ言って、まとめていた荷物を持って家を出た。
エルザの今後について、か・・・
今度こそ、フェイには、彼には幸せになってほしい。
そう思っている。
でも、彼は現在執事という僕たち貴族よりも低い身分の人だ。
結婚を全力で応援したいのだが、そう簡単にはいかないだろう。
これからもエルザとフェイは色々と大変だろうな、と思いながら、無事、戦いが終わってよかったと思う僕だった。




