表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/105

第五章(6) 父との疲れる会話 Byフェイ(律)

「まあいい。この世界は僕らがもらおう。この世界で二人で素晴らしい国を作ろう。」

「・・・・・・」

「また黙っているつもりか。」

「・・・・・・」

「まあ、よい。ここで会えたこと、ここで素晴らしい国が作れるというだけで、今は十分だ。」


ほんと、この人は国のことは考えてないんだな・・・

呆れる

まともにこの人の下にいたことが。


「この世界に、あの女はいるか?」


あの女・・・柚紀のことか?


「婚約者のことですか?」

「ああ、死んだ婚約者のことだよ。この世界に来てるのか?」

「・・・わかりません。」


そんなこと、言うわけない。

会ったら、この人は柚紀を、この世界のエルザを、殺すに決まっている。


「いてもいなくても、関係ない。この世界には、元の世界よりも美女もお金持ちもいそうだ。さあ、こちらへ来なさい。一緒に探しますよ。」


僕はまだ、父の隣にも、前にもいない。

後ろ1メーターの位置に立っていた。

だから、こちらに来いと言っているのだろう。


「・・・・・・」

「さあ、来い。すべてがお前のためだ。」


その言葉を、信じていたんだな。

バカだったな。

あの時の僕は、これが正しいと思っていた。

でも、今はそれが違うと言い切れる。

もう、いいなりになるのは、無理だ。


「行きません。」

「なぜだ?」

「僕は、柚紀以外の女性とは結婚しません。」

「何、バカなことを言っているんだ?家のためにならん結婚など、結婚とは言わん。」

「そもそも、ここに来たってことは、あなたも死んだんだ。家も何もない。もういいだろ。」


この世界まで来て、まだそんなことを考えているとか、馬鹿らしい。

ここはお前の世界じゃない。


「いや。私は確かにあちらで死んだが、ここで生きている。今から僕たちの国を作ろうが、自由だろ。ここは、天国なんだから。」


天国・・・ね。

お前、ここが天国だと思ってるんだな。

お前がここにいる時点で、天国じゃないだろ。

そもそも、天国じゃないし。

まあ、教えないけどな。


そして、僕は話を変えるために、父にこう言った。

「それより、聞きたいことがあります。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ