第四章(22) 戦い前日の一幕
「そういえば、昨日の夜に律がネックレスの不具合を教えてくれてね。これ、新しいの。今、使ってみてくれる?
何より、もう戦いは明日になっちゃって、今使えないとかなると、柚紀ちゃんが不安になっちゃうから。」
「はい。わかりました。」
私は新しいネックレスを受け取って、首にかけた。
「『バリア』」
今回はちゃんと水が私のことを覆った。
「大丈夫そうですかね・・・・・・」
「そうね。まあ、昨日もあの時は大丈夫だったから、何とも言えないけどね・・・」
「そうですよね・・・・どうしたらいいと思いますか?」
「う~ん。多分、使いすぎるとダメなんじゃないかと思うの。だから、誓いすぎない事と、あと、ネックレスがあなたに慣れること。」
「ネックレスが私に慣れる?」
「ええ。指示に従うには、やっぱり信頼関係というか、まあ、そういうのがいるのかなって。関係ないかもしれないけど。」
「それでも、やってみないことはできないですよね。私、明日まで、ネックレス、ずっとつけてます。」
「いいと思うわ。でも、疲れすぎないようにね。」
「はい!!」
私は一日、ネックレスを付けて生活した。
時々、ネックレスに指示をした。
ちゃんと、私を水が覆ってくれた。
律は、私の警護と、仲間の指示をしてくれていた。
お母さんたちは、仲間の指示と、明日、私たちに指示を伝える部屋を作っていた。
そして、お兄様は、仕事を終わらせて、お母様とお父様のところに行った。
家を出る前に、私にキスをしてきたことには驚いた。
固まっている私と、睨んでいるフェイに、お兄様は笑顔で『家族のキスね』と言って、そのまま家を出てしまった。
その様子を見た私の母と律のお母さんは、微笑んでいた。
そして、私は明日のために早くねむることにしたのだった。




