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第四章(17) あの日の夢①

律に話して、話す前よりも精神的に落ち着いた私。

律と話しながら、ついつい、寝てしまったみたいだった。


「あの、失礼します、律のお父さん。」

「ああ。よく来てくれたね。」


・・・これは、夢?

私は、真っ白なドレスを着ていて、目の前の男の人を『律のお父さん』と呼んだ。

これは、もしかして、私が殺された日の夢なのでは?

ついつい、そんなことを思ってしまい、辛くなる。

早く、目が覚めてほしい。

早く起きて、他の夢がみたい。

そう、思った。

だけど、夢を見ることによって、何か、今までわからなかったことがわかるようになるような気もした。

だから、私は起きないことにした。


「いえ、やはり、ここが温室だったんですね。」

「ええ。ここには妻が大切にしていた植物がたくさんある。」

「そうなんですね。とても律のお母さんらしい部屋だと思います。」 

私は思ったままに言っていた。

「・・・ひとつ、聞いておきたいことがある。」

「はい。何でしょう?」

「・・・僕の運命を変えた人がいるんだが、その人は、誰だと思う?」

「律のお父さんの運命は変わってしまったんですか?」

「ああ。ある人がきっかけだ。」

柚紀は、考え込んでいた。

私も考えてみる。

誰だろう。私を殺すという考えになってしまった人、なのかな。


「申し訳ございません。私にはわかりません。」

わからなかった。

考えても、私の周りに、人生を変えるような人は、いなかった。

・・・律のお父さん以外。

「そうか。答えを教えてほしいか?」

「・・・いえ。教えてもらったら、私はその人を許せそうにないので。」

「君だよ。」

「・・・あの、今、なんて。」

律のお父さんの声を、聴き間違えるはずはない。

でも、聞き間違いであってほしかった。

「君だよ。僕の運命を変えたのは。」

「・・・私?」

「そう。僕はあの父親に育てられたからね。恋愛というものをしたことがないんだよ。」

「ですが、律のお母さんは・・・」

「ああ。僕はね、僕のことが好きな人の中から、王宮のためになりそうなお金持ちの女の人を選んで結婚させられたんだ。だからなのか、妻は僕たちが両思いだと思ってたみたいだけど、僕は妻の事、好きでも何でもないよ。」


・・・・うそ。

私は、律のお父さんとお母さんは、ラブラブな夫婦だと思ってたのに。

違ったなんて・・・


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