第四章 (13) 綺麗なネックレス
それから私は自分の部屋で昼寝をしていた。
さすがに疲れていたみたいで、夢は見なかった。
コンコンコン
「エルザ様、サヤです。」
「どうぞ。」
もう、夕食の時間だから、サヤがきた。
そう思ったのだけど・・・
「柚紀ちゃん、これ、持っててほしくて。」
「え?」
そう言われて手渡されたのは、小さい箱だった。
「開けてみて?」
言われた通り、開けてみると、中には真ん中に雫が付いたネックレスが入っていた。
「これは?」
「GPS付ネックレス。位置がわかるように、持っててほしいの。」
「・・・GPS。」
「それだけじゃないわ。このネックレスには、ちょっとした力があってね。水を操れるの。」
「水を?」
「そう。まず、つけてみて。」
律のお母さんは何かやってみたいようなので、ネックレスを付けてみた。
「よし。じゃあ、次。そのネックレスの雫の部分、持って。」
「はい。」
「次に、『バリア』って、言ってみて。」
「『バリア!』」
そういうと、私の周りを水の薄い膜が覆った。
「すごい・・・・」
「あと水の形状も変えれるの。『粘り気強め』って言ってみて。」
そんなこと、できるの?
「『粘り気強め』」
そう言った途端、私の周りを覆っていた膜はなくなって、床に水が落ちた。
・・・・・・
「触ってみて。」
私は言われた通りに触ってみた。
「え・・・」
ねばねばしていた。
「すごいでしょ?」
「うん!あ、あの、解除の仕方、教えてください。」
「あ、バリアとか、解くときは、普通に『解除』っていえばいいよ。」
よし。
「『解除』」
そういうと、本当に何もなくなった。
「これ、滑りやすい水とかも出来るから。」
「・・・本当に、すごいですね。」
「また、不具合とかあったら教えてください、エルザ様。」
「急に戻られても困るので、律のお母さんで、二人きりの時はお願いできる、サヤ。」
「・・・わかったわ。ご飯の時間になりましたら、また来るわ。今日は料理長にも手伝ってもらってたから、遅くなったの。ごめんね。」
「謝らないでください。大丈夫です。」
「じゃあ、またね。」
「はい。ありがとうございます。」
このネックレスがあれば、私は、生きていれるかもしれない。
律に守ってもらってたら、律が自分の事、守れなくなっちゃう。
自分で、自分の事、守れるように、このネックレスを使いこなさなきゃ。
そう思った。




