第四章 (12) お兄様に説明します
私たちはそのあと、お兄様の部屋に行った。
「失礼します。ジーク様。」
「失礼します。お兄様。」
「入りなさい。」
私たちはさっきと同じように座った。
「続きを、お話させてください。」
律が、話し始めてくれた。
「うん。」
「まず、手紙にあった少女は、見つかりました。名前などは控えさせていただきます。」
「わかった。では、身近にいたんだね。」
「はい。あと、僕たちの前世の母親も、いました。」
「エルザも、会えた?」
「はい、お兄様。」
「フェイ、話したんだね?」
「はい。」
「律に、教えてもらいました。」
「そう。」
「で、この世界を壊しに来るのは、僕の、父です。」
「・・・だから、話したくなかったんだね。」
「はい。すみません。」
「別に構わないよ。」
「それで、お兄様、この壊されるかもしれない日の日付は、13日なの。」
「明後日じゃないか!」
「はい。明後日です。狙われているのは、僕とエルザ様です。その日は、少女の仲間が、僕たちと一緒に動いてくれます。」
「少し、安心した。で、僕は何をしたらいいのかな?」
「・・・お兄様は、お母様とお父様のところにいてほしい。」
「なんで?」
「・・・怖いから。いなくなっちゃうのが怖いから。だから、逃げてて。」
「でも、僕に直接被害は・・・・」
「それが、そうも言いきれないんです。僕の父は、僕を見つけて、また前世のような国を作ろうとするでしょう。そうなったら、ここを治めているジーク様にも、今後被害があるかもしれない。接触するのは控えた方がいいと思います。」
「でも、エルザをおいて・・・」
「お願い!もう、あんな、悲しいの、嫌なの!だから、逃げてて!」
私は、泣いていた。
悲しかったんだよ。
律の思いが。
残された人は、あんな気持ちになるんだって思った。
だから、嫌なんだ。
大切な人が死んじゃうのが。
「わかった。お母さんたちには、休暇で一人来たと、言えばいいかな?」
「・・・お母様とお父様には、私も行きたかったけど、行けなくなってしまったって、言ってほしい。
こんなことじゃなかったら、お母様とお父様に、会いたい、から。」
「わかった。今日と明日でやることを終わらせるよ。」
「お願いします。」
「でも、その前に、フェイに、条件がある。」
「はい。」
フェイに、条件。
つまり、律に、条件が、付く。
お兄様、一体何を・・・・
「必ずエルザを守り、二人とも生きて帰ること。帰ってきたら、今回こそ、エルザを幸せにすること。」
え・・・
それが、条件?
「もちろんです。お約束します。」
「うん。じゃあ、僕は仕事があるから、ご飯とか、一緒に食べれないと思うけど。ここを出る前には声をかけるから。」
「はい。」
「ありがとう。お兄様。」
お兄様に、説明、できた。
あとはこの建物の管理。
でも、疲れたから、少し、休もう。




