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第四章 (10) 僕が柚紀に真実を伝えなかったわけと決意 By フェイ

僕が真実を言いたくなかった理由の一つは柚紀が自分の事を責めると思ったからだった。


僕と柚紀が死んだことは、事故として話していた。

その理由は、父の起こしてしまった殺人について話したくなかったからだと思う。


でも、柚紀に、『柚紀は殺された』と言っても、『しょうがない』と言ってくれることは長年の付き合いで、わかっていた。

柚紀は、そういうところがある。

運命的なことに対して、『起こってしまったことはしょうがない』と、思うところがある。

だから、だからこそ、犯人は言いたくなった。

自分を殺したのは、自分が嫁入りするはずの家の主人で、それも、初めて会ったわけではなく、十年も知っていたはずの人、だったなんて、柚紀が自分を責めるには、十分な情報だった。


私のせいで、僕が死んだ。


そう、思うような気がした。

だから、お母さんたちがいる時に話すのが一番いいと思った。


思っていた通り、柚紀は自分を責めていた。

だけど、柚紀のお母さんのおかげで、責めるのが収まった。


さて、ここからが、この世界の、本題。


「ねえ、律。ってことは、この世界を壊しに来るのって・・・」

「多分・・・」

「「お父さん」」


「だよね・・・」

「柚紀のお母さん。あの人にも、未練があったんですか?」

「・・・まあ、あるでしょう」


あ、僕とあの人のいう『いい女』を結婚させるとか・・・・


「何でこっちに来れるの?来れないようにすることは、不可能なの?」

「不可能ではないの。でも、そんなことをすると、周りの人まで、こっちの世界に来れなくなるのよ」

「周りの人って、柚紀のお父さんとか?」

「それもそうなんだけど・・・」

「ほかの人、つまりは、あっちの世界で国民だった方が、たとえ未練があって死んでしまったとしても、その一定時間は、こっちに来れなくなるの」

「そんな・・・・・・」

「だから、私たちも考えた。こっちにあの人が来ないようにするべきか、未練のある人にこっちに来てもらうか、結構、悩んだよね」

「そうね。結構悩んだし、精神も削ったわよね」

「その結果、みんなを受け入れることにしたんですね」

「ええ。国民を守るのは、王妃の役割でもあります。国王が、あれでしたし」

「・・・・・・そうですね」


柚紀も、殺されたくはないから、こっちに犯人を呼ぶ理由を聞いていた。


「柚紀ちゃん」

「はい」

「心配なのは、わかる。でもね、今回は、前とは全く違うの。こっちに来ることも、あの人が柚紀ちゃんを狙っていることも、全部知っているの。だから、私たちは、絶対に、あなたを守る」

「・・・・・わかってます」

「本当に、ごめんな」


僕は、もう一度、謝った。

「何で律が謝るのよ」

「・・・悪いのは、僕だし。今回は、ちゃんと守るから」

「ありがとう。って、私はいつも律に守られてるから、いいのに」

「え?」


僕が、いつも、柚紀を、守ってる・・・・?


「自覚なし?」

「う、ん。」

「じゃあ、今のままでいいよ」


柚紀はぼくにそう言って、お母さんたちの方向へ行った。


僕が、今まで、柚紀を守れていたかは、わからない。

でも、決まっていることが一つ。


今回は、何があっても、柚紀を守る。

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