第三章 (9) 質問に答えて、写真を見る By フェイ
「さて、いろいろ聞きたいことを聞かせてくれるかな?」
「・・・・・私、わからない」
「僕が答えます。エルザ様は自分の知っていること・知らないことを考えながら、聞いていてください」
「わかった」
「ジーク様、僕が出来るだけ答えますので、なんでも聞いて下さい」
「君たちは、前世ではどんな関係?」
「婚約してました」
「結婚はしてないのか?」
「はい」
「どうして?」
・・・・・・答えたくない。
『決断しなさい。』
決断・・・
少しだけ、話すか。
「・・・僕たちは死にました」
「戦争?」
「事故です」
「そっか、それはかわいそうに」
かわいそう、か。
「で、なんでフェイだけ、覚えてるの?」
「先に、柚紀が死んで、その後、僕も死んだんですけど、僕は、もう一度柚紀に会いたくて、で、その時に、少女かが会わせてくれるって言ったから、僕はここにいるんです。だから、僕も詳しくは知りませんけど、少女の配慮じゃないですか?」
「でも、エルザが覚えてない理由にはならないよね?」
隠してるんだから、しょうがないよな。
「・・・思い出したくもない内容ですからね。正直、僕も思い出すだけでしんどい。柚紀には、忘れるほど辛いものです」
「なるほど。なら、ここではあまり話すことはなさそうだね」
「・・・あの。」
「何?」
「・・・ここで働いている人の写真ってありますか?」
「あるけど、なんで?」
「世界を壊すのは、外部からはできないと考えるのが当然でしょう。となると、中から壊すしかなくなります。で、中で一番壊しやすといえば、王家、その下の貴族から崩壊させるのが一番賢いやり方だと思いまして」
「・・・・たしかに。で、内部の人間を疑うと」
「疑ってません。確認が必要なんですよ。壊すというのも、誰かを殺すかもしれないし、兵器を使って住む場所を消すかもしれません。何で壊しに来るかわからない以上、可能性を出来るだけなくしていく方がいいのではと思いまして」
「わかったよ。待ってて。取ってくるから」
ジーク様はそう言って、ジーク様の部屋の奥の扉を開け、中に入っていった。
「律、私、死んでたんだ」
「うん」
「何で言わなかったの?」
「・・・・・・辛いから。僕が、その言葉を口にするのが、つらくて、苦しいから」
「ごめん」
「いいよ。僕が勝手に隠してただけだから」
「・・・・・・お兄様が、話すことないって言ってたでしょ。私、先に部屋に戻る」
「なんで?」
「だって、お兄様と律が話進めないと、この世界、壊されるんだよ!せっかく会えたのに。だから、私は部屋に帰るの。お兄様に、言っといて」
「・・・でも、さっき、サヤさんに一日休暇出してただろう?」
「あ・・・・」
「ならさ、ここで、お昼寝、しててよ」
「なんで?」
「今なら、夢、見れるんじゃない?こうやってたくさん前世のこと、話してたしさ」
「・・・・・・そうかも。寝ていいのかな?」
「怒られそうだったら、僕が謝るからいいよ?」
「・・・わかった」
エルザ様は、自分の座っていたソファーに横になって、眠ってしまった。
やっぱり、朝早いから、エルザ様寝不足になってる・・・
少女、後は、頼んだよ。
長めの、あの真実に関係のない夢を、柚紀に見せてあげてほしい。
「写真、見つかったよ・・・て、エルザ、寝てるし」
「お疲れのようですので、寝かせておいてあげましょう」
「ああ。はい、写真。」
ジーク様にもらった写真をじっくり見る。
サヤさんをはじめ、ここで働いている皆さんの写真があった。
僕はある2枚の写真を見て思った。
ああ、やっぱり・・・・




