第二章 (6) 夕食はどんな料理? By フェイ
「サヤさん、すみません」
「何でしょう?」
「今日、エルザ様が外出なさるという話はありますか?」
「いえ、聞いてないですけど?」
「先ほど、旦那様と奥様が近いうちに来られるというので、屋敷内の掃除をやろうと思いまして・・・」
「そうですね。やっていただけると嬉しいです。私もお手伝いしたいところですが、今日はエルザ様についておいた方が良さそうなので、できません」
「任せて頂いて大丈夫なので、今はエルザ様のところにいてあげてください」
「はい」
本当は、掃除なんてしてる暇はない。
僕はエルザ様とサヤさんがいなくなったのを確認して、ダイニングルームに戻った。
「執事さん、どうかしましたか?」
「メイスンさん」
メイスンさんに聞きたいことがあった。
「メイスンさん、先ほど、旦那様と奥様にお出しする料理と言っていましたよね?」
「ええ」
「どんな料理なのか聞いてもいいですか?」
料理が気になったんだ。
旦那様と奥様に出す料理なんて、豪華でないわけがない。
「メインは、目の前で鉄板とバーナーで焼くステーキですかね」
「ステーキは飾りつけなしですか?」
「いや、トマトのソースをかけようと思ってるよ。っていうか、なんでそんなに気になる?」
「いえいえ、エルザ様は大丈夫とおっしゃっていましたが、料理によっては重たいのではないかと思いまして」
「確かに」
「ですが、食べて頂きたいものです。ステーキの量を減らすなどの対策をすれば、別に大丈夫でしょう」
「あ、料理の内容は、エルザ様に伝えるなよ」
「わかってます」
僕はそのまま掃除用具を取りに行く。
今日がエルザ様が僕が会いたい人なのか、わかる日になりそうだ。
ただ、エルザ様は最近体調が悪い。
ちゃんと夕食を食べにダイニングルームに来ればいいけど・・・
お兄様があそこまで言うと来ない可能性もゼロではない。
とりあえず、掃除をするか。
にしても、当主様。
エルザ様にハグしてた。
僕の会いたい人だったらと思うとついにらんでしまったが、ばれなければいい。
今日、どんな結果が出ても、僕かエルザ様にダメージがあることには変わりない。




