第二章 (5) 体調不良がお兄様にばれた・・・
次の日、また私はサヤのノックで起きた。
・・・何で、あの少女と話すときは、世界を嫌ってるのかしら?
・・・あれは、私なの?
私は・・・エルザ様
「エルザ、エルザ、エルザ!」
は!
「エルザ、何かあったのか?」
「いえ、何も・・・」
「エルザ」
「はい」
「・・・昨日、夕食の食べた量が少なかった」
・・・
「昼食もあまり食べれなかったとメイスンが言っていた」
・・・
「昨日、昼食後、予定を変更して寝ていたって?」
・・・
「夕食の前も顔色が悪いと指摘されていたのに無理して僕と夕食を食べていたとか」
「・・・・申し訳ございません」
私は頭を下げる
「はぁ」
お兄様にすべてばれていた。
心配をかけてしまった。
「『お兄様に心配をかけるわけにいかないの!』だっけ?」
・・・!
「なんで心配しちゃいけないんだ?」
そのお兄様の口調は、いつもより怖かった。
「・・・お兄様にはお仕事がありますし、お疲れのご様子でしたので」
「そんなこと・・・」
ギュ
あれ・・・私、ハグされている?
「・・・お兄様?」
「僕は、エルザのためなら何でもするよ」
「・・・だから、心配かけたくないんです」
「?」
「お兄様なら私のために何でもしそうだから、怖いです。心配して下さるのはうれしいです。でも、でも、なくしたくない。壊したくない。私のせいで、これ以上壊したくない・・・」
私、何を言っているの?
自分でも、わからない。
「エルザのせいじゃない!家族、だからさ、なんでも言ってほしい。壊したくないのはみんな一緒だ。僕は家族の中でもエルザを守りたいだけ。エルザが一番大事なだけなんだ。もう、敬語もやめよう」
「ですが・・・」
「僕は怖い。エルザが僕の知らないところで何かがあると、救ってあげれない。そうなったら、今のエルザは僕に頼らずに一人で抱える」
・・・!
「だから、それが一番怖いんだ。そんなことになったら、本当に僕は疲れてしまう。お願いだから、僕を本当に疲れさせないでくれ」
「・・・お兄様、わかった。私、疲れさせないようにするから。もう、大丈夫」
「あ、言わないのか?」
「もう大丈夫。なんか、悩んでたこと、吹っ飛んじゃった」
「そっか」
「だから、ハグから離して?」
「・・・むり!」
「なんでです?朝食食べないと・・・」
「今日は僕、屋敷内での仕事なんだ。まだまだ時間はあるよ~」
「でも・・・」
どうしよう。ハグ、苦しいのに。
何でかわからないけど・・・
「・・・エルザ様、今日の朝食の用意が出来ました」
メイスンがさりげなく言ってくれた。
「お兄様、メイスンさんに今日の料理について聞きたいことがあるから、離して?」
「う~ん、しょうがないな~」
開放された私は、フェイがお兄様をにらんでいるのを見てしまった。
まあ・・・気のせいかしら?
「メイスンさん、朝食の話だけど」
「はい。食べやすいよう、体にいいものを使ってます。食べれるだけでいいので、食べて下さいね?」
「ありがとう。あと、今日の夕食はもう大丈夫だと思うわ。普通の料理、お願いできる?」
「はい。良かったです。今日はエルザ様の感想もお聞きしたかったので」
「?」
「今日は今度旦那様と奥様が来られた時のための夕食のメニューに考えているものを食べて頂こうと思いまして・・・」
「食べていいの?」
「ええ。お口に合わない可能性もあるので」
「楽しみにしてるわ!」
「まずは、朝食ですよ、エルザ様」
サヤが私に言う。
「わかってるわよ。さあ、頂きましょう」
どんなお料理かしら?とても楽しみだわ!




