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4.

「・・・はい、初診の方は、こちらの問診票にご記入下さい。」


にっこり。


…眠気に襲われて、気を紛らわすためにボケっと人間観察をしていました。


なんて、まさか悟られないだろうが、念のため入念に営業スマイルをつくり、実乃理は目の前の人物を見上げた。

しかしせっかく浮かべた営業スマイルは次の瞬間、不自然に口角を上げた状態のまま、完全に凍りついた。


フラッシュバックする記憶。


"今までありがとう"


舞い散る花びら。


言えなかった"待って"という言葉。


ああ、あの時に戻れたら。


「・・・あれ、早乙女さん?」


「・・・鷹取さん。」


「やっぱりそうか。ここで働いてたんだな。」


学生時代のように、気安く"先輩"とは呼べなかった。

だけど…。


あの時と何一つ変わらない、照れたような笑顔の「鷹取さん」が、そこにいた。




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