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第0話
今から丁度22年前のこと、太陽の神様と月の女神様との間に双子の姉弟神が生まれました。
姉神は戦を、弟神は平和を司る性質を持っていました。
生まれた双子を抱えて月の女神は考えました。
「この2人は離れて暮らすべきでしょうか、一緒に暮らすべきでしょうか」と。
悩む女神に太陽の神は言いました。
「一緒に暮らすがよかろう。下手に分けて人間を混乱させてしまうといけない。ほら、ちょうどあの辺に特に加護してくれる神の居ない国がある。あそこに神殿を建てさせよう」
「それはいいですね。では名前は如何致しましょう」
「国名から分けて取ると良い。そうだな。姉はシスト、弟はリアと名付けよう」
こうして、我が『シストリア』国は2人の神を守護に持つ珍しい国となったのです。
『シストリアに伝わるお伽話より』